紙の本
40代十色
2021/06/10 23:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
夫婦間から職場まで、さまざまなお悩みが赤裸々に語られています。いくつになっても貪欲な女性たちと、影が薄くなっていく男性たちとを比べてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
良い意味で裏切られた。40歳という女性が生活していく中で、性や家族生活、社会などに少しだけ悩みながらも肯定しながらも否定もしない。不純な動機で読んでみようと思った本で職場のおばさまがたに貸してみようかなと思ったけれど、やめようと思う。
投稿元:
レビューを見る
頼む・・・僕はもうセックスしたくないんだ。仲の良い夫から突然告げられた妻の動揺。<土下座婚活>が功を奏して知り合った男性に、会って3時間でプロポーズされた女の迷い。念入りに掃除をし、息子に手作りのおやつを欠かさない主婦が抱える秘密。諦めきれない悟れない、けれど若さはもう去った。中途半端な、40代>をもがきなながら生きる、私たちの物語。心に深く刻み込まれる6編。(背表紙より)
初めての作家さんです。うん!おもしろい!でもね、リアルすぎて、そこまで明かされなくても・・ってちょっと引いてしまうお話も・・。でもおもしろい!大きな事件や出来事がなくても、こういう日常の葛藤や、良くも悪くもどうしようもないことの物語は好きです。今後も注目したいです。
投稿元:
レビューを見る
妻でも。母でも。そうでなくても。
女では、あったりもして。
40代の悩める女たちを描いた、
6つの短編集。
仕事、家族、男性それぞれに、
漲るパワーを持て余しつつ。
自分に欠けてるものを 横目にしつつ。
現実を受け入れようと、
もがくオトナの女たちが
リアルに、見事に、描かれていて。
特に「母にならなくてもいい」。
汗と涙の経験を積んだこその発見に、
深くうなずいてしまった。
自己中に甘えない、
誰かに甘えられる大人になろう。
お酒に 依存しすぎないようにしよう。
たまには 公園でへらべったくなってみよう。
同世代の主人公達に、多くを気づかされたなぁ。。。
投稿元:
レビューを見る
40歳代の女性が様々に描かれる短編集。
6人の女性を通して、結婚や出産や子育てや親戚付合いや仕事やお酒や夫やセックスやその他諸々が語られるお話は、性欲に満ち満ちていたりアル中だったり公園で俯せに寝そべったり、これら女性が本当に何を考えているのか、残念、殆ど分からなかった。
辛うじて広告代理店の営業職の彼女の仕事上の悩みについては何となく伝わるところはあるけれど、彼女とて夫との離婚後4匹の猫と暮らしセックススタイリストから紹介された見ず知らずの男と寝たりしてたりするからなぁ…。
いずれにせよ、私には評価不能。うちの嫁さんが読んだらどういう感想を抱くかねぇ?
投稿元:
レビューを見る
中年女のリアル。
「熊沢亜理沙、公園でへらべったくなってみました」「残欠」「母にならなくてもいい」が面白かった。
投稿元:
レビューを見る
40代女性たちの仕事や家庭や恋愛、生活がリアルに描かれていてエグい。
自分自身の生き方を見つめて、認めて(諦め、ではなく)、しっかり生きていく姿が潔い。
媚びずに自分に正直な強い女性になりたいなあ
投稿元:
レビューを見る
ひとりでも生きていける二人が、それでも一緒に生きていくことを選ぶことが結婚の本質なのだと、昔ある思想家が言ったそうだ。
その通り、思いやりあって尊重しあっている仲の良い夫婦があるとき、思いもよらず傷つけあってしまうことがあるのだろう。
「花車」もその一つの物語。
もうセックスを二度としたくないのだ、と夫に宣言された妻の話だ。
愛情がなくなったわけではなく、他の子に心移りしたわけでもなく、ハグやキスは今までどおり穏やかな気持ちでできるのだけど、
どうにもセックスだけは苦痛で二度としたくはないのだ、と。
どうにも処理しきれない気持ちがあれば、他の男としてもよい、とまで言われてしまう。
