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しばらく積ん読になっていて、事件を機に読んだ。
事件を知る前に読めばまた感じ方は違っただろうか。
紳士ではある。結構著者は頻繁に返事が必要なメールを送り、それに対して金氏はちゃんと返している。最後は相手を気遣う言葉を必ず添えて。
指導者になったら、あの国は変わっただろうか。中国の思惑にもふれている。
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単行本のときに買いそびれて、いつまでもAMAZONの「ほしい物リスト」にいらっしゃった本。文庫化になっちゃった。ここのところ、正男の姿を見かけませんね。
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2012年刊行。
当たり前のことだが、北朝鮮の前最高指導者の長男、「現」の兄であり、どこまで本当のことが語れるのか定かではない。
また、詳細も語りえないだろうし、現に詳細な情報は開陳されない(気さくだが慎重な人物のように見える)。
しかし、そもそも、そういう立場の人間が情報を開陳できたこと自体稀有である上、物言いは割に素直。いわゆる韓国など他国での報道の可笑しさに言及している点はさもありなんである。かように微妙な立ち位置にいる特異な人物の肉声が漏れているという意味で、類書を見ないものであることは間違いない。
他方、本書で書かれている内容を見ると、この出版が著者と金正男氏との信頼関係をぶち壊したのではないかという気はするが、どうなんだろうか。
確かに、タイムリーな出版だったけれど…。
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2012年1月 発刊
2016年10月10日 文庫版発刊
2017年2月24日 読了。
2017年2月、金正男氏マレーシアで暗殺事件を見て購入。その殺害方法はまるで映画の様だ。と報道されるに相応しく衝撃的なニュースだった。
一方で、ニュースでは、「如何に暗殺されたのか」「黒幕は誰なのか」といった報道が圧倒的に多い。確かに、重要な問題であるし民衆の耳目を集める内容であるが、もっと正男氏の人柄、思想、北朝鮮に対する想い(民心が潤沢になってほしいという民を思う発言をしていたこと。常識的な感覚を持っており、対話と融和の心を持っていたと思われること)が、この本を読むと伝わってくるだけに今の報道はとても残念。
間違いなくロイヤルファミリーであり、他の人よりも内情を知っていたであろう正男氏の思想に焦点を当てた報道をして欲しいと思った。
本の内容で参考になった部分
・金正日は三代世襲を強く反対していた。しかし、現実は金正恩が後継者となり三代世襲となる。この事に対して、正男はそういう選択をしたのは、北朝鮮としても何かそうせざるを得ない内部要因があったと思うとコメント。
・中国と北朝鮮は「血盟関係」であるが内政干渉はしない。→朝鮮戦争を共に乗り越えたという歴史的背景があり今もこうした認識が残っている。
・正男は北朝鮮の発展には「改革・開放」が必要不可欠と論じる。しかし金正日総書記は断固として「改革・開放」は支持しなかった。
この意見の対立が正男海外居住の大きな理由になっていたと思われる。
読んで為になる本。
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みんなが好きな金正男。暗殺を機にこんな本が出てるんだ的にKindleで500円悔いなし。
金正男の国際感覚はエレガントで紳士。
西欧に留学したから、そりゃ資本主義、自由主義になっちゃう。
金正男が金正日に、解放政策を勧めたら疎んじられた説があるのか。
メールのやