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強欲資本主義に奪われたものを取り戻そうとするもう一つの闘いが始まっている
2016/09/24 07:25
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
リーマンショックの時に世界中が目にしたように、今アメリカの政治を実質的に動かしているのは金融業界です。
そういわれても不思議に思わない程、アメリカに限らず世界中が強欲資本主義に翻弄されている。
堤さんの書籍を読むと暗澹たる気持ちになるが、世界中で強欲資本主義に何もかも値札をつけられて売りにだされてしまったものを取り戻そうという闘いが始まっている。
全く主張が違うようにみえるサンダース氏とトランプ氏も同じコインの裏と表
アメリカの民衆がグローバル化という名の強欲資本主義に反旗を翻しているのだという。
アメリカの抱える真の病理が個々の政策などではなく、それを束ねて飲み込んでいく「政治とカネ」という構造そのものだという事。国家としての力を失い超富裕層だけが潤う「株式会社国家」になってしまったアメリカの悲鳴がトランプ・サンダース旋風を巻き起こした。
労働よりも資本が、製造業よりも金融業が重視され「今だけカネだけ自分だけ」が暴走する流れの中で、立ち止まってもう一度人間にとって「幸せとは何か」と見直す人が増えている。
欲にのまれて道を踏み外す一方で、人類が進化の中で創り出したもう一つの財産「共同体」や「憲法」「民主主義や人権」「すぐに結果が出なくても時間をかけて育てていくことの喜び」そして私たち日本人が世界に誇る他者への優しさに満ちた「お互いさま」の価値観。
守るべきものが見えてきている人が増えてきている。
欧州のメディアがほとんど報道されなかったアイスランドの「鍋とフライパン革命」
強欲資本主義を牛耳っている1%の力は大きくあきらめそうになるけどあきらめてしまっては終わりなのだと改めて思った。
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一握りの大金持ちに平和を壊されてはたまらない。
2016/08/28 09:52
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカウォッチャー堤さんの最新刊。
アメリカがくしゃみをすれば日本は風邪をひく、日本はアメリカの忠実な僕とも言われているので、アメリカの動向は日本国民としてもきちんと把握する方がよい。
最近の情勢では大統領選挙を巡る情勢だ。トランプとサンダースが指名選で一躍脚光を浴びた。両社は同じコインの裏と表だと喝破する。なぜならヒラリーは政治献金を膨大に得て、大企業の言うがままだからというのだ(ここらへんも日本の自民党と同様だ)。庶民は、庶民のための政治を望んでいると、その不満が移民など弱者に向かっているか、弱者のための政治を本気でやろうとしているかどうかに違いがあるが。
また、お金の流れでみると海外のニュースもふに落ちるという。「テロとの戦い」は儲かりすぎてやめられなくなっているのだそうだ。
一握りの税金逃れまでしている大金持ちに平和を壊されてはたまらない。
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アイスランドの奇跡
2016/08/18 17:57
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
堤氏のライフワークである新自由主義糾弾シリーズの最新作。
米国の手先だった小泉に始まり、安倍が深化させようとしている米国流新自由主義。少子化対策や社会福祉は口先だけで何も進めようとしていないのに、教育・介護・医療・教育・農業等の外資への叩き売りは、着々と進んでいるようです。
『「政治に関心がない」、「選挙は重要じゃない」と言う人がいるが、政治を放棄することは少数者に支配を許すことにつながる(ホセ・ムヒカ)(223ページ)』。国民一人一人が、政府の動きをしっかり監視しないと、後の祭りとなるかもしれないと、本書を読んで痛感しました。
ところで、米国の国益にとって非常に重要な貿易協定であるはずのTPPが、米国の貧困層の怒りで漂流しようとしています。一方、日本ではTPPこそが日本の国益に最重要だと、相変わらず喧伝されています。本書や類書を読んで、米国の貧困層の怒りの内容を理解することが、今後の日本にとって何が最善かを知る第一歩のような気がしました。
ただ政権与党に対峙しなければいけない野党の酷さは言語道断です。この前の東京都知事選での稚拙な対応を見ると呆れるばかりです。日本のもっとも深刻な事態、それは政権の選択肢がないということかもしれません。
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気になる方は是非とも一読を
