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後半になって愛子節が小気味好くなってきた。
親が子供に愛情を注いでいるのに、なぜ子供は黙って自殺するのか?どこで断絶してしまったのか?など
問題の本質をズバッとつくあたりさすが年の功、そういうコメントが聞きたいんだ、と溜飲を下げ、スッキリした。
こういう大人の、年長者のコメントをもっと聞きたい。
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大正12年生まれ、92歳の著者の筆はまだまだパワフル。とはいえ「ああ、長生きするということは全く面倒くさいことだ。耳だけじゃない。眼も悪い。膝からは時々力が脱けてよろめく。脳ミソも減ってきた…」と自分の身体に次々に起こる故障を嘆く。タクシー運転手さんとのスマホ談義から「文明の進歩」について考えたり、テレビ番組の低レベルさに怒り、人生相談の悩みに呆れる。高齢者でなくても面白く読めること請け合い!
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なんだかすごく売れているようで、買ったまま置いてあったのを、なんとなく慌てて読む。ずっとファンで読んでいるが、いつも通りおもしろい。どういう所が特にうけたのかなあ。
すごくいい本だと思うのに、さして話題にもならないようなとき、自分の趣味がヘンなのかと思ったりするけれど、こういうケースも頭をひねってしまう。
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恥ずかしながら佐藤愛子さんは名前はすごく知っているけど著作は考えてみたら読んだことがなく、今回手に取ってみて
あまりの読んでなさにびっくりしました。なので知らなかったのですが友人曰く「いつも怒っている人だよね」と。
本書ももれなく怒っていましたね。痛快(笑)
本音だな、と感じましたね。
「長生き礼賛」「長寿万歳」の風潮、悪くはないのですが
みんながみんな長生きしたいと思っているわけではなかろうと正直思っていました。そうじゃない人にはそうじゃないって言いにくい、ヤな感じの世の中だろうなと思ってたのです。
しかしこういう人がいたんだなと目からうろこでしたね。
しかも「別に長生きしたくないのよ~」とかじゃなく「ナニがめでたい」と切り口上ですからね。
そのくらいの年齢の方が書きにくいであろう「老体の真実」を如実に著して下さっていると思います。
しかしそれも、別に誰かのために書いているわけでなく真実だからありのまま書いているだけなのでしょう。
私は長生きしたくありませんが、「長生きはいいことです。だから元気で長生き目指しましょう」って言われるよりうんと元気がもらえる一冊なのは間違いないと思うのですが。
高齢の方が主に手に取られるでしょうけれども、若い人も手に取らねば損ですよ、この一冊。面白いですから。
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庶民的な痴話話から政治の話まで何でもずばっと言い切っていて
読んでいてとても爽快で面白かったです。
これだけばっさりと書けるというのはやはり佐藤さんが
激動の人生を乗り越えてきたからこそ出来たことだと思います。
佐藤さんの若い頃は今のような平和な世の中ではなく、
明日を一日をどう生き抜くかという命がけの時代。
そんな時代を経験した方の言葉はとても重みを感じられます。
世代が違っても人としての大切なモノが力強く語られていて、
現代の世の中に欠けているものが炙り出されているようで
端々で共感をしてしまいました。
まだ高齢にはなっていませんが、
高齢になったらどのような生き方になるのか、
それまでの生き方などをヒントや参考にしようかと思っていたのですが、
特にそのような事は語られていませんでしたが、
とにかくその場は全力投球で言いたい事を
きっぱりと言っていたのが印象的でした。
それが元気の秘訣かもと思ったりしました。
けれど長生きするということは、全く面倒くさいことだ。
耳だけじゃない、眼も悪い。
始終、涙が滲み出て目尻目頭のジクジクが止まらない。
などとそれなりに大変な事も多々あり少し元気がなかった時期が
あったようですが、人間は「のんびりしよう」なんて考えては
ダメとか九十歳を過ぎてから分かったというのがあり
こうやって人は何度も力強くなれるのかと思えパワーをもらった気がしました。
「文明の進歩」は我々の暮らしを豊かにしたかもしれないが、
それと引き換えにかつて我々の中にあった謙虚さや
感謝や我慢などの精神力を磨滅させて行く。
もっと便利に、もっと早く、もっと長く、もっときれいに、
もっとおいしものを、もっともっともっと・・・・・・。
もう「進歩」はこのへんでいい。さらに文明を進歩させる必要はない。
進歩が必要だとしたら、それは人間の精神力である。私はそう思う。
この部分には大いに共感して忘れてはならない事だと思い
好きな文章です。
この気持を忘れずに次世代にも受け継でいくべきモノだと思いました。
この本は歳を重ねた方に配慮したのか通常の本よりも字が大きくて、
読みやすかったので優しい心配りに感謝します。
歳を重ねてから読んだら違った視点にもなると思うので、
また後で読み返しても面白いと思いました。
