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みんなのレビュー27件

みんなの評価4.5

評価内訳

27 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ご立派(続)

2017/03/06 08:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る

7万年前にホモサピエンスの脳内で生じた「認知革命」がすべての始まりである,すなわち宗教や貨幣といった共通の虚構を信じる力を得たことが人類飛躍の鍵となったと出張する大著。下巻では,5千年前の科学革命以降を宗教も含めて描き出す。上巻同様,最新科学も援用しながら描き出している。宗教や科学も所詮虚構であると看破している。人権などというものも所詮虚構であるという主張には頭を殴られた思いがする。また人類が他の生物,とりわけ家畜に行ってきた,そして行っている所業についても考えさせられる。グリーンピースやシーシェパードのような愚かなテロリストは気楽でよいなぁと思える。はたして人類は存在することが善なのか?等,いろいろと考えさせられる内容である。とりあえず目から鱗がぼろぼろ落ちた。

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紙の本

意外なオチに感心。

2016/10/31 23:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

前巻の先史時代がやはりおもしろく、下巻はジャレド・ダイアモンドの焼き直しかと思いきや、歴史の解釈のしかたがその後も独特で読みごたえがあった。オチも不安だったが、いち生物としてのホモ・サピエンスを通観することで、「幸福」と生きる目的に立ち返れという結論は予想外で、最後まで楽しめた。この手の本としては珍しく、再読してみたくなった。

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2017/02/26 09:25

投稿元:ブクログ

宗教と資本主義の項は少し読みにくかった。それでも上巻同様読みやすく明解で断定的なペースは変わらない。
面白かった。

2016/12/31 21:53

投稿元:ブクログ

『サピエンス全史』と柄谷行人
(柄谷行人を読んだことがない人にはわからない話ですみません。上下通したレビューは上巻の方に書きました)

この本を読んで改めて柄谷行人という哲学者の射程がどこにあるのかがわかったような気がする。人類の歴史を描いた『サピエンス全史』と柄谷行人の『世界史の構造』が扱うテーマがかなり重複しているのだ。

『世界史の構造』では、特徴的な四つの交換方式の重点の推移によって世界史の変遷を説明しようとしたという印象が強く、それはひとつの分析として素晴らしいのだが、やや無理筋であると感じるところも多かった。しかしながら、それまでの柄谷行人の関心を持ったテーマを『サピエンス全史』とともに振り返ると、彼が「人類の歴史」- つまりわれわれがなぜ今このような形としてここにあるのか、ということをずっと問いとして持っていて、答えとなるべきものをずっと提示しようとしてきたのだということがわかるような気がする。そのことを、「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸せ」というタイトルの本とのテーマの合致を見て初めて気づくことになった。そして、その合致は偶然ではなく、彼の関心領域から導き出される必然でもあると感じた。

『マルクスその可能性の中心』などにおける「貨幣」への注目。『NAM21』の活動では地域通貨の実践にまで踏み込もうとした。『探究I』におけるコミュニケーションへの注目。『探究II』における「世界宗教」への注目。『帝国の構造』などの近年の「帝国」への注目。『世界史の構造』では「農業革命」にも注目している。カントの永遠平和の考え方も、『サピエンス全史』に出てきた資本主義のグローバル化における世界平和に関する考え方も実は似ていたりもする。

もう少しじっくりと柄谷行人の仕事について、『サピエンス全史』に沿った形で整理するようなことをしてみたい。それほど、読んでいて柄谷行人のことを思い出すことが多かった。それが、きっと柄谷行人という思想家をより深く理解することにつながる予感がする。

----
『サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福』
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/430922671X

2017/03/08 23:26

投稿元:ブクログ

【メモ】

(P192)王国や帝国の多くはじつのところ、巨大な用心棒組織と大差なかった。
(P197)国民と消費者ー2つの部族
・国民は各国家に特有の想像上のコミュニティ
・消費者は市場の想像上のコミュニティ


