紙の本
野澤先生の文章のファン
2021/04/29 23:39
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投稿者:ヒグラシカナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から野澤先生の文章が読みやすくて、
ファンでした。大学ゼミ関連の本で、東大生と
なかなか接する機会がないので、本を読んで知りたいと思いました。
タイトルやキーワードで興味を持ったら、お勧めです。
紙の本
「リアル同士」
2020/06/05 09:44
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投稿者:いち - この投稿者のレビュー一覧を見る
書籍構成は講師の発表に対して編者と東大生1~3名が発表していく。講師の障害者は障害を持っているだけである。「人間には普通と普通でない」という区分けがあるのか?例えば病気を抱えている人達がいる。そして病気は誰もが持ち合わせる可能性があるため他人事でなく受け入れることができる。
一方障害は生まれつき等に関わらず「同情的な雰囲気」を感じることがある。どこかで「障害は自分に起こらない」という思いが私を含めて生じていると思う。しかし講師の方達は「ある日障害者になった」ということを堂々と伝えている。
私は自分自身がそうなった場合のことを想像出来ない。ある時から私なのに私でない人間になってしまったらどう生きていくのか?ということを考えられない。
講師の方達は色々な方達に支えられながら1日を真剣に生きている。そして「現在の自分を受け入れながら生活している」ことを学ぶことが出来ました。
東大生に対しては「遠い存在」であると思っていた。ただ人間としては同じであるということ。違うのは「自分の悩みに対して客観的に分析して解を導き出そうとしている」ことである。
印象に残った言葉は「優越感に浸りたい理由は自分に自信がなく、生きている実感がないため自分より劣る人間に対して否定的に見ていた」ことである。
要するに自分に対する自信がある人間というのは自分より劣る人間に対して肯定的に見ることが出来る。そして学べることは貪欲に学んでいく人間ということを学びました。
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「障害者なんていないじゃないか。」障害者が身近にいない東大生が初めて出会うリアルな障害者たち。みずみずしい感想がとてもおもしろかった。
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「東大生」よりも「障害者」の方にひかれて手に取りましたが、内容の比率としては「東大生」の方に重心が置かれているように感じました。
各章、ゼミの担当講師(編著者)野澤さんの解説で始まり、1〜3人の学生の感想がついています。野澤さんの文章はするっと違和感なく読めるのですが、学生さんのパートは力が入っているというか、なんというか、自分の若い頃の日記を読み返しているような気分になって、むずがゆい気分になりました。もちろん東大生の皆さんなので、語彙も豊富で、表現力も高く、とてもよくできた文章なのです。間に野澤さんの文が入ることで経験の差のようなものが際立ってしまうんでしょうか。(いえ、もちろんこれは一読者としての感想で、私なんかの文章よりよっぽど学生さんたちの方が素晴らしいです)
若い感性の率直な言葉には、ハッとさせられるものがいくつもありました。引用の方にあげておきます。
(p120の「a condition humaine」の"a"は"la"のエルが落ちているのかな、と気になりました)
(手話関連ではありませんが、盲ろうの福島智さんも講師で招かれています)
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東大生のリアルの方に力点がある感じ。東大生あるあるといってもいいくらい、共感できる内容。
障害者の話では、「どんな支援がうけたいですか?」という問いに対して、「嫌な人からの支援はイヤで、好きな人からならなんでもいい」という回答があったらしい。当たり前だけど、そぅだよねぇ、と思った。
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講師の方々一人一人の記録をまとめたものと、それに対する学生の反応を書いた本。
自己啓発カラーが強い。(強すぎる。)
ゼミ在籍年数にもよるだろうが、学生によって文章力や思考レベルの差がある。人によっては若すぎてげんなりする。でもそういうのをさらけ出せるのは彼らにとっていい機会だったろうなと思う。
講師サイドにもっと多くのページを割いて欲しかった。
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東大生の方々ここまで弱さをさらけ出せるなんてすごい
(三島由紀夫に憧れていらっしゃる?方がいましたね!)
特に障害者の妹がいる方の「気持ち悪い」という感情についての文章が印象的でした
本当は誰しも弱さを抱えているんだなぁと
障害者の方たちが最初にそれを見せてくれることで、みんなが弱さをさらけ出せるようになって楽になる
私ができることは何だろう?
