紙の本
今この一瞬を大切にして生きていこう
2016/12/12 14:47
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
並行世界を題材にした恋愛SF小説。
「僕を愛したすべての君へ」と同時刊行の本作品。
ハヤカワ文庫の他のSF作品に比べて、文量も少なく、口調も砕けた感じになっていると思います。ライトノベルに近い作品だと思います。
本作品と同時刊行の別作品の主人公は同一人物です。
それなのに、両親の離婚の際に、どちらの親に引き取られるかをきっかけに、
それぞれの性格や物事に対する考え方が微妙に変わってきます。
それにより、異なる並行世界で生きる主人公の人生は全く違うものになります。
つまり、その時々で何を思いどう行動するかによって人生が大きく変化する。
だからこそ、今この一瞬を大切にして生きていこうと思わせてくれる作品です。
本作品は同時刊行の別作品に比べて、比較的暗い内容になっていると思います。
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映画が面白かったので購入
2022/11/29 18:53
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投稿者:shirokuroino - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画とは少し異なっているという事で購入しました。
そこまで大きな差異はないと思いましたが、文字で改めて読むと、また違った面白さがありました。
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幸せになるには時には切なさも...
2021/09/01 23:04
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投稿者:melt - この投稿者のレビュー一覧を見る
平衡世界でたくさんの君と出会う主人公。
主人公が生きる世界では愛する君の親と自分の親が再婚してしまう世界で...
そして、君がいなくなってしまう。
だから二人は二人が幸せになれる世界、つまり二人が出会わない世界に行くことにします。
今度の世界ではお互い幸せになろうね。
そんなちょっと切ない物語...
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映画化作品
2023/06/15 00:43
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投稿者:プルシア - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう一冊の方と見る順番によって印象が変わると言われているがすでに一冊読み終えた時点で別の方から読み進めた場合の印象を抱くことはもう無いわけで実際に印象が変わるのかどうかは判断することができない。ある意味で小さなパラレルワールドのようなものだと思う。私はこちらの作品を後に読んだがこれでよかったと思っている。
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切ないSF
2016/07/17 23:17
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
2冊同時刊行という変わった形で刊行された本です。パラレルワールドを題材にした恋愛SFで、本作から読んでももう一冊の「僕が愛したすべての君へ」から読んでも良いらしいです。
ハヤカワ文庫SFにしては登場人物の設定がやや薄いけど、並行世界ならではの描き方が面白かったです。恋人を取り戻すために、主人公がどんな選択を下すのか。途中から薄々分かってても読み進めてしまう。最後のページを読んだ時にじんわり切ない。そんな小説です。
「みずは無間」をライトで爽やかにしたような作品です。
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イメージ先行
2017/05/07 13:50
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず最初に出てくる、「ギネス・カスケード」という魅力的な響きの言葉に参ってしまう。
私は、大急ぎでこの言葉をググった後、会社の朝のスピーチでこの言葉を取り上げてしまった。 結果、皆はポカーンとした顔でした。(残念!)
さて本題。
「レオタードの女」の謎は解けました。 そして栞の悲しい物語も。今流行のブルゾン風に言えば「終わらない。まつの。」ってことになるのかな?
しかし、次の問題は、こっちの和音とあっちの和音は、どっちが本筋の和音なのか?
どっちも、暦という優柔不断な、エセ天才野郎が悪役であることに変わりはないのだが、(結局、どちらの和音も被害者なのだろう)
私としては、あっちの和音のほうが好きです。だって明るいモン。冗談好きだし。」子供好きだし。
いずれにしても、好一対のこの2冊「僕が…」と「僕を…」。
思いの外、拾いもんだったかも知れない。
ぜひ2冊一緒に買って、一気読みして下さい。
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『僕が愛したすべての君へ』と同時刊行の作品。
本書『君を愛したひとりの僕へ』から読み始めました。
何とも切ないお話でした。
栞を救うために、並行世界の研究を重ね、あらゆる手立てを試す暦だけど、最終的に暦が見つけた「栞を幸せにできる方法」があまりにも切なく、またその方法にたどり着くまでに要した歳月が途方もなく長くて…。
本書読了後に、並行世界の暦の人生を綴った『僕が愛したすべての君へ』のラストを読んで、本書の世界を生きた暦の人生が報われた気がして、少しだけ心が軽くなりました。
本書だけでも十分読み応えはありますが、同時刊行の2作品を併せて読むことで、物語の世界観がぐっと拡がります。
是非、セットで読むことをオススメします。
