投稿元:
レビューを見る
意志を持ったトランプが一方に味方する超不公平なトランプ勝負を、いかに覆して勝ちにもっていくか。言ってみればそれだけのお話。最期のポーカーはちょっと頂けない。
投稿元:
レビューを見る
アンフェアの極致とも言えるトランプゲームに悪魔的で過激で外道な機転で対抗するのが三途川理流。
絶体絶命の状況からの逆転劇は痛快だし、ぶれないゲスさ加減がなんとも言えない。
数との絡みをもっと色々な局面で見てみたい。
投稿元:
レビューを見る
著者のデビューシリーズ、五作目か。
クオリティ自体は決して低くないが、全体通して子供向けノベルのようなこの作風はどうしても絶賛する気にならない。ストーリー自体にもひねりがなく、今回はホントにゲーム的なテイストだけでやっている。
それでもある程度面白いから読むのだけど、次回は初作や二作目のようなオシャレな小説を期待したい。
3-
投稿元:
レビューを見る
三途川シリーズ。前作の「ワスレロモノ」の続きはこの次になるのかな……?(今作は姉のキャラクター紹介的なものなのかしら)
もともと下劣な手段を駆使する三途川なので、今作のふしぎの国のアリスっぽい世界観との相性は良かったね。不条理と狂気が三途川兄弟に良い感じにマッチしてる。
ただ、ミステリとして楽しむというより、これ、ただのコンゲームだったよねという感じ。欺しあいになってる中で2戦目がわりとミステリの頭脳戦っぽくて面白かった。
投稿元:
レビューを見る
生きて喋るトランプを使った神経衰弱・ババ抜き、ポーカーのアンフェアさと三途川理のイカサマの楽しい本作。
二章のあのイカサマはさすが三途川理という邪悪さか。また、数・理姉弟の殺し合うほどの憎しみ合いが微笑ましい。
投稿元:
レビューを見る
生きたトランプ兵を使ったトランプ裁判はいつも女王軍のワンサイドゲーム。
常勝!常勝!
しかし、不可能状況の盲点を見出し瓦解させるのが名探偵の神業であり
不可能状況から勝利を強引にもぎ取るのが三途川の鬼畜の所業である。
トランプ兵に同情を禁じ得ない。
投稿元:
レビューを見る
三途川姉弟の壮大な姉弟喧嘩。
少年な三途川理がとてもかわいい。数お姉ちゃんもかわいい。
名探偵三途川理シリーズで一番好きかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
三途川理シリーズ。三途川理、やはり子供の時からこんなに邪悪だったのか……! そしてこの弟にしてこの姉あり。史上最悪の姉弟ゲンカの物語、といえばいいかもしれません(笑)。
意思を持ち自分で動き回る「トランプ兵」を使ったトランプ勝負って、いったいどこまでアンフェアなんですか! と驚愕したのも束の間。その上を行くのはもちろん三途川理の冷酷で邪悪極まりないやり口(これ、思いついてもなかなか実行できないよなあ……)。しかし今回は、対戦する相手も相手だし。どっちが勝っても大変なことになりそうですが。このシリーズなのでなるほどやっぱり大団円。読み口すっきりです。
投稿元:
レビューを見る
森川智喜お得意のデスゲーム物。扱う題材はトランプゲーム。それも不思議な国を模した世界を舞台として、生きたトランプ54人隊を利用したトランプ
仕掛けとしては、この世界に迷い込み、女王として君臨することを計画した三途川理の姉、三途川数が作り出した「54人隊」という生きたトランプの集団と、決闘のルール。これを踏まえ、神経衰弱、ババ抜き、ポーカーが行われる。三途川数の部下であるヴァンダバーグやフォルウェル。この者達が生きているトランプを利用した「双頭の鷲」作戦(神経衰弱で、トランプ達が自分の居場所を言う)、「イースターエッグどこだ」作戦(ババ抜きで、手札を配る際に、ババのトランプが居場所をいう)、「イースターエッグ見つけた」作戦(ババ抜きで、引かれる際にババかどうかを言う)を使う。これを三途川理がイカサマとトリックで破っていく。
