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作家の冲方丁が、身に覚えの無い 妻へのDV容疑で逮捕され、9日間勾留ののち釈放され、正式に不起訴になるまでの戦いを おもしろおかしく描いた作品
非常に怖いです。
火の無い所に煙は立つんだ‼︎ ゾッとした。
もし逮捕されたら、黙秘 調書にサインをしない
気をつけよう
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貴重な体験談だが,『それでもボクはやってない』を観ていれば,それほど新しい情報はないかも。過酷な経験を喜劇として語れるのはフィクション作家ならではだと思う。しかし,著者ほどの社会的地位にありながら,弁護人に恵まれたのが純粋な偶然であることは驚き。出版社が顧問弁護士を手配するとかないんですかね?結果オーライとはいえ,その点が気になりました。
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【抱腹絶倒の喜劇?】
そうしてしまいたい冲方さんの気持ちが感じられるけれど、なかなかそうもいかない、後味悪い感じの読後感。何でしょう、思考停止とはまた違う、例えるなら…いじめが起こっているのに声を上げずに静観している自分をみているような気分…?
外からは見えなかった事実が、本や映画で少しずつ見えてきた今。
とにかく、関心を向けること。
まずはそこから行動を変えていきます。
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とある作家に起きたDV容疑による逮捕から不起訴までの手記。
まことに申し訳ないけれども、私は最初にニュースを聞いたときに、氏が実際に暴力をふるったと思ったし、不起訴と聞いても、被害者が起訴を取り下げたのか、と思っていた。
しかし、これを読むと、拘置所の中で起きていることは、まさに「笑うしかない」状況であった。結局事件として成立していなかったようなのである。
この作品は、作家として書かないと「グレーを黒とみられかねない」事件であり、説明しなければ今後の立場が難しくなる。
そういう意味で、気を使うべきところに使った。配慮をもって書かれた、芸の細かい作品である。勢いだけでは書けないし、自分を客観視したすごい作品だなぁと思う。
また、氏のように、自分の身に降りかかる事件について、説明できる場と言葉を持たない限り、逮捕されるだけで、人生にものすごいダメージを受けるだろうなと思う。
確かに警察が有罪か無罪かを決めること。逮捕=有罪でなければならないっていう組織は怖い。人は絶対に間違えるのだから。
しかし、果たして警察だけが悪いのかというと、どうなんだろう。公的機関が過ちを犯すことを良しとしない風潮があるように思う。過大な期待を抱いているというか。
警察の逮捕の妥当性については、この本を読むと自分の認識の誤りに気付く。
社会に対する諦めと建設的な提案をするために、何ができるんだろうか。
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「天地明察」や「光圀伝」、またはアニメ「PSYCHO-PASS」なんかでご存知作家の冲方丁氏が奥さんへのDV容疑で逮捕って報道がされてしばらく経って、そういやその後どうなったのかなぁと思っていたらその頃の事を本にしてました作家って凄いですねって一冊。
いや、下手なホラー小説よかより全然怖い。本当に怖い。警察・検察・裁判官などはまぁ当てにはならないよなぁドラマや小説とは違うよなぁとは思っていたけれど、まさかここまで酷いとは思わなかった。話半分としても酷すぎる。
もうこの国では冤罪は有罪になるのがよーくわかった。あと警察の気分次第で逮捕されて留置所でエタヒニン扱いされるし、供述調書も警察の思うがままで、真実はどーでもよくって淡々と有罪にされていくってのもよーくわかった。
勿論この本一冊で「警察やべぇ!」って思い込むのはあまりに稚拙だとは思うけれど、でもやっぱり不安になるよねぇ… これを喜劇として笑い飛ばす度量が果たしで自分にあるかと思うとこれまた不安になるな…
あとはあれね、裁判官ってハンコ屋さんなので、ぺったん。
確かに逮捕された段階では犯罪者でもなんでもないのに完全に犯人扱いってまぁ警察だけじゃなくって多くの国民の側にも問題あるよね。逮捕=犯人って考え方があまりに浸透していてもう警察の思う壺よ。
ホント、怖い一冊。
あと冲方丁先生保科正之の本書いて!!
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吐き気がする警察・検察・裁判官の実態。ちょっとした悪意と1枚の書類で自分もたちまち同じ境遇に陥る恐怖。非常に重要な告発・風刺の本。取り調べ透明化、留置場実態改善のために国会で取り上げられてもいいし、教科書に載ってもいいと思うくらい。
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2017.1.16読了。社会の不条理は「喜劇」として笑い飛ばす態度こそ、倫理的かつ建設的なのだという逆説。
国民もまた、司法組織というものに「けしからん」「許せない」「我慢できない」「我々をもっと安心させろ」といった、負の感情を背負わせている。
「取り調べが可視化された場合、一部の国民が『こんなのは甘い、もっとひどい目に遭わせろ』と言い出しかねないのが怖い、という司法関係者もいる」
不可思議千万なる現象
・無実の証拠となりうる「防犯カメラ映像」の存在を警察に知らせてはいけなかった!