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同時刊行の「僕が愛したすべての君へ」の裏にあたるような作品。スタート地点、主な登場人物、マクロな歴史が全て同じで、全く異なる物語を描いている。
2つの物語はそれぞれで完結していますが、始まりと終わりでは繋がっています。どちらから読んでもいいけど、どちらから読むかで印象は変わりそう。
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誰もが意識することなく『並行世界』を揺らぎながら生きている、ということが常識となった世界。
両親が離婚したあと父と暮らす10才の暦は、ある日、愛犬のユノが事故死した世界から、ユノではなく、祖父が死んでしまった世界、自分が父ではなく母と暮らしている世界へとシフトする体験をする。
そのきっかけとなったのは、父の勤める研究所の所長の娘、栞。
二人は、双方の親が再婚を考えていると知り、お互いが兄妹にならず結ばれる世界へシフトしようとするが…
シフトに失敗した栞を救いたい、その事だけを望む暦の人生。
同時刊行の『僕が愛したすべての君へ』を読了した後なので、ほんの小さな一点からかけ離れていった暦の幸福と不幸に、幸福に気づかない不幸に、やりきれない気持ちになった。
けれど…本作を読了して、もう一度『僕が愛した…』に戻ると、その不幸も幸福なのだと…、たぶん、そうでなきゃ、と思う。
どの道を選んだ暦も、深く愛する事、愛される事を知っていた、幸福な人間だった。
こういう設定の物語は、伏線を後で見返してフムフムと考えるのも楽しみの1つ。それを2冊の本で、さらに楽しめる。
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どうりで、伊坂幸太郎の『ガソリン生活』が自宅に無い理由がわかったよ(嘘)。
並行世界の自分の仕業だな。
などと、パラレルワールドの自分も感想を、あれあれ、でも、この本は買ってないかも。
実際、別日に2回手に取りながらも購入を見送り、3回目に購入したわけで。
まぁ、そんな話です(ウソ)。
と言うか、
僕が愛したすべての君へ
から読んでるかもね。
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前作よりも物語に起伏がある分、好みは分かれるかもしれない。私はこっちのほうが好みだなぁ。ただのハッピーエンドじゃないところがいいなあ、と。
2冊でテーマが対になっていて、上手く出来ているなと感じた。(細かいツッコミが入りそうな展開の粗さはあったが)セットで読んで良かったと思う。
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栞が不幸にならない世界の定義。それはもう、ずっと前から分かっていた。「俺と栞が、絶対に出会うことのない世界」
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フォロワーさんが推してたのでなんとなく気になってもう片方と一緒に購入。
「僕が…」→「君を…」の順に読んだので。2冊読んでからの感想は主にこちらで。
“日高”暦のストイックさというか人間の乾きが痛々しくその差に心が痛む。と同時に、「共感するならこちらの暦だ」とも思い知らされた。
仄かで器用に表せなかった恋心は控えめで、その後の「栞を救うため、駆り立てられる執念」が物語の主であり、「自己満足だけの自己犠牲をを嘲る男の悲劇」とでもいうか。
愛する人を不幸にした世界を、なにより自分を許せない“日高”暦のその痛々しさが苦しい。
とことん自らの幸福の希求を放棄した“日高”暦、彼が選びとった「平行世界」が「僕が…」の世界であったのは読者の救いであったろう。故に大団円派はこちらの方を先に読んだ方がいいのではないかと。
「僕が…」よりもSFらしさは増してると思うが、文系脳故あくまで雰囲気で。
2冊を並べてみると、やはり「僕が…」の方が一般的に好まれるのかもしれないと思う。
「僕が…」の幸福に満ちた物語に癒されはしたものの、何かの物足りなさを感じた私には、「君の…」の、悲劇による魂の浄化 が酷く胸に刺さる。カタルシスを求めるのであれば、是非「君の…」から読むことを勧める。
蛇足:ポルノの「カルマの坂」、バンプの「Ever lasting lie」が好きな人には合うかもしれない。
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僕が愛したすべての君へ と対を成す本。
この世界の暦は離婚した両親の父親についていった。
父の研究室にて現れた白服ワンピのストレートの黒髪。
暦と決して交わってはいけなかった存在の栞。
暦と栞が幸せになるために、一生をかけて暦は研究を続け。
そこに参加する和音。
和音は何も言わずに研究者同士として居続ける。
研究三昧の末、暦と和音は栞を助けるために奔走する。
果たして。
その世界にシフトして、本当に幸せになれたのだろうか?
一抹の不安を残しながら。
交差点の幽霊になってしまった栞は。
暦は。和音は。
微妙にランダムで、ちょっと不安定だけど。
非常に安定してない着地だけど。
これで、ハッピーエンドとなって欲しい。
前作の雛形があるので、続けて読んでみました。
私的にはもう少しハッキリ落とし込んで欲しかったかな?
これではちょっと物足りない。
想像出来うる可能性が多すぎる。
そして、確定要素が少なすぎる。
できれば。
暦視点だけではなく、和音視点も欲しかったかな?
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二冊で1ストーリーの本の悲しい方。自分はこちらを後に読んだが、この順番で良かったなって思ってる。
平行世界の事象によって悲劇が起こる話。あまり報われる話ではないが、もうひとつの方で書かれていた伏線が回収されていく感じは読んでいて気持ちが良かった。
愛する人のために別れを決意する主人公が最後にちょっと救われる。あまり感情移入は出来なかったが、考え方として面白かったポイントはあった。
二冊読んだけど、一冊にまとめてほしかった。(イニシエーションラブ的な感じ) 売り方は面白かったけど、果たしてその売り方を活かせているかと言われたら微妙だった。