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どちらかと言えば、東大生のリアル。大きな自意識。できる自分とできない自分が普通より極によっている感じ。
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日本の最高学府である東京大学の学生と精神障害や発達障害などをもつ様々な障害者との自主ゼミでのリアルな話を聞く交流を通じて、各人の想いを書いた一冊。
読んでみて、健常者もいれば障がいを持つものなど各人の境遇や想いが赤裸々に書かれていて大きな刺激を受けるとともにどこか世界から隔離されている東大生と障害者が同じ人間であるということを強く感じました。
各人の想いは文章内で葛藤してるところが生々しく自分の心に響き、読んでいてもがく場面もありましたが、各人なりに障がいと向き合う現実を受け入れているように感じました。
冒頭にある海外交流と障害者との対比、そして障害者を取り巻く環境、人間として誰もが持つ尊厳的な部分などただ支援する側、される側ということだけじゃないリアルな真実も本書では触れられており、
知識として大きなものを得ることもできました。
今まで幾多の困難を乗り越えて東大に入学し、世の中にインパクトを残すことのできる可能性の高い東大生の彼らが、存在意義や虚無感や違いの認知など障害者たちと向き合った現実に自分なりに理解していこうともがく姿が彼らなりの表現でリアルに書かれていて読んでいて深く考えさせられる一冊でした。
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障害者だって、ひとりの人。
東大生だって、ひとりの人。
その言葉が心にストンと落ちた。
私たちは、人をその人としてみる以前に、なんらかの括りの中でみている。
それは、肩書きであったり、「キャラ」みたいなものかもしれない。
社会が自分に求めてくる振る舞いをしていれば、誰も文句は言わないし、生きやすい。
自分も今までそうやって生きてきたんだなあと感じた。
でも、でも、やっぱり。
私は、私として生きたい。
「生きる」ことを決めてから、「生きる意味」を考える。
私は、生きるという選択をする。
その意味は、これから「私」を生きる中で見つけて生きたい。
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読みながら、身近にいる(元)東大生たちの顔が何人も浮かんできました。
『東大生』という錦の御旗を手に入れた後の、
彼(女)たちの迷いや葛藤を身近に見て来ただけに
なんだかジンワリと涙まで浮かんできたりして。。。
普通に生きることさえ困難な障がい者のリアルを知ることで
生きることの意味や幸せの定義のヒントを
少しでも得られるのではないかと、悪戦苦闘している東大生たちの文章は
生意気で、自意識過剰故にヒリヒリするほどの自己批判を繰り返し、悪ぶっていてもやっぱり
生真面目ないい子たちだ。
障がい者のリアルに目を背けることなく真正面から受け止めた経験は、社会に出た彼・彼女たちの中で今どんな芽を出しているのだろう。
こんな素敵なゼミが増えるといいのにね。
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障害者と直接に接した中での葛藤やモヤモヤを、飾りなく丁寧に文章にしたんだな、という読後感。良いゼミだな、と思います。
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両極にありそうな東大生と障害者。お互いの共通点はそれぞれ「極端でなければいけない」という重圧。東大生には突出した優秀さ、学歴を期待し、障害者には何もできない弱者像、他人の手をありがたがる素直さを私たちは知らず知らず求めている。そんな両極端なお互いの実態、リアルをぶつけると、隠そうとしていた自分の弱さやずるさが出てきてしまうような、痛いほど刺さる。
しかしこれは東大生と障害者だけの話ではない。私たちの中にある共通認識や素直な感情を東大生たちが上手く文章にしてくれている。
障害者が出てくるけど感動ポルノのようなお涙頂戴系ではない。私たちのドキュメンタリーのようだった。
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2017年7月17日
さまざまな障害者の話を聞いて、東大生がどう感じたかを読めるのがなかなか面白い。
おそらく、ゼミの課題として東大生にレポート作文を提出させたものと思われるが、
一部に、かっこつけて書いたような文章が見受けられた。
内容や企画的に障害関係の出版を得意とするぶどう社からでなくて大手出版社からでもいいような気もした。
余談になるが、
サービス等利用計画書の自由記述欄に使われているキーワードで最も多いのは、「安定」と「継続」だという。
(中略)
しかし、若い障害者は「安定」と「継続」だけでいいのだろうか。
以上の記述があって、これは笑えた。
着目して調べた人もすごいと思うが、果たして僕の計画書には・・・と思い調べてみると、
ばっちり入ってました。(笑)
安定も継続も。まぁ、安定が継続していくことに否定はしないけどね。
どうしたって安定が継続していくことってなかなかないから。
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障害者当事者よりも学生のリアルな心情を通じて感じる者があった。当事者でない人は当事者にはなれないので、当事者ではない側の思考を通じた方が理解が深まる。