紙の本
先に「君を」から読みましょう
2016/07/18 21:54
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は乙野四方字さんの同時刊行された2冊の並行世界SF作品のうちの1冊です。先日、もう片方の本についてレビューを書いた際に、どちらから読んでも良いみたいなことを書いてしまいましたが訂正します。
先に「君を愛したひとりの僕へ」から読んでください。
本書の終わりの方で「君を」の内容を読んでいないと分かりにくい内容が入ってます。もちろん本書から読んでも十分楽しめますが、終盤のやりとりの意味をしっかり理解できるとこの本の魅力が格段に上がります。
並行世界+恋愛+青春モノというとありきたりな作品だと思われるかもしれませんが、「目の前の恋人を”可能性”ごと愛せるか」というテーマはなかなか考えさせられます。とても良い作品でした。
紙の本
感動した。
2022/09/10 00:22
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投稿者:rin - この投稿者のレビュー一覧を見る
1冊でも十分面白く、感動した。『可能性ごと全ての君を愛す』?そんなような言葉が1番胸に刺さった。様々な選択の中から選んだその選択に感動した。この本だけでも面白いが、もう一冊も合わせて読むと最高。
紙の本
君ならどんな君でも僕は愛せる
2021/09/01 23:09
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投稿者:melt - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは平衡世界が存在する世界のお話です。
いつの間にか私たちは平行移動していることがあるんです。
あれっと思った事があったときはもしかしたらあなたもしているのかも...
幸せな終わり方が好きなあなたはぜひ、
先に、「君を愛したひとりの僕へ」を楽しんでからこちらを読んでください。
紙の本
今この一瞬を大切にして生きていこう
2016/12/12 14:49
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
並行世界を題材にした恋愛SF小説。
「君を愛した一人の僕へ」と同時刊行の本作品。
ハヤカワ文庫の他のSF作品に比べて、文量も少なく、口調も砕けた感じになっていると思います。ライトノベルに近い作品だと思います。
本作品と同時刊行の別作品の主人公は同一人物です。
それなのに、両親の離婚の際に、どちらの親に引き取られるかをきっかけに、
それぞれの性格や物事に対する考え方が微妙に変わってきます。
それにより、異なる並行世界で生きる主人公の人生は全く違うものになります。
つまり、その時々で何を思いどう行動するかによって人生が大きく変化する。
だからこそ、今この一瞬を大切にして生きていこうと思わせてくれる作品です。
本作品は同時刊行の別作品に比べて、比較的明るい内容になっていると思います。
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★同時刊行2冊にまたがるネタバレあり★
同時刊行の『君を愛したひとりの僕へ』を読了後、続けて本書『僕が愛したすべての君へ』を読みました。
本書『僕が…』の世界の暦の方が『君を…』の暦よりも幸せな人生を歩めたように思います。
でも、よくよく考えると、『僕が…』の暦は、『君を…』の世界を生きた暦が幼少期へ並行世界移動+時間移動してきたのか?と考えると、なんだか混乱してきました。
現世界(ゼロの世界)の自分(や彼女)と、少し離れた並行世界の自分(や彼女)との関係性について真剣に悩み、結論を導いていくところが、好きです。
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並行世界SF。世界を揺るがすような大きな事件はなく、比較的普通の人の目線で捉えた並行世界の物語になっています。面白い着眼点。
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誰もが意識することなく『並行世界』を揺らぎながら生きている、ということが常識となった世界。
両親が離婚したあと母と暮らす10才の暦は、ある日、祖父が死んでしまった世界から、祖父ではなく愛犬のユノが事故死した世界、自分が母ではなく父と暮らしている世界へとシフトする体験をする。やがて高校生になった暦は、同級生の和音と知り合い、やがて交際を経て家庭を持ち、子供にも恵まれるが…
並行世界では、暦と和音は出会っていない。
あるいは恋人同士ではない。
あるいは結婚していない。
あるいは…
無限にある可能性の全てを含めて、ひとりの人を愛する事。
そして、自分自身の可能性の全ては、愛する人のために何を選び、どう行動するのか。
パラレルワールドSFでタイムトラベル/パラドックスSF。この設定で、ただ幸せに着地する事は滅多にない。そして、全く不幸に着地する事も、滅多にない…気がする。
同時刊行の2冊、たまたま手に取った順で読んだけれど、読了して、こちらが先で良かった、と思った。好みの問題かもしれない。逆順で読んでいたら、逆の事を言っていたかもしれない。
並行世界では、逆順で読んでいるかも。
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どうりで、綾辻行人の『絶叫城殺人事件』が自宅に3冊もあるか理由がわかったよ(嘘)。
並行世界の自分の仕業だな。
