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紙の本
生き方を教えてくれる
2016/06/26 20:07
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投稿者:mori - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろんな作家の本を読むけど、葉室さんの小説は人はいかに生きるべきかを教えてくれ、武士としてというか、日本人はかくあるべきということを現代人に示してくれていて、共感できます。最近日本はもちろん、世界中にポピュリズムが蔓延しているけれど、それじゃいかん。小説の中にそんなことが書かれているわけじゃないけど、人は矜持をもつていなくては。
紙の本
『春雷』とセットですね。
2019/02/10 15:02
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
『春雷』を読み終えて、イマイチだったのですが、間を置かずに『秋霜』を読んで、なんとなく見えてくるものがありました。
ただ、『蜩ノ記』やほかの葉室作品と比べると、感動の度合いは低かったです。
紙の本
時代考証
2016/05/25 23:30
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
直木賞受賞作の「蜩の記」は素晴らしかったが、その後、同レベルの著書に出会えていない。今回も残念ながら裏切られた。売れっ子の宿命で粗製乱造でなければいいが。細かいことだが214ページ「心強いです」226ページ「身も軽いです」などの台詞。形容詞に「です」を付ける言い回しは、喋り言葉とはいえ江戸時代にあっただろうか。142ページ「とんでもございません」も珍妙。「とんでもない」が一つのフレーズであり、丁寧に表すなら「とんでもないことでございます」だ。時代考証と同じことが、言葉にもある。時代小説のセオリー。
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楽しかったけれど
2017/12/17 08:57
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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつものように面白く読みました。ただし時代小説というよりは恋愛小説の感じでした。最後に、小平太さんが報われて、すがすがしく感じました。これでシリーズが終わってしまうのかと思うと少し悲しい気持ちです。
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春雷が読みたくなる
2016/07/19 06:36
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
春雷の続編と知ったが読み終えてしまった。
他のレビューを読むと、やはり多聞隼人と小平太の父との因縁などが分かった上で読みたかった。
少し残念だったが楽しめて読めた。
小平太は実の父に捨てられ、養父には憎まれ育った。
そんな小平太が楓達と出会い何かが変わっていく。
自分の存在が不確かだった小平太だが、最後に楓から「わたくしの心に根を下ろされたのです」と迎えられる。
この辺りは自然に良かったと読めるが、藩を思って本当の鬼がここにもいた事が一番の読みどころ。
時代小説はじっくり読み応えがあるものが多いが、本作は一気に読めてしまった。
この辺りが売れっ子の小説家の辛いところか。
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己にも厳しくあれ
2016/06/11 20:51
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「秋霜」といえば、「秋霜烈日」という四字熟語が思い出される。
意味は、「刑罰・権威などが極めてきびしく、また厳かであること」である。この言葉をデザインして、検察官のバッジが出来ている。
そして、この作品は葉室麟が第146回直木賞を受賞した『蜩ノ記』の舞台となった羽根藩を舞台とした4作めにあたり、さらにいうと3作めの『春雷』の続編となっている。
続編であるから、作品の冒頭で前作の概要が説明されている。独立した作品として読むことは可能だが、やはり『春雷』とセットで読む方がいいだろう。
この作品は『春雷』の主人公、鬼と怖れられた多聞隼人の死後の話である。よって、『春雷』に登場した人物がそのまま出て来る。例えば隼人の元妻楓であったり、隼人に想いを寄せたおりうであったり、隼人に命を助けられた玄鬼坊などである。
また、隼人の仇役であった前藩主や家老の児島兵衛などもそのまま登場する。つまりは前作では何も解決していなかったということでもある。
今回は新たに小平太という男が登場する。彼が今回の主人公といっていい。小平太もまた前作で隼人と敵対した白木立斎の実子というのであるから、この作品自体まるで前作の亡霊のようでもある。
隼人が討ち死にしたことを知る関係者が多く生存するなか、幕府の巡見使が羽根藩に向かっているという知らせが届く。前藩主の愚行により藩の取り壊しもあるやもしれぬと家老の児島は焦る。その使いとして小平太が楓たちの身辺に入り込むのであるが、いつしか楓たちの心情にひかれていく。一方、楓たちの命を狙う前藩主もさまざまに画策していく。
そして、ついに楓たちは国を出ることを決意する。
では、この物語において、「秋霜」となるのは誰であるか。言葉の意味を知っていれば案外容易に解けるかもしれない。
答えを知ってしまえば、前作の隼人とこの人物はむしろ一対の藩を思う武士であったとも思える。
まさかこの物語の続編はこれ以上ないだろうが、羽根藩が『蜩ノ記』の舞台だっただけに大切にしてもらいたいものだ。