紙の本
共感と困惑の狭間
2021/10/15 22:04
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投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
孤独を受け入れるのは怖いけど、でも誰かと接することで受け入れざるを得なくなる苦労だって怖い!
新たな人間関係を築くうえで、ハリネズミくんのような想像をして進めなくなったこと、誰しもあるのではないかなぁと思います。
ただ、あんまりにもハリネズミくんのネガティブは度がすぎているので、読むのが難しく…かなり流し読みしてしまいましたが、結末は良かったなぁと言う印象。
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なんだかネガティブ。またはとても哲学的。
どこかに抜け道はあるのかな?解決するのかな?最後は笑顔になるのかな?と思いながら読んだけど、八方ふさがりでした。
しかしね~。もうちょっと気を楽にしてくれたらいいのにとハリネズミくんに思いました。こっちまでネガティブになりそうでした。
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引きこもりをこじらせたハリネズミのお話。
自分のハリにコンプレックスをもつハリネズミが、ほかの動物たちの訪問を想像していく様は哲学的でおもしろい。あとがきにもあったけど、こんなひといるよね、と思う。アリとリスの出てくる『だれも死なない』を読んでみたい。
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淡々とした物語だった。
冒険へ出たりしないし、派手なやりとりもない、
いや、スケールの大きないろいろは確かに起こる(想像される)のだけど、とても静かで、まるで雨音みたいな本だと思った。
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ほんとに不思議。息がしやすくなるんです。ほのぼのとほくほくと。小さなことから進めばいいなって思えるのです。
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コンプレックスを持ちいろいろと考え過ぎるハリネズミ。友達を家に招待したいけどその人達がどうにも苦手であることに行き着く。もう誰も来なくていいと思った時、、。読んでいていろんな動物が出てきて、ちょっと食傷気味になるかな?それで途中からさらっと流してみる。そして最後の出会い。ほのぼのしたイラストに思わず見入る。良かったね、ハリネズミくん。
途中に出てくるカメとカタツムリ。カメくんが一言言う度カタツムリは嫌みやら文句やら言いまくる。それなのにカメくんはキレもせずカタツムリに付き合う。そして彼は友達なんだ、と言ってカタツムリがいる場所へ戻っていく。自分の中にもカタツムリとカメくんがいる。そんな気持ちになる。
最後まで読んだら、また時間のある時いろんな動物のエピソードをじっくり読んでみようかなと思う。
人との付き合い方にモヤモヤしたらまた最後のエピソードの場面を読みたいと思う。
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森に棲むハリネズミがある日動物たちに招待状を書く。「遊びに来て下さい、でも来なくても大丈夫です。」でももしもあの動物が実際訪ねて来たら…。だんだん不安になってくるハリネズミは、書いた手紙を送ることができずに、いろいろな動物が訪ねて来た時のことを想像しては悩むハリネズミが身につまされてくる。そしてラスト、とうとうある動物が訪ねて来る。
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児童書かと思ってたら
これは哲学書ですね
静かで思索的な孤独
ハリネズミの想像、妄想?
イラストがいい、もっとあればいいのに
ラストがいいなあ
≪ さようなら 静かな眠り また会おね ≫
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「〈いまは〉と〈まだ〉はテーブルを降りて、どうしていいかわからず床にとどまっていた。(略)〈いまはまだ一度も〉、とハリネズミは思った。踊っている言葉たちが突然、輝かしく見えた。そのまま踊り続けて、とハリネズミは思った」物語の最初の方で、人が訪ねてくるのを待ってるハリネズミのことを、こんな風に描写する。ひとりでいるときに頭の中で言葉が止まらなくなる経験はあるし、その経験の描写としても、言葉の使い方としても印象に残った。自分しかいないより、自分の言葉と自分しかいないという描写のほうが、ひとりを表現できる気がした。
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だれかに訪ねてきて欲しいけど、実際に訪ねて来られたらどうして良いかわからず不安なハリネズミ。
書いた招待状を机の引き出しにもしまい込み、もし〇〇が訪ねて来たら…とネガティブな妄想が次々と湧き出てきます。
ネガティブすぎてちょっと笑ってしまうけど、これは自分自身の姿かも。
最後の最後に、ほっとしてニッコリしてしまう。
また会おうって良い言葉。
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不思議な不思議な本。表紙から漂うハリネズミの悲壮感がながぁーく続いていく。途中途中に出てくるカメとカタツムリ。あんなのを本当の友達というのかもね。パルプフィクションでの「気まずくない沈黙」って難しいね。いや、そうじゃないのかなリス君。
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メディア予約
P6
親愛なるどうぶつたちへ
ぼくのいえにあそびに来るよう、キミたちみんなを招待します。
でも、だれもこなくてもだいじょうぶです。
P87
ハリネズミは深呼吸をし、それからしばらく、訪問をうけるものに起こりうる予想外の状況や悲劇について考えていた。
だれも招待していなくても、リスは訪問してきた。ブナの実のハチミツを持って。ハリネズミが食べたいんじゃないかと思って。ハリネズミは、特別なときになってとってあった、アザミのハチミツを出し紅茶を飲み、ハチミツを舐め、ときどきうなずきあった。時間が止まればいいのに…
こうしてハリネズミは、冬のはじめのある日、予期せぬお客をむかえた。
自分のことかと思う。臆病なハリネズミ。
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評価がとても難しい、不思議なお話。
そっと本棚の片隅に置いておきたい、そんなお話だった。
最初から最後まで綺麗事もなく特別優しさが溢れたものではないけれど、幸せを感じた。
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長い苦しみのあと、救いはほんの一っかけらしか無いかもしれない。
でも、そのほんの小さな救いが、それまでのたくさんの苦しみを癒してくれることもあるんだよ。
森のはずれに一人ぼっちで住んでいるハリネズミ。
寂しくて、誰かが家に遊びに来てくれ無いかと、森の動物たちに招待状を書いてみた。
でも、招待状を書き上げたあと、すこし心配になってしまう。
森の動物たちは、僕のうちに来てくれるのだろうか?
きてくれて、楽しんでくれるんだろうか?
僕をいじめたりしないだろうか?
まだ、出してもいな招待状を持ったまま、ハリネズミは悩み、くよくよし、ぐずぐずして毎日過ごす。
そして、もう冬になろうというその日....
大人のための童話です、多分。
出しもしない招待状を抱えたまま、返事のことやその後のことを気に病んで、鬱々と日々を過ごす。
この物語から、大人は何を得ることができるんだろう?
一歩踏み出してみたらと背中を押されるんだろうか?
それとも...
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「友達が欲しい」のでなはく、「友達らしい相手はいても、誘えない」という心理はどこか現代的。私は大共感でした。
親密な触れ合いへのあこがれと、それを行動に移すことの間に横たわる大きなギャップ。「現実」がもつ生々しい手触り、無限のリスクを考えなくて済むならどんなに楽しいだろう。自分にハリがあるとわかっているのならなおさら。
最後は出来過ぎかもしれないけれど、しみじみとしていて好きです。結局手紙出してみんなきてくれてよかったね、みたいな結末でなくてホッとしたー。