などと、パラレルワールドの自分も感想を、あれあれ、でも、この本は買ってないかも。
実際、別日に2回手に取りながらも購入を見送り、3回目に購入したわけで。
まぁ、そんな話です(ウソ)。
と言うか、
君を愛したひとりの僕へ
から読んでるかもね。
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パラレルワールド物のSF
並行世界が科学的に実証され、一般にも認知されだした世界で、並行世界間で意識が入れ替わる"パラレルシフト"に纏わるエピソードを主人公の視点から語る。
主人公の成長に合わせて、幼年期、少年期、青年期と話が進むので、その時点での並行世界の世間での受け入れ方等が描かれてておもしろい
対になる君を愛したひとりの僕へを読むと全貌が分かるようになっている様子
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小難しい話があまりないので、SF入門としては読みやすく勧めやすい本だと思った。
技術の進化と感情の対比は古典的だが、登場人物の台詞には考えさせられるところがあった。主人公たちの言葉は恋愛に向けられたものというより、色々な「好き」に対するもののように私は感じた。
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同時刊行のどちらから読むか悩み、本屋で立ち読みしたところ面白そうだったのでこちらの方を先に購入。パラレルワールドが科学的に証明され当たり前にある世界。そんな世界設定でもう面白いのに、素敵な恋愛小説になっている。ライトノベル出身作家なので読みやすさは抜群。新しい技術が世に浸透していく様もわくわくしたし、パラレルワールドのあり方にもなるほどと思った。次も早く読もう。
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パラレルワールド(平行世界)が普通に認識され始めた世界での物語。
時間軸は変わらずに、物質、人、事柄等が変化している。
パラレルワールドにて
主 人 公 高崎 暦
ヒロイン 瀧川 和音
この二人が織り成す物語。
序章が終章。
約束通りにその場に行ったが一瞬で居なくなる少女。
白服ストレートの髪の少女。
両親が離婚して母親についていくことにした暦。
そこで。
パラレルがまだ確立される以前に移動した暦。
祖父が亡くなった現世界から生きてる世界に吹っ飛ばされる。
それから5年後。
高校入学して、和音と同じクラスに。
和音の悪戯が暦を騙す事で。
二人の親がパラレル世界のお仕事してて。
和音は85番目の世界から今の世界に飛ばされたと言い。
実は嘘で。
同じ大学に進み、晴れてカップルとなり順調に結婚。
子供 涼(男子)にも恵まれ。
涼が6歳の時に、パラレルから入れ替わった和音。
通り魔に襲われて涼を亡くした世界。
無事に入れ替わって、同じ世界の二人に戻る。
涼は絵理と結婚して愛(女子)を授かる。
序章にて約束通りに
8月17日午前10時昭和通り交差点レオタードの女
73歳になった暦は車椅子で向かう。
そこには白服のストレート髪の少女。
一瞬で消えてしまった。
が、入れ替わりに現れたご婦人。
終章が序章。
私的に 意識的に平行世界に飛ぶ というのはヤダな。
自分で自分を縛っているようで。
物語的には面白いと思うけど。
対になる作品を読んでどう繋がるのか?
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フォロワーさんが推してたのでなんとなく気になってもう片方と一緒に購入しました。
「僕が…」→「君を…」の順に読みました。
期待してた通りに全体的に爽やかで、殺伐としたものばかり読んでいた分リフレッシュできてよかったです。
勿論、この世界観の中心における「平行世界」を巡る葛藤、苦悩はあるものの、“高崎”暦はそれを暖かく受け入れ乗り越えることができる人物であるため穏やかに読めます。
瀧川和音との関係を主としてるので、「SF世界観はあくまでベースのハートフルラブストーリー」と言って間違いはないでしょうか…?
SF要素については文系脳の私は「そーなのかー」と素直に受けとることしかできないので悪しからず…
ただしやはり、もう片方の「君を…」と対になる物語なだけにこの一冊だけでは少しボリューム不足かなとも。まぁ皆様2冊読むので問題ないと思いますが。
私みたいな普段殺伐とした追い詰めていくようなものを読む人には幸福が過ぎるかもしれません。でも、そんな人こそこちらを先に読むべきだとオススメします。
逆に大団円がお好きな人は、是非「君を…」をお先にどうぞ。
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二冊で1セットになっている様式の幸せな方。
平行世界が実際に存在したら…というストーリーをかなり現実的に描写していたと感じた。警察とか法制度が整えられていたりとか。
平行世界ものでありがちな設定もあってややストーリーが先読みできてしまうところもあったが、ちゃんと裏をかいて驚かせる点もあって良かった。
だけど、明らかにもう一冊のストーリーに絡んでくるんだろうなっていうシーンがあったりしてちょっと萎えたりもした。伏線の置き方が雑。
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73歳、余命僅か、3日後に記憶にない予定あり。妻と息子と孫、並行世界の研究者としての人生。
この世界で幸せでなくとも、幸せである並行世界がある、というのは、ひとつの希望かもしれないですね。