2019/07/29 00:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いなとみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
当時のトランプが大統領に選ばれる必然性がこの本を読んでいるとわかる気がする。
彼女は他の著作でもそうだが、豊かな情報収集を駆使して書かれており、読む価値は十二分にあると思います。
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選挙はひとつの通過点に過ぎない。
争点は政府やマスコミが差し出すものではなく、私たち有権者が決めるべきもの。
「しあわせな国」リストを作ること。
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「政府は必ず嘘をつく」に続く堤未果さんの最新刊、一気に読みました。
わずか一握りの人によって動かされる政治、その背後にあるお金、報道には表れないアメリカ大統領選挙の内実、ISDS条項をはじめTPPに埋め込まれたた罠…。その後姿を無批判に追随し、本家よりも悪くなろうとする日本。報道の自由のなさ、大手メディアからは発信されない現状、この国を動かしているのは官僚たち…。本に書かれている数字、事実にどの事例にも大きな衝撃を受け、怖ろしいことが世界で日本で進行している事実を改めて確認しました。
「今だけ金だけ自分だけ」、自己責任が強調され分断される社会の中で、私たちはどう闘うのか。お金では表現できない価値、個人を互いに尊重しあい助け合える社会、その素晴らしさを地域で実践し広げていくことが重要ではないかと考えました。
進路を考えて始めている高2息子、「このままやったらやばいな」と言いながら、勧めた堤さんの「貧困大国アメリカ」を熱心に読んでいました。おばあちゃんも「こんな事実みんな知らんで」と、周りの人に話し続けています。まだまだあきらめるわけにはいきませんね。
多くの方に、どうしても読んでほしい一冊です。
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「銀行が大きすぎて潰せない?」
「こんなのかまわない、潰したらいい」
と最終章で、一旦は国家破綻して更にはIMFが融資しかけたアイスランド。国民の人口が30万人しかいない国で、鍋とフライパン革命で政府を倒して、前首相や大手銀行CEOら200名近くが逮捕。
以前のように人間に投資して、苦しかった不況からも立ち直り、国民の目が正しかったと。
ほんとうに何が大事か見抜く力が必要だと。
全てはお金の流れ。
序章でサンダースがのべているように、米国民のための選挙ではなく、投資した企業や他国政府などロビイリストの利権が潤うための選挙。もう共和党でも民主党でもない。どっちが勝とうが国民は貧国と格差拡大されていくのみ。
これは米国だけに限ったことでなく、TPPに不利なはずの日本政府が逆に、TPPに反対な米国議員を説得しているのだから、超国家と表現するしか。
そんな日本政府は震災を逆に利用し、ファシズムになってしまう緊急事態要項を憲法改正に盛り込もうと。ありとあらゆる自由や人権を奪いとる、ナチスと全権委任法そのものなのに。
本来なら既に災害対策基本法があるにもかかわらず、嘘をしずかに吐き、国民を欺く形で。
何処の国も同じであるが、世論というのは広告代理店が作っている。今回の参院選、都知事選もみな同じ。重要な焦点にはスポットをあてない。①保守対リベラルという、見せかけの対立、②情報操作、③ショッキングな報道による、隠れ蓑。
テレビや新聞から離れて、ネットに頼ろうとしても、仕込みが入っていると。検索すればするほど、重要な情報から離れてしまう落とし穴。
堤さん、bayFMでの短い時間でのトークありがとうございました。先週からプチ・ネット断食しています。そして、この間に書いたレビューでアイスランドに近づくことを願って。
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プロローグの「パナマ文書の何が悪い・・・」で、一番悪いのは、やはりアメリカであることがよくわかりました(笑)。
第1章 金の流れで「アメリカ大統領選挙」が見える!
誰が、選挙のスポンサーであるのか、お金をもらった以上、そのグループのために働くアメリカ大統領、これも、よく解りました。
第2章 日本に忍びよる「ファシズムの甘い香り」
選挙の洗礼を受けない、官僚たち。好き放題しているし、現首相、官房長官なんか、ズルガシコイ官僚たちにかかったら、操りやすいのでしょう(笑)
第3章 違和感だらけの海外ニュースも「金の流れ」で腑に落ちる。
TPPで脱原発が出来なくなる。
ISDS裁判、原発メーカーに投資している連中の金儲けの邪魔をするメルケル首相という構図です。
ドイツ政府は絶対勝てない裁判らしいです(こわい話)。
第4章 「脳内世界地図」をアップデートせよ!