最後は、理と数、ピンクニーという兎との間のポーカー。ここでも数は、「数え歌」作戦(全員の手札を操作)、「いないいないなんばあ」作戦(部屋を真っ暗にして手札を移動させる)などを使うが、最後はドタバタ劇。伏線となっていた時計の故障等のあって、ピンクニーがドタバタ劇を制するというオチ
森川智喜らしさは随所にあるが、三途川数が知的というよりワガママなだけで、勝負がエレガントに終わらない。ドタバタ劇でのオチがイマイチと感じた。トータルでは★3で。
森川智喜作品ではおなじみの名探偵三途川理の子どもの頃という設定。三途川理の姉、三途川数とともに、森林公園の穴から「不思議の国のアリス」のような世界に行き、トランプで対決するという話
まずは三途川数が異世界にたどり着き、「女王」として、「トランプ54人隊」を組織。生きているトランプを利用した「決闘」にり、世界を支配しようとする。
プロローグ的に、まずは、三途川数の部下、女王軍大佐であるグリフォン、ヴァンダバーグとモルモットによる神経衰弱での決闘。しゃべることができるトランプに、場所を確認して全てを取るというアンフェアな勝負
続いて、時計店の店主であるピンクニーという兎がヴァンダバーグと決闘することになる。ヴァンダバーグは、ピンクニーの時計店で、壊れた時計を購入する。もちろん代金は払わない。これが、最後の三途川理と数の対決での決着の場面の伏線になっている。
三途川理とピンクニーは、ヴァンダバーグと決闘をすることになる。
三途川理は、双頭の鷲作戦を、観客の声援を利用して、トランプからの声がどこから聞こえたか分からなくするという方法で破る。しかし、その非道ぶりから、声援を失う。その後、トランプを2枚とらずに、順番が交替になったとヴァンダバーグに誤解させ、ヴァンダバーグがトランプの声を頼りに全てのトランプを取った行為を、「自分の順番」とすることで勝利
続いて、タマゴ男、フォルウェル軍師とのババ抜きでの対決。三途川理は、トランプを汚すという単純なイカサマを見せ、スリーブを使わせる。三途川理は、ジョーカーの札を破る=殺害するという方法でしゃべれなくし、喋ったトランプをすり替えるというトリ��クで、フォルウェルに勝つ。
続いて、三途川理と数、そしてピンクニーの三人でのポーカーでの勝負。三途川数は、作戦コード「数え歌」で、自分には協力な手札を、理とピンクニーにはブタを取らそうとする。数は10枚全てのコインを賭ける。理はこれにコール。理はまだ手札を引いていなかった。スリーブ5枚を利用して引いたように見せかけていただけだった。本来であれば理が引くカードは数へ。数が引くカードが理に来ている。考えた末、ピンクニーもコール。
手札の交換、ベットはなし。ドロップもなく手札交換の前に、数は窓に向かい荒縄を引き、窓からの光を遮断。部屋は真っ暗になった。作戦コード「いないいないなんばあ」を実施。
暗闇の中で最強の手札を探すドタバタ。理はスリーブに印を付けるイカサマをしていたが、数は54人隊全員にスリーブを脱ぐように指示。その最中に市民が暴徒と化して城に入り込んできたとの報告。その中で、冒頭でヴァンダバーグが買った振り子時計の音が。振り子時計は壊れていて鳴り続ける。
ピンクニーも5枚の手札を手に入れ、振り子時計の音が止まる。市民が部屋に入り、明るくなる。ここで、手札の公開。理と数は互いに最強の手札を奪い合った結果ブタ。ピンクニーはワンペア。ピンクニーの勝利。ピンクニーは理と数の二人を追放する。
エピローグ。数週間が過ぎ、タマゴとして幽閉されていた市民が元の姿に戻る。54人隊によるカジノバーが開かれる。ピンクニーがポーカーで配られたブタの組早生は「市民の絆」という役になっていた。
もとの世界に戻った理と数は、理が最後の1個のキャンディを食べていたことを理由としてケンカを続けていた。