投機
・えさをまいておく
・小口投機家(ザコ)が集まってくる
・バブルが起こる
・実体に欠ける 金融不安
・中央銀行が紙幣をどんどん印刷(国家の信用を担保に/税金をいつでも巻き上げられる)
・大口投機家は逃げ切り、国家は破綻寸前
  (1719年ミシシッピ会社 恐慌 →フランス革命)
→王の権力や、市民や民衆の財産を、合法的(グレー、ぎりぎり)で、奪う

・リーマンショックも同様、アベノミクスも紙幣を刷って国債を増やし、大口投機家の資産を増やしている
・金価格の上昇は、実体や実体が支えられるよりも、どのぐらいバブルが膨らみ、どれぐらい紙幣を刷り過ぎているかの指標

2017/02/20 15:27

投稿元:ブクログ

経済学から宗教、物理学、そして進化論。私の学術的興味を充分に満足させ、さらなる理解を深めてくれた。これだけの内容を網羅的に学ぶとしたら何冊もの学術書を膨大な時間をかけて読み込まなければならない。私のブルーバックスに端を発した50年以上にわたる学術書籍の読書経験の集大成とも言える内容である。素晴らしすぎる。

2017/02/04 20:27

投稿元:ブクログ

貨幣の話とか面白かったけど、後半急ブレーキというか。上巻からの勢いそのままらにイッキ読みが吉か。ところどころに、澁澤龍彦の本に書いてあることが出てきて、あらためて澁澤の目の付け所に感心した次第。

2017/01/29 17:42

投稿元:ブクログ

面白かった。私たちは何になろうとしているのかではなく、何を望もうとしているのかという問いに、頭を抱えられるようになることを望む。

2017/01/09 15:17

投稿元:ブクログ

数ある生物種の中でホモ・サピエンスのみが文明を構築し、地球を支配するに至った理由を、
・地域、国家、企業、宗教などの共同体を組成させ、安全な生活基盤の構築に繋がった「認知革命」
・狩猟採集生活に比べて個々人の生活の充実度は下がったものの、数量の増加を実現した「農業革命」
・他の生物種を圧倒しながら、生活の利便性を向上させることに成功した「科学革命」
という3つの革命から説明する歴史書。下巻では「科学革命」の歴史と、今後行き着く革命の姿が描かれる。

下巻の白眉は、
・科学の発展は、資本主義と帝国主義の発展と3つどもえの関係性になっていること
・近現代が圧倒的な経済発展を遂げたのは、その関係性の中で「成長」が信用に値するものとしてみなされ、「投資」が促進されたこと
を平易な語り口で明らかにする点にある。

近代以前の社会においては、社会が「成長」することへの期待感は低く、むしろ「投資」という行為はリターンに見合わない行為とみなされていた。しかし、科学による「進歩」の概念と、科学による副産物として得られる「技術」は、リスクを引き下げ、リターンを向上させる方向へ寄与する。その結果、消費ではなく「投資」が促進される、というロジックである。

本書は人類の歴史を、極めて広範なパースペクティブから語るものでありつつ、科学、宗教、経済等、固有の歴史についても要点がまとめられており、あらゆる人にお勧めできる一冊。

2016/11/21 15:10

投稿元:ブクログ

人類をサピエンスという地球に生息している動物の一種として見、その発展の歴史を俯瞰する。最終章でサピエンスの明日以降までカバーしている点などは全史という名に相応しい。従来の世界史との違いは、人類史で当たり前のように語られてきた、政治体制や宗教等々の諸要素は、実は虚構の上に成り立っているものだと論ずるところ。(上巻)序盤の主題でもあるこの架空の事物をリアルとして捉える「認知革命」こそが、サピエンスをその他大勢の種から、地球の支配者へと飛躍させた契機だったという主旨は成程と頷かされた。また、産業革命とIT革命という既存の歴史観の重要項目が、章のタイトルとして扱われていない代わりに、無知の知に端を発する「科学革命」と、ITが行き着く先の可能性として「特異点」にスタンスが置かれているのも面白い。文章は極めて論理的。あらゆる地域や民族、そして時代が取り上げられているにもかかわらず、常に客観的視点に基づいていて、殊に(世界史にありがちな)西洋史観的偏見にも因われてない点などには安心感をもって読める。ある事象の説明については、「○○が起こったのは、なぜBではなくAだったのか?」といった(ジャレッド・ダイアモンド風の)比較が多用され、その時期そこで○○が起こった必然性が整理しやすい。全般に分かりやすい具体例や、理解しやすい比喩に満ちているのも本書の優れた点で、深い洞察の本ではあるが、知識の乏しさが大きなハンデにならない内容になっており、歴史に興味が無い人にも充分お薦め出来る名著。

