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少年少女のための文学全集があったころ

少年少女のための文学全集があったころ みんなのレビュー

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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.0

評価内訳

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8 件中 1 件~ 8 件を表示

紙の本

森の中のお菓子の家(もちろん魔女付き)

2016/08/07 14:10

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うみひこ: - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は私にとって、ヘンゼルとグレーテルが深い森の中で見つけた「お菓子の家」のようなエッセイ集だった。もちろん最初のページから読むのが最適だとわかってはいた。けれど、気がついたらお菓子の家のチョコレートの屋根やお砂糖のガラス窓をがりがりかじるように、色々なページをめくっては読み、ああ、そうだ、そうだとうなずきながら、むさぼるように読みつくしてしまった。
まずは順番に、内容を紹介していこう。
第一部は「食いしん坊の昼下がり」とあって、いろいろな物語の中に現れるメロンやプリンやチョコレートや「お茶」が出てくる。子供の記憶に残る食べ物というのは、主人公がおいしく食べたというものだけではない。例えば、ルナールの『にんじん』の主人公が食べられなかったメロンの身の部分。バーネットの『小公女』のセーラがたった一つしか食べられなかった焼きたての菓子パン。ここを読みながら、私もセーラと一緒にロンドンのそぼ降る雨の中を、菓子パンをかじりながら歩いたことを思い出した。そして、ここで、その菓子パンという言葉が日本人の子供たちにどういう過程で訳語として与えられて行ったかが語られていく。遠い日のセーラと自分をつないだ味覚と言葉に、ここでもう一度出逢えたことがうれしい。
第二部では、「記憶のかけら」と題されて、子供の本で知った言葉についての探索が行われる。絶妙な訳語としての「薄謝」。「クロポトキン」や「トーリー党」を子供の本で知ったことの意義。物語の主人公の名前やガイ・フォークスの日について。作者が子供から大人になっていく過程で、いつのまにか身につけた知識が、静かに広がっていく感じが、絶妙な語り口で語られ、作者の魅力が感じられるところだ。
第三部は「読むという快楽」。ここは、子供の時に読書に夢中になって、親の言うことや、一緒に見ているはずのテレビや音楽などが何も耳に入らなかったことのある人には、たまらないだろう。そして、ここではお待ちかねの魔女が意外な場所で顔を出すし、さらに魔法のように、メアリーポピンズから与謝野晶子経由で「新しい女」も飛び出してくる。読むということのめくるめく楽しみを邪魔したくないので、ここは特に面白いと言うだけに留めておきたい。
そして、第四部「偏愛翻訳考」と、第五部の「読めば読むほど」では、作者は今まで読んできた本の中で、先人の翻訳者や作家や編集者の人々が、いかに工夫に工夫を重ねて、子供の本を作り出してきたかについて語っている。それは、絶妙な登場人物の名前の表記や、忘れられない挿絵の意外な描き手を知った驚きの中から、見出されていく。そして、子供の本を作って来た人々の、子供を信じる心の中から生まれて来た様々な過程が分かってくる。私は常々自分の中にある言葉が、こういう児童書によって形づくられて来たと思っていたので、作者とともに、子供の本を作ってきたすべての人々に、深い感謝の念を捧げつつここを読み終えた。
まさしく、「少年少女のための文学全集」を読んで育ち、世界を知ってきた同志として、この本を読めた意義は大きいと感じている。
さて、お楽しみはこれからだ。
実はこの本で語られた何冊かを、読んでいないのに気づいたのだ。「少年少女世界名作文学全集」育ちの私は、他の全集に収録されている作品を読まずに来てしまったのだ。はりきって、本屋や図書館に行かなくてはならない。まずは、巻末にある「この本に出てきた本の一覧」に書いてある子供用の本で読み、気に入ったら大人用に読み進めよう。そう、昔のように。
さあ、ご一緒に。夏休みが待っている。

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紙の本

本の記憶こそ、最良の宝物

2017/01/19 07:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の松村由利子さんは1960年に福岡に生まれ、新聞記者を経て現在はフリーランスのライターでもあるし、歌人でもある。
 どうしてこういう基本情報から書き始めたかというと、1960年生まれということを書いておきたかったのだ。
 この本はそういう松村さんがこれまでに出会ってきた多くの児童書や子ども向けの名作をエッセイ風に綴った作品なのだが、表題が示すとおり、本の最後にあの文学全集のことが書かれている。
 小学館が1964年から68年まで刊行した「少年少女世界の名作文学」全五〇巻である。

 この本のことを松村さんはこう書いている。
 「うすいクリーム色の函に入っており、背表紙には黒のゴシック体で「世界の名作文学」とシリーズ名が書かれている。(中略)本体の表紙の名画と親しむことが多かった」。
 実はこの全集の一巻がまだ私の手元にあって、この文章を読んだだけで、うれしくもあったのだ。
 それとここからは個人的な話になるが、この全集を私が手にしたのは10歳に満たない頃で思えば私の読書歴も随分長くなったことになる。

 そういう感慨について、松村さんは別の箇所にこんな風に書いている。
 「幼いころの自分を熱中させた本の記憶こそ、最良の宝物ではないかと思う」と。
 そうなのだ。
 きっと私たちはたくさんの「最良の宝物」を持っているはずなのに、そのことに気がついていないだけなのだ。
 この本でそんな「最良の宝物」を思い出すはずだ。
 なんともあったかい本だ。

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2017/04/20 11:17

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2016/12/24 00:29

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2016/10/15 18:08

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2016/10/05 16:57

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2017/06/11 08:41

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2016/09/27 12:39

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