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タイトルからも感じ取れるように、終始何となく怒っている佐藤氏のエッセイ。
でも愚痴っぽいわけでもないから、サクサク気持ちよく読めた。
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最高!!のひとこと。
個人的に気になっていた事件に対して、同じ気持ちでいて、バッサリとくだらないコメントを切ってくれて痛快なほどだった。
そうそう!と電車の中で思わず大きく頷き、小さくガッツポーズ。
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20)蛇口をひねりさえすればいつでも水には不自由しなくなった。万が一出ない事があると水道局には文句の電話が鳴り響く。文明の進歩は我々の暮らしを豊かにしたかもしれないが、それと引き換えに謙虚さや感謝や我慢などの精神力を磨滅させて行く。もう進歩はこのへんでいい。進歩が必要だとしたら、それは人間の精神力である。
24)聞こえないことでまず困るのは見た目にはそれがわからないということだ。何回も聞き返したり呼びかけても知らん顔をしていることでやっとわかってもらえる手間のかかるもので、繰り返し聞き返すのは面倒だし気がひける。31)現状は変えられないので気持ちが楽になるように愚痴を言える場があるといい。愚痴というより悪口を散々言えばいいのだ。疲れ果てるまで言い募ると(登山のように)がっくりきて気が鎮まる。はしたないと思う必要はない。元気を取り戻すため心の活性化に必要なのだから。
34)当たり障りのない人生なんて、たとえ平穏であったとしてもぬるま湯の中で飲む気の抜けたサイダーみたいなもの。いいたいことをいえばいい。いえなければノートに向かって思うさまいいたいことをぶちまける。自分の弱さと戦う!戦わないで嘆いているのは甘ったれだ!
47)ソバプン
降りかかった不幸災難は、自分の力で降り払うのが人生修行というものだ。したくないこと、できそうもないと思うことでも、力を降り絞ってぶち当たれば人間力というものが養われていく。
66)昔から「運が悪かった」という言葉があり、不慮の災厄に遭った時など、この言葉を使って諦めて耐えるという知恵を誰もが持っていた。耐え難きを耐え、許し難きを許すことは最高の美徳だった。かつての日本人は「不幸」に対して謙虚だった。
124)歳月は覚悟も勇気もなし崩しにしてしまう容赦ない力を持っている。恋も熱病である限りやがては熱は下ることも。たとえ後悔し苦悩する日が来たとしても、そこをターニングポイントにして、めげずに生きて行くぞという覚悟を持て
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読みやすく面白かったです。
佐藤さんとは大分歳が離れていますがなんか共感できるわーと思うところもありました。
他の著書も読んでみようかしら。
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意気軒昂な90歳
すごいです
それだけの人生を格闘してこられたからでしょう
ズバッと切って温かい
挿絵のハナちゃんが愛しいです
≪ ヤケクソの 何がめでたい 九十歳 ≫
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さすが文筆家なので、この文章。
「お顔の色が良くて」「お元気そうで」
などと声をかけられる高齢者!の筆者。
何がめでたい!
あちこち、痛いところだらけ、
動きは意思に関わりなく滞り、
驚くようなタイミングで体がフリーズ、
耳が聞こえにくいと思っていたら、
年々聞こえる音が少なくなり、、、。
新しい技術に遅れをとり、
分からぬのはなぜかと孫にバカにされ、、、。
自分の体に怒りを覚え、社会の仕組みに怒り、
今の親子関係の希薄さを嘆き、
人生相談を一刀両断!!
社会や日常のあれやこれをスッパスッパと
切り裂きながらのエッセイ集。
あっという間の読了!
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90歳を超えて尚この勇ましさ!
面白いけど、本人は疲れるかな。でも誰だって自分のままにしか生きられないし。
時に痛快!他の本も読んでみたくなった。
イタズラ電話の犯人の番号を突き止めて、こちらからも無言電話をかけるとことか!
叱り飛ばすんじゃなくて、無言電話には無言電話なんだーと変に感心( ´∀`)
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楽しく読ませてもらいました。ただの一言にも、一文にも文句のつけようがない痛快なエッセイ。でもやっぱり長生きしてもらいたいと思います。
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20180401M予約
3ヶ月以上待って、やっと回ってきた。
サバサバした切り口の文章は、とても読みやすい。文字も大きいように感じた。
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年を重ねても切れ味のよいエッセイ。
感性は変わらない。
最近のエッセイなのでタイムリーに楽しめる。