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当時、少年だったからこそ、戦後70年経っても、
かろうじて証言できたというのはなんとも皮肉な話・・・
やはり戦争が支配するのは狂気であり、
そんな戦争に突き進んだ定見のなさは本当に腹立たしいかぎりだ。
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沖縄戦での日本軍の「遊撃戦」における少年兵動員の実態を追究したノンフィクション。沖縄の少年兵としては「鉄血勤皇隊」が有名だが、本書が対象とした「護郷隊」は陸軍中野学校出身の工作員が指導するゲリラ戦に特化した秘密部隊で、これまでその実態はほとんど知られていなかった。10代の少年たちが人間性を喪失していく様はあまりにも凄惨で、言葉にならない。本書では、本土決戦に際しても米軍の上陸・占領を想定したゲリラ戦を準備し、やはり少年兵を用いる予定であったことも明らかにしている。改めて戦争一般の「悲惨さ」に還元しきれない日本の戦時体制の異常性を考えさせられた。
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●:引用、他は感想
陸軍中野学校に対するイメージが変わった。やはり、軍組織なのだ。もし本土決戦がおこなわれていたらという部分は、示唆に富んでおり驚いた。それとともに、遅かったけれどあの時止めて本当に良かったと感じた。
●こうした島で起きたことを見ていくと、やはり、大きな被害を受けるのは、一般の市民だということが、はっきりと言える。(略)戦争になると、軍は手段を選ばずに戦闘へ向かう。それが陸軍中野学校を通して見えてきたことだった。「お国のため」という大義の下、命令であれば、従わざるを得ない。そこには、個人の意思はない。あらがうこともできない。そして住民たちは傷つけられ、命を奪われる。
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この本を読んでも未だに空想の世界にしか感じられ無い。自分より若い年齢の少年が故郷の為に戦っていたなんて。。。
戦争はダメだが、経験してない自分がそれを簡単に言ってはいけない。
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アメリカ軍が少年兵達に手こずったとあるが、たしかに戦地では死闘があっただろう。しかしあくまでそれは前線の話で、俯瞰で見ると日本は子供まで動員して決死の抗戦だがアメリカは本土に余裕を残している。
それがとてもやるせない。
正気を失い軍医に射殺された日本兵の話が1番印象にのこった。目撃者も弟も従兄弟もその妹もみんな何十年も抱えたままで生きてきたのだ。
諜報員上原の話も印象深い。人情味が垣間見えるところまで創作じみている気がしてフィクションを読んでいる感覚になった。
当然日本軍にもスパイがいるのはわかってはいるのだが具体的な話を知ると現実味がない。
もっと詳しく知りたかった。