アイスランドの軌跡。結局、国民が一致団結することが一番怖がっているのは、強欲資本主義者です。
諦めたらいけません。
この本を読み始めて、暗い気持ちになりましたが、最後のほうで、かすかに光明が見えました。
良識あるものが一致団結することです(頑張ろう)
最後に、トランプの勝利を祈っています。
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今回も,いろいろ勉強させてもらいました。
堤さん,相変わらずの鋭いです。こんなに暴いてしまって,堤さん自身は大丈夫なのかなと余計な不安がよぎるほどでした。
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今までの「政府は〜」シリーズの中でも、内容にまとまりや深みがあって、最もよかった。
高校生が必修で読めばいいのに、と思った。
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このシリーズは是非とも皆さんに読んでもらいたい。
そしてよく考えてみよう。どんな国で暮らしたい?
トランプとバニーサンダースは同じコインの表と裏。問題は
政治と金。遅まきながらやっと政治と金に気づく市民。しかし、経済市場金融利権社会は悉く利権を守るために活動し続けている。諦めてはいけないのだ。アイスランドのように、しっかりと考えさえすれば(社会の基盤は経済市場ではなく民主主義)まだまだ立ち直れるはずだ。
「緊急事態条項」政府にフリーハンドを与えている。
社会を形づくる法律が顔の見えない誰かによって作られている。
官僚の権限はどこまで????
国民主権における公務員は国会議員だけであるからこそ、
日本の国会議員に優れたスタッフを増やし、立法能力を伸ばす環境を整備するべきである。
日本のもドイツのような憲法裁判所が必要。
世論は広告代理店が創るもの。
日本の報道をまともな方向にする。
①記者クラブ制度の廃止。
②放送法第4条の廃止。
③報道機関を監督する機関の設立。
④特定機密保護法の改正。
ジャーナリストが個人として活動できるようにする。
政府とマスコミの関係も問題。電波オークション制度にする。テレビと新聞が同じオーナー?
欲しいのは、知る権利と報道の公共性。
情報源を変えてみる。お金の流れをチェックする。
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アイルランドの金融破綻のその後ととギリシャの2008年の件と今回の軍事費の件はテレビ、新聞では知ることができなかった内容。文章は平易で中身は突っ込んでいる。農協はそこまで褒め称えるものかと思うが、堤さんの本をもっと読みたい。自分の頭で深く考え、判断する国民を政府は騙せない、というくだりが心を打った。
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アメリカ大統領選挙、TPP、パナマ文書問題はこの本を読むことでいわゆるメディアの論調とは180度異なる解釈をすることができる。特にリーマンショックで破たんしたアイスランド政府の復活とパナマ文書によるアイスランド首相の辞任がこのように絡み合っていたということを知り、大変感慨を深くした。
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私は堤氏の回し者ではないが、この本は読みやすい分量、手ごろな価格の上に内容は非常に濃い。正直3000円出しても買ってもいい内容だと思う。
【マネーよってすべてを決着させる】【そのために障壁となる主権国家、それによる規制を究極に取り除く事】それこそがマネーを持っている国際金融資本、多国籍企業(この中にはGS、JPモルガン、BP、GEなどは当然のことながらおそらくトヨタをはじめとるする日本企業も該当する)が究極とする目標である。そのために彼らは医療、教育、農業、水道といった本来民営化する事が望ましくない分野にまで手を広げるべく、積極的に政府にロビー活動を仕掛ける。
そして金を持っている者によって支配されているメディアによって世論は形成され、かくして彼らの都合のよい政策《国民にとって良い政策とは限らない》だけが世の中に出されていく。こういった流れに関する書籍は世の中にそれなりの数があるが、概して400ページ以上にわたる内容で内容も非常に専門的で難しい書籍が多いが、この本の画期的ところはそういった内容を短く簡潔にまとめ上げているところである。
《TPP》《水道、農業などの民営化株式会社化》《180ページから200ページ当たりに書かれているISDS条項については背筋の凍る思いがする》
【参照文献】
①エコノミックヒットマン
②世界を不幸にしたグローバリズムの正体
③ロスチャイルド通貨強奪の歴史
こういった書籍の内容を日本に関係ある部分をまとめて読みやすくしたのは本書である。
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毎度怒りが込み上げるのを抑えながら通読。これからは1%共の思い通りにばかりはならないくなりつつあることはよくわかる。まだまだ時間はかかりそうだが、もうひと頑張り。