紙の本
木村氏の本領発揮
2017/03/06 12:39
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投稿者:鯉狂い - この投稿者のレビュー一覧を見る
木村元彦氏にしか書けない文章ではないか?と思う。セルビア、イラク、我那覇、ハシェックetc... かつて彼が取材を行った対象は、明らかに不当な嫌疑をかけられ、不条理な目にあっているフットボールに関わる人間達が多かった。何故そのようなことに貶められればならないのか?その要因を緻密な取材、裏取り(きっと彼を信じ情報を出してくれる人間も多くいるのだろう)、そしてロジカルに組もうとしても明らかに感情が込められた一文一文。また今回も引き込まれてしまった。
そして思う。今西和男という一人のプロフロントの生き様と、Jリーグという1権力が職権濫用を働いた事実をより多くの人の心に留め、教訓としてもらいたいと。
紙の本
人の道に外れたクラブライセンス事務局の対応に憤る
2016/08/09 15:28
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投稿者:ミスター珍道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の前半では、何人もの選手・指導者の口から語られる言葉から、選手の発掘から引退後の面倒まで、プレーヤーとしてのみならず、一人の社会人としての形成に全力で携わってきた育将・今西氏の高潔で純朴な人柄が伝わってくる。
後半は、FC岐阜でライセンス獲得や経営立て直しに奮闘する今西氏に対して、悪質な「いじめ」とも思える対応でJリーグから追い出したクラブライセンス事務局と、その脅しに屈した行政側の情けない姿勢が、木村氏がリークする客観的事実と記録から、えげつなく正確に焙り出されている。
本来、日本サッカー界の至宝であるべき今西氏を何故そのように冷たく放逐したのか、その理由はよくわからない。事務局側の非常に低次元な行動が繰り返されることがあれば、今後のJリーグの盛衰を左右することにもなるだろう。
このままにしておいてはいけない。今西氏の名誉回復を図るとともに、ライセンス事務局を含むJリーグの組織運営体制について、改革のメスを入れる必要がある。
木村氏は今までもフットボールに限らず様々な問題提起を著してこられたが、今回は納得のゆく解決に至るまで、これからも徹底的に追及の筆を緩めないでいただきたい。日本サッカー界の行く末にも大きく関わる重要な案件であると言える。
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マツダ〜サンフレッチェ広島を築き上げた今西さんの姿を様々な面から描いた内容。
ただ,それ以上にFC岐阜でのクラブライセンス制度に関する事件が本書の核心で,胸が詰まる。
サッカーファンはもちろん,スタート時点からこの制度を採用しているBリーグ観戦者にも一読をおすすめする。制度を導入した人物とそのやり方(の一側面)も描かれており,とてもエキサイティング。
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これはJリーグ好きだという人に読んで欲しい本。
サンフレッチェ広島の前身であるマツダの時代からチームを育ててきた人である今西和男について描かれた本。
この本で主として書かれているのは今西和男の活躍と、今西和男が育ててきた人間がいかに今のJリーグにたくさんいるのかということである。そして、この本を書くきっかけとなったFC岐阜での経営についてである。
今西和男がいなければ今のJリーグの地方クラブのあり方は大きく違っていただろう。また、今西和男がサンフレッチェ広島でユースチームを作り育てる重要性を説いていなければ今のJリーグのユースチームも違っていただろう。
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サンフレッチェを育成クラブにした国内型GMの元祖が今西さんを、木村元彦さんが綿密に取材をして仕上げた書籍です。周辺取材を中心にここまで書き切る取材力と文章の面白は圧巻ですし、一方でこれが話題にもならない日本のサッカー界はちょっと厳しいなという気もします…。そして何が真実か。日本サッカーのギリギリのところなのかもしれません(2016.7.29読了)
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地方クラブの礎の築き方。
周りにいた人達の姿が、丁寧に書き込まれているところも、今西さんの生き方を鮮やかにする。