2017/03/12 21:18

投稿元:ブクログ

面白い
宗教、資本主義、帝国主義、貨幣、信用と社会の構造を述べるだけでなく、ギルガメッシュプロジェクトなど未来の予想までも書かれている
歴史、経済、政治、社会という学問を網羅している
新しい形で社会を知るためにいい

2016/10/26 13:17

投稿元:ブクログ

アフリカの片隅でビクビクしながら生きていたサピエンスはやがて「認知革命」「農業革命」「科学革命」といくつかの革命的進化を図り「万物の霊長」と名乗るまで成り上がる。

生物学・地質学・歴史学・哲学・化学…ふんだんな知識を基に「我らが種族」の文字通り全史を語り下ろしたもの。

各地で生態系をぶち壊す様は、読んでいて自分がサピエンスであることが情けなくなるような気分の一冊。
すごいわ

2016/11/14 02:13

投稿元:ブクログ

近年多い、人間の「全史」を俯瞰的に、全体を追った歴史本の一つ。何故多いのか?背景には、生物学やテクノロジーなどサイエンスの発展に基づく新発見、従来説の見直しが、人類の起源から現在まで、もう一度再検討しようという機運の高まりがあるように思う。
そして「暴力の人類史」「繁栄」「銃・病原菌・鉄」他の大作著作は、それぞれの著者がそれぞれの異なる視点で全体を捉え、それぞれに発見がある。
著者ユヴァル・ノア・ハラリの立場はいわゆるリベラル的。反グローバリズム、ルソー的な反文明主義、自然に還れ的な、狩猟時代より現代人は不幸、と考える立場からの「人類史」である。(反論はあるだろうが、これは本のプロモーションを兼ねた著者のインタビューを読んで補強された)。

正直、本書はツッコミどころが多い。著者の「思想」に沿って全体が解釈されるが、根拠となる細部は強引な部分も目につき、明らかに歴史的事実の間違いでは?というところも散見され、不遜な言い方だがそこは著者の知識・研究不足なのでは?とも思える。
サピエンス支配が「誇れるもの」を何も生み出さなかったというのも著者の価値観のうちであり、何を価値と考えるかによって見方は変わるだろう。農耕革命からのテクノロジーの発展が、人類を不幸にしたという観点は彼の「解釈」であり、価値を見出す側からは逆の「解釈」の主張も成り立つだろう。そして幸福と不幸は科学的に判断し得ない個の価値観の領域でもあるとも思う(統計的に数値する手法もあるにはあるが)。
畜産の現状に対しての残酷さの主張(工業製品を生産するかのような生物の扱い)についても、 自然界にある捕食動物の「残酷さ」の凄まじさを見れば(生きながらハイエナの群れに食われる草食動物、雄ライオンの子殺し等々)動物好きな私から見て、自然の非情さに対する著者の認識、知識はどの程度のものだろう? との疑問も感じた。

神話や宗教だけでなく、国民国家、貨幣や法制度、人権や自由までも人間の価値は虚構だと指摘する著者に、訳者は解説で「私たちの価値観を根底から揺るがす」と語る。しかしこれは吉本隆明の共同幻想論よりもはるか前から、西欧の認識で見れば19世紀末にニーチェが「神は死んだ」と宣言し、宗教への幻想が消えた100年以上前から現在に直接つながるカタチで、すでに「実は裏主流」である考えだ。また著者は価値観の虚構性を語りながら、自分の価値観からの批判という自家撞着に陥っているところもある。

個人的には最後の部分での指摘が、全体の白眉であり、粗雑さ不備を補ってあまりあるものになっていると思う。著者はそこで科学の高度化が自らを含む生物を操作する「特異点」にまで達し、今現在(ニーチェ流にいえば、)これまでの旧サピエンスと新サピエンスの分ける新旧の「彼岸」にまで達していると論じる。
この著者が指し示す、これまでサピエンスの先にあるもの、それは恐ろしい故にに興味津々だ。19世紀末の「超人」は哲学的な思索の産物だが 、21世紀から始まる「超サピエンス」はサイエンスによって現実に現れ著者の批判する畜産のように大量生産される……

ニーチェでいえば、「ツァラト���ストラ」のような大きな地殻変動をもたらす完成形というより、処女作「悲劇の誕生」のように欠点を持つが得体の知れないパワーのある書のように思う。本の魅力は完成された既知の話より、ツッコミどころは多いがスリリングな知的刺激のある本のほうが勝る、そう感じされる一冊。プロフィールを見ると著者は1976年生まれだから35歳のときの著。若い本だ

2017/02/04 21:33

投稿元:ブクログ

上巻に引き続き「虚構三兄弟」の一人「宗教」に触れた後、いよいよ帝国・資本・科学の共謀による拡大再生産構造=「軍事・産業・科学複合体」の本質に迫っていく。上巻と同様、ここでも著者は人間の集合的意識(集団的無知の自認)を起点に置いている。そしてその根底には「まだ知られていないものが何処かにある」「明日の富の総量は今日よりもっと多くなる」という期待があるが、著者のこれらの期待に対する評価が明確に異なるのが興味深い(前者はそれを知覚する手段の問題だが、後者は自然法則と矛盾するとする)。そして著者が「意識の集合体としてのサピエンス」を念頭に置く以上、後半のテーマとして「幸福」が取り上げられるのは必然とも言える。ここで面白いのは、イスラエル人であり恐らくはユダヤ教の影響を強く受けているだろう著者が、諸宗教の中で仏教に特別の地位を与えていると思しき点。恐らくは、「歴史の無方向性」、即ち歴史は人間の境遇の向上とは無関係であるとする著者の歴史観が、仏教における解脱の境地、即ち感情から逃れあるがままを受容する態度と親和性が高いのだろう。

なお、一般向け啓蒙書としてはカバーしている分野が広範であるため仕方のない部分ではあるのだが、エビデンスや他の専門家の意見が省かれているため、論調にやや断定的な響きが忍び込んでしまうという嫌味はある。ただこれは著者自身の偏狭さを表すものでは全く無いことには注意が必要だ。むしろ、視野狭窄(と言ってまずければ近視眼的短絡)に陥っているとみえる現代の喧しき人々に、ぜひ読んでほしい本だと思う。

2016/12/11 18:22

投稿元:ブクログ

ホモ・サピエンスに対する善悪の評価をすること自体、ナンセンスと思わざるを得ない。地球という存在に意識や意思があるわけでもなく、善悪の概念自体、著者自身が主張するホモ・サピエンスだけが獲得した認識革命の産物なのだから。また、著者の幸福の定義である、ビフォーアフターのギャップが幸不幸の源ということであれば、特に科学革命、産業革命以降、現代に至るまでは、進歩という形で常にギャップを編み出すシステムに切り替わったことにより、幸福を増大させてきたのではないだろうか。いうことで最後はハテナマーク満載ではあるものの、政治体制やイデオロギー、自由平等や資本主義の本質を宗教と同様のフィクションとして同列化し、相対化したことは、それぞれの主義主張の本質をついており、非常に説得力のある説だと思う。ジャレドダイヤモンド、マットリドレー、ダニエルEリーバーマンの著者に興味のある方には、特におすすめというか、必読の本。

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