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道尾さんの作品はどれも独特の雰囲気があったのだが、本作はその雰囲気が感じられない。
なんか全体的にドタバタしていて、一人一人の心の傷に寄り添えなかった。
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テンポよく話が進むので、さくさく読み進められた。
夏都と一緒に住む甥の智弥が、しっかりしすぎていて切ないなぁと思っていたら、そうきたか。
塾の先生菅沼が、ちょっととぼけた感じでいい味出してる。
とぼけてるだけじゃないのもいい。
中学生アイドル、カグヤの狙いに裏がありそうな気はしてたんだけど、そんな動機だなんて、、、
夏都の別れた夫は、ちょいと情けないやつだね~。
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【奇妙な誘拐の理由は、芸能人のスキャンダルメール!?】移動デリの営業中に連れ去られた夏都。向かった先には緑色の髪をした美少女がいた。衝撃のラストへ向かうノンストップミステリー。
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5章まで疾走感が溢れていて、終章でじんわりと熱が溶ける感じ。『透明カメレオン』といいこの本といい、道尾さんの物語は最後に読者を考えさせる重みを持っている。こんなに子供心をわかる大人はいないんじゃないかと思えるほど、子供の心の内を切に捉えている。
スタフというタイトルは最後まで意味が分からずに、辞書で調べた。英語でブドウ球菌という意味らしい。小説を最後まで読んでいけばわかるが、これが間接的にメッセージを伝えている。だから表紙の絵には白い粉末のようなものが食べ物に散らばっているんかないかと。
また、料理に関わるお話だからか、夏都の使う比喩が全部食べ物に関連しているのが面白かった。
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離婚後、移動販売で生計を立てる夏都は、海外で看護師をしている姉・冬花の息子で中2の智弥と共に暮らしている。ある日誘拐されたことをきっかけに、中学生アイドル・カグヤとその親衛隊の計画に巻き込まれていく。
*カグヤの目的、智弥の思い、そしてアラサーの夏都が抱える鬱屈。一人脳天気に見える冬花はむしろ日々生死の危険のあるなかで緊張しながら働いているわけで、表面的には満たされ、安全で自由な国にいながら押し潰されかけてあえいでいる彼らとは、生きている次元の差を感じる。それにしても、大人があまりにも「大人」たりえておらず、でもそういう人多いなと思うと、そのほうが案じられる。
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屈折しているようで、根底にはただただ真っ直ぐな想いがあるだけだった。気づいてあげることは出来なかったけれど、これから救っていくことは出来るかもしれない、と思わせてくれるラストが切なくて温かい。
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ラストの章でガラリと印象が変わる。
途中まではドタバタコメディミステリー。
ラストの章でグッと重みを増す。
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着地点がわかり難ぃ展開と、動機の意外性は、
なかなかうまぃ作品だったな~と思いました。
中二病に悩み、克服したぃ面々による騒動と、
これに、自ら巻き込まれていく主人公による、
コージー・ミステリーの体を成してしますが、
中心となった二人の中学生の成長した未来や、
主人公の焦燥感など、
後味が、こってりと胃の中に残ったような?、
解決し切れていなぃエンディングは、
ちと、消化不良感が残ったかも…??
面白かったと思いますし、
作品のうまさや、問題提起された課題など、
高評価ポイントは、たくさんありますが…、
何となくね、
高評価し切れなぃ煮え切らなさもあったか…?