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育成した選手、監督、コーチを
挙げだしたらきりが無い。
その中には元日本代表監督やJリーグ優勝経験者ら実力者ぞろいだ。
彼らは口々に「今の自分があるのは
今西さんのおかげ」という。
己を信じさせ
才能を開花させていく。
誰かの為ではなく自分で自分を見つけさせていく手助けをしている。
日本で初めてのGM職を切り拓いたのも今西氏だ。
それ故にFC岐阜の件はとても残念だ。
日本的というと語弊があるが
一サラリーマンが役職、職位を持つことにより
それを振りかざしたくなる。
今回で言えばそれはJリーグライセンス。
私がお上でそれをお前らは従えばいいと。
そういう組織に岐阜のような地方都市では官庁が盲目的に従わざるおえない。
その怖さがでていた。
大垣と岐阜の経済圏での意地の張り合い
それらを乗り越えようとしている今西さんへの
あの仕打ちはあまりではないか。
徳は狐ならず
「徳のある人は孤立する事なく周りに助けてくれる人がいる」
この言葉がしっかりと実証されることを願う。
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著者のJリーグ三部作の最終作。
これまでの問題取り上げ型ではなく、ドキュメンタリーっぽくなっている。
少しJリーグの問題も取り上げている。
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今や私の生活にJリーグは欠かせないものとなり、ついにカテゴリを追加する日がやってきた!
これからもたくさん読むぞ。
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わからない。本当にわからない。
なぜにリーグ側は今西さんをこんなに排除しようとしたのか。
好きなJリーグの上部でこんなことが行われている、とはショックだった。
しかも、ウチの社長が暴言吐いてるし。
ちょっと彼を見る目が変ったわ。
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実はBリーグのファン必読の本。大河氏についてはこういう評価もあるということで。一部のJリーグファンがチェアマン就任に冷淡な反応を示した理由がわかる。
彼が本書に書かれているような悪行を関知していないというのであれば、部下の茶坊主が好き放題に振る舞っても気づかない無能ということなのだし。
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数少ないファン作家の一人、木村さんの一冊。今回もメジャーではない切り口からサッカー界と社会を調べ、見せてくれた。いきなり日本代表森保監督とのストーリーから始まる。そして、サンフレッチェ広島の青山などの話につながる。しかも、出版されたのは2011年だから、当然森保さんが代表監督になるずっと前に。そう。本当にすごい人達を育てた人が、サンフレッチェにいたらしい。そんな人のお話。
こんなことが書かれている。
・マツダの社員としてどんな風に人を育ててきたか、
・地域のために存在するのがクラブであると定義し、いかに実践してきたか、
・トリニータやFC岐阜などをいかに立ち上げてきたか
・その中で、どれだけの人たちから、尊敬され愛されたか(尊敬し、愛したか)
・Jリーグの発展進化の中で、どんな風に不利な扱いを受けたか(Jがどうねじまがっていたか?)
その他に印象深かったのは風間八宏さんとの話。
ドイツリーグで活躍していた風間さんが日本に戻ってくるときに選んだのがj2にいたサンフレッチェ。なんでかって今西さんが風間八宏を本当にほしがったから。そしてプロとして大切にしたいことを伝えたから。つまり、このクラブをどうするために、風間さんになにをしてほしいかを明確に伝えたから。
そして風間さんは、ミスが起こると「どんまい」と言って終わらせていたサンフレッチェにおいて、「おまえそんなプレーもできねえのか。他に選手いねえのか」とミスをミスとはっきりする。そうやってプロとしての意識を高めていった。
そう。プロ。
この一冊は、サッカーが好きな人、教育や人事に関わる人、プロスポーツに関わる人、そんな人達にぜひ読んでもらいたい。
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木村元彦さんの取材力。
今西さんの「最後」を知り、怒りが込み上げできた。
“加害者”である当事者たちが、のうのうと生きていると思うと腹立たしい。
こういった事実があったことを心に留め、忘れないでいたい。
今西さんはご高齢だけど、どうか、誇り高くいてほしいと切に願う。