紙の本
断らない男、イーヨくん
2021/03/13 18:20
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
お人好しっていうか、ちょっと抜けてるイーヨくん。突然あらわれた謎の女と結婚することに。
それでいいのか?イーヨくんって思うけど、そこには底知れない優しさがあります。
幸せになりたい人たちの心温まるお話です。
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亡くなった長男の通夜に見も知らぬ妊婦が登場。親代わりに育てた叔父の苦肉の策は末っ子・伊代太との結婚! 涙のラストまで一気読み
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面白かったー。
続きが気になって一気に読んでしまった。
なんというか、亡くなった長男の婚約者を、五男に押し付けるって今時どうなの?っていう感じだし、その婚約者の厚顏ときたら!と思いつつ上手いこと、事柄が絡み合い、なるほどねーというとこに収まり面白かった。
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おもしろかった!
登場人物の紹介ページ、名字が文豪だらけ(一人は名前の呼び名までそのまま)でいきなり笑ってしまった。
伊代太と母・小春の「寝てもいい?」「いいよ」の会話の心情が、それぞれの側から語られていて心に響く。
最後まで読者を引っ張る要は薫の存在が大きいが、小春さんの語るラストの六行の文章がとても素晴らしい。なんだか自分の心がきれいになった気がする。
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何でも「いいよ」と受け合ってしまうイーヨくん。周りのキャラも含め、現実離れした設定ばかりであるし、イーヨくんを良いように利用しようとする人間のあざとさも見え、途中ヒヤヒヤしながら読み進める展開が続いたけれども、最後は上手く収まって、何とも心温まるイイお話になっていた。「猫弁」といい、何かもう本当に皆、幸せになって、と願わざるを得ないキャラを毎回作ってくる著者に感嘆。
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どんなことでも断らず、「いーよ」と言って、やってしまうイーヨくん。そのイーヨくんの謎がすこしずつ明らかにされる。
家族を思いやり、家族のためになんでも引き受けてしまう。そんなイーヨくんにも、イーヨくんを思いやる人が側にいる。それは、小春さんであり、薫さんなのだ。
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イーヨくんが初めてイーヨと言わなかったとき、イーヨくんの人生が始まる
すごく素敵なことだと思った
また読みたいな
「心が開いているとき、世界はとても美しい」
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心が開いている時、この世は美しい。
薫が追い求めていた幸せのかたち。
「いいよ」しか言わないイーヨくんの伊代太が、一度だけ「いやだよ」という場面。
第五章がすごくいい。幸せな気持ちになれる。
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妻を亡くし子育てを放棄した父、自らの立場に噛付く兄弟、突然の自体に戸惑う親代わりの伯父夫婦。急死した長男の葬儀から始まる騒動と、それを見守る霊の母が心配する、「いいよ」と引き受ける末っ子の姿を描く。長男の婚約者というかなり年上の妊婦の秘密とは。
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幸せのかたち。
人それぞれのかたち。
どんなかたちでもいい。
自分なりの意味が見いだせれば。
自分なりに大切にしたいと
思うことが出来れば。
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猫弁の主人公と似ているが、猫弁にはない憂いを纏っている。最後は大山さんらしいホロリとする結末。おススメ。
あらすじ(背表紙より)
五人兄弟の長男をとつぜん亡くした夏目家の通夜に、長男の婚約者を名乗るおばさん妊婦が現れた。親代わりに五人を育てた伯父夫婦の苦肉の策は、どんな頼まれごとでも「いいよ」と引き受ける末っ子・伊代太との無茶ぶりすぎる結婚!圧倒的人気「猫弁」シリーズ著者真骨頂、涙と感動のラストがあなたを待つ。
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若くして亡くなった5児の母親が、末っ子の行く末を心配して、仏としてこの世に舞い戻ってくるというあらすじ。小説の視点が面白いですね。この世の人からは見えないところで、仏である母親が子どもを客観的に見つめているという・・・母親の感性も少しずれていて面白い。
結末は少し意外でした。
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2016/11/29
前半イーヨくんにイライラするけどすべては結末のため。
最後の「いやだよ」のため。
こんな幸福な「いやだよ」があるだろうか。
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ふらりと寄った書店で猫弁を探したところ見つからず、代わりに置いてあった本。
「頼まれごとを断らない」主人公の本と帯に書いてあり、先日上司からなにげなく放たれた、『人がいい』という私の性格とだぶってしまい、購入。
結論。
なんだよ、イーヨくん人がいいわけじゃないじゃん。ぜんぶこなせるんじゃん。
私とちがうんじゃん。
学んだ。
できることにしか、いいよって言っちゃダメなんだ。
もっと自由に、好きなことだけに、いいよって言わなきゃいけないんだ。
自分の気持ちに正直にならなきゃいけないんだ。
あてはまらないときは、いやだよって、言わなきゃいけないんだ。
いやだよ、を言うことが
幸せにつながると分かれば、
何もかもを、いいよ、に
することはできないんだよね。
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なんでも「いーよ」ではなくて、少ない言葉の中で本当に大切なことを見つめている「イーヨ」君が素敵です。徐々に明かされる人と人との関係、隠された真実にびっくり。最後の幸せな家族の風景にやさしい気持ちになります。