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道尾秀介さんの新刊は、いい話だし、重くないのですいすい読める。ノンストップの展開も、伏線も、そして結末も、楽しめたとは思う。しかし、読み終えて、うーむ…と考え込んでしまったのだった。
ダメ夫と別れ、1人でランチワゴンを切り盛りする、夏都。海外にいる姉の息子・智弥と同居中。それなりにリピーターもついたが、ワゴンのローンもあるし、暮らしは決して楽ではない。必死に生きる日々。
成り行きには触れないが、そんな夏都が、中学生アイドルのカグヤに力を貸すことになったのだが…おいおい、なぜ無関係なのに首を突っ込む? さらには、智弥と、彼が通う学習塾の講師・菅沼まで巻き込まれ…。
カグヤの目的は、カグヤの姉に関することとだけ書いておこう。いきなり「当人」の元に押しかけ、直談判したと思ったら…。この「当人」の行動は、いくら突っ込んでも足りないくらいだ。「相手」がうまく引き出したのかもしれないが、思慮がなさすぎる…。
そして今度は、「相手」のところへ、のこのこ乗り込んでいく、危険を顧ない面々。半分くらい過ぎて、ここからがノンストップアクションの本番なのだが…。
話を聞けば聞くほど、誰が敵で誰が味方か、こんがらがってくる。何て人騒がせな。しかし、まだページ数はあるし、これで終わりではないよなあと思ったら…へ??? さらに、ここまで大立ち回りを演じておいて、は?????
そもそも、そんなに必死になるほどのことか? と思っていた。真相が明らかになってみれば、夏都が姉から怒られる謂れはない。やっぱりあれはやりすぎだろう。夏都の魂なのだから。そこまで頭が回るなら、もっと穏便な手段はなかったのかと、突っ込みたくなるのだった。
菅沼のキャラクターに、かなり救われた感はある。人付き合いって難しい。でも、こんな計画の立案の方が、やっぱり難しいと思うぞ…。
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人間の哀しさや寂しさや醜さやいろんな感情を見事に表現した素晴らしい作品。物語の展開もいいし予想越えたラスト。見事な伏線の回収。著者の作品は全て読んでるがこれがベスト。秀逸なエンタメを堪能。
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移動デリで生計をたてる夏都とその甥の智弥が、巻き込まれた事件とその関係者のコミカルミステリーかと思ったら・・。
12才の子供が肉親を思う気持ちに、寄り添った作品でした。
それぞれが思う大切な家族だから、複雑な、屈折した、素直でない気持ちになる。それは気付いて欲しいから。
子供はみんな寂しい。
親は子供の寂しさに気付いてやれていない事がある。親として反省。
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少年は、いつだって、強くて、優しくて、悲しい。
そして、純粋で、愛しくて、切ない。
疾風怒濤のノンストップミステリー!と思いきや・・・
ぐわーん!息子を持つ母には直撃の展開が。。。
どうしてあのとき気づいてやれなかったのだろう。
何故、大切なことはみんなあとになって気づくのだろう。
「不可逆性」とは、ある変化が起こって
どんな条件を加えても元の状態に戻らない事。
誰かに傷つけられることもあるし、
誰かを傷つけていることもある
時間は巻き戻せないし、罪も帳消しにはならない。
でもこれから、新たな自分を生き直すことはできる。
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作品『カラスの親指』しか読んでなかったけど、かわらない作風。食べ物がメインかと思ってたら違った、働く女に必須の癒しやトキメキ部分もなくて気苦労ばかりな印象が残念。期待した部分がなかった。
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著者は意外に料理(作る方)に詳しいんだなと変なとこに感心。
夫の裏切り(浮気)にあいひょんなことからひとりでランチワゴンを始めることになった夏都、その甥っ子で中学生の智弥。塾の先生の菅沼、中学生アイドルの”カグヤ”とその親衛隊?のオブ、オブラージ、タカミー、プー。
駐車場を貸している不動産屋の棟畠とその妻、元ユニットを組んでた室井京子と寺田桃李子(カグヤの姉、今は売れっ子女優)らを巻き込んでの一大スペクタル?
でも、あの聡明で夏都にも的確な助言をする頼りになる智弥。年齢よりだいぶ大人びているのに、海外で子ども達の医療に携わっているおかあさんと一緒に誕生日を過ごしたいというほんとに子どもの甘えたい心が引き起こした出来事というか事件。
人の心理を操る天才だね。ある意味、末恐ろしい~
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女性か主人公だけど、やっぱり思春期の少年を描くのがうまい作家さんだと思う。作業するのに実はロングは結わけばいいけど、ボブが1番扱いづらい、といった描写はくすりとしてしまった。