恋から愛に移り、このまま温かな家族を守り続け、あなたと寄り添って生きていくのだと信じている「私」は相手を責めないようにと気遣いながらも、自分を哀れまずにはいられない。
誰でもいいわけではない。あなただから抱きしめて欲しいのに。あなたとだからセックスをしたいのに。
その気持ちを他の男で満たすことなどできないのに。
吐き出しようのない濁りを、真正面から見つめてみる。
投稿元:
レビューを見る
表紙に惹かれて手に取った作品。40代の女性を主人公にした、6つの短編。連作短編といえるか微妙なくらいのゆるさで登場人物が連なっている。
41歳にして初めてプロポーズを受けたり、仲の良い夫に「もうセックスしたくないんだ」と宣告されたり・・・
女にとって、人生において大きな関心事である結婚すること、妻であること、母となること、仕事との向き合い方、老いた親との距離、そして自分の老いへの覚悟などを6人の主人公の女性を通して描いている。
中でも、49歳でリストラされ、次の仕事を探す気にもなれず公園でねそべっている「熊沢亜理紗、公園でへらべったくなってみました」がなかなか良かった。
地面にうつ伏せに寝ているだけで、地球と抱き合っている気分になって癒されていく気持ち。そうして、元気を取り戻して、前向きな気持ちになっていく主人公の心の動きが自然で、何だか私もへらべったくなってみたくなった。
投稿元:
レビューを見る
アラフォー女性の胸の内を綴った連作短編集。
大きな悲劇が起こるわけではないが、それぞれの女性の日常の中に決して無視できない鬱々としたものがあって、それらに感情が振り回される女性たちの様子が読み手にぐいぐいと迫ってきた。
白黒ハッキリさせることの出来ないもどかしさや鬱陶しさには妙にリアリティがあって、強く感情移入させられた。
この作品がもつ、読者を物語のなかに引っ張りこんでいくパワーはすさまじい。
投稿元:
レビューを見る
甘いお菓子は食べませんて、タイトルからしてセンスある。 残欠にやられた。まだ30代やけど、身につまされる。
投稿元:
レビューを見る
40代女性の色々。40になったからとスパーンと割り切れるはずがないので、生きていく中で少しずつ変わっていくのを待つで良いのでは。
選ばなかったこと選べなかったこと、諦められたりやっぱり諦めきれなかったり。意外なところで救われたり、先に光が見える気がしたり。
誰もがこうではないのは当たり前だし、「もしかしたらこういう人もいるかもな」くらいでいないと自分を追い詰めるだけなので…年齢重ねていく中では出来るだけ無理しないのが大事です。人生の予行練習は誰にも出来ないので、小説は参考文献でもある。フィクションくらい、自由でいたい。
「花車」「熊沢亜理紗、公園でへらべったくなってみました」「べしみ」が特に好き。「残欠」にだけではなく、他のお話にも金井美恵子や林芙美子がちらりと例えに出てくるのも良かったです。
「どうして、埋まらないまま、耐えることができないのだろう」。思い出だけに生きるのは早すぎるからなぁ、40代って平均寿命、折り返しくらいだよ…あと半分以上あるかもしれんのに、と思う40代に足を踏み入れた者の感想です。
解説、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの妻って緒川たまきさんだなぁと思いながら読んでしまった。。
投稿元:
レビューを見る
かなりリアルな、深刻なテーマだけど、文体が軽やかなのであまり重く感じさせない。
最初は普通かな?と思ったけど4〜6話が抜群に面白かった。
表紙とタイトルに惹かれて手に取りましたがこれは当たり。また読み返したいほど。
残欠が特に好き。最後泣いた。
投稿元:
レビューを見る
なんだかなー。
短編集なんだけど、どの話もいまひとつ共感できなかった。
どれも最後に「・・・ん?で?」って感じ。
世代的にはドンぴしゃだから期待したんだけど。
そして最後の話しは気色悪くて不快だった。
投稿元:
レビューを見る
現実にありそうなのに不思議な感じでまとめられているところもあり…リアルすぎてこちらが引かないようにファンタジー的な要素も入れていらっしゃるのかなと感じました。