・「奥さんが知らない場所で生活して、最低でも半年間は家族と接触しない」という念書。取り交わすと、警察に従順で迷惑をかける人間に非ずという証拠になる!
裁判所というのはもはや人権を守る最後の砦ではなく、「国家権力を守る最後の砦」だということ(周防正行)
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この国の司法の歪みについては、佐藤優氏の著作の他、かなりの数のノンフィクションを読んでいたので、特に目新しい記述はありませんでした。留QLOくらいですか、知らなかったのは。
冲方氏の「天地明察」「光圀伝」は傑作だと思っているので本書を拝読しましたが、心に響きませんでした。事情があることは重々承知しますが、妻との関係性や何故被害届が出されたかを明らかにしないで本書がノンフィクションとして成立すると思えません。中途半端で失望しました。
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犯罪学特に代用監獄を学ぶ方には是非手に取っていただきたい一書。ベストセラー作家である冲方丁が妻からの一方的なDV告訴により逮捕され10日間に渡って留置された自己ドキュメンタリー。
日本の司法のあり方についてよくよく考えさせられるリアリティに満ちています。私が大学で学んだ時から何一つ変わってねー。
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ふーむ、冲方丁が逮捕されていることも知らず、新作でないかなぁとのんびり構えていた。もう一つ知らなかったのはアニメ脚本家の顔~2015年8月22日、ファンとのイベント中、私服警官がやってきて、「奥さんのことで話があるから、警察署まで一緒に」と言われて、そのまま逮捕され、否定指しているにも拘わらず、72時間の抑留で取り調べを受けた後、検察官から「やっていないのか」「はい」だけで拘留が決まる。同房から弁護士を紹介して貰って連絡先を暗記し、夜中に駆けつけて貰った。あとから、供述調書に署名も拇印捺印もするなと言われ、仕事場のマンションのエントランスの防犯カメラをチェックすれば無実なのが分かると言ったことに後悔が残る。妻からDVで訴えられたらしいのだが、3千万を用意すればよいとか、被害届は出していないと言われ、困惑。結局、9日目の検察官の取り調べ後、釈放された。弁護士の請求で不起訴処分の通知が届いたのが10月21日~冤罪・警察権力がやっている偽証・すべて手作業・人質司法・供述書は警察による作文・検察側の筋書き・なぜ逮捕され拘留され釈放され不起訴になったのは闇の中・たいてい2割は冤罪。あ~あ
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冲方丁自身によるDVで逮捕された際のルポ。
警察内での取り調べと立件までの持っていき方の理不尽さが描かれている。冤罪を証明するための難しさをよくわかる内容。
一方、著者本人と妻との関係についての記述は非常に希薄。
夫を逮捕させるように訴える妻の言い分も聞いてみないと本当のところはわからないのかもしれない。
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大ヒット。確かに冲方さんがDVで逮捕された、というのはYahooニュースのトップにも出てたと思うので記憶にある。へぇー、DVの人なんだ、という認識だ。しかし、その後は特に気づかず不起訴だったとは。
そして、読み進めるに逮捕まで至ってしまったので、逆に起訴内容が不開示になり、本当に訴えられた内容が全く分からないようです。どういうこっちゃ。
留置所は有罪と決まったわけではないのに、人権無視の扱いされるとは二流国だわ。その元凶が三権の長の一つである裁判所とは、恥ずかしい。ゴーン氏が反抗してるのもわかる。有罪になってないのになんで??なんだろね。冲方氏が言うには刑務所の方がやる事あって、まだマシとまで言わしめるような劣悪な環境に追い込んで自白を強要、捏造、隠蔽するとは、国家権力が信用にたる存在ではないとは恥ずかしい事実。それを養ってるのが国民の税金。
印象的な言葉として、裁判所は国民を守る防波堤、ではなく国家権力を守るための防波堤なのだ、というところ。
司法制度全てが前近代的で恥ずかしいと中の人は思わないんだろうか?
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これは興味深い本だった。(面白いというと不謹慎ですね)
天地明察で有名な冲方丁さんが、妻へのDV容疑で逮捕、勾留されて、9日で釈放、後に不起訴となるまでの話をまとめた本。
誰かに恨み買ったり、うっかり目をつけられると、国家権力によって自由を奪われたり、人権が蔑ろにされたりするんだなと、恐怖しかありません。目立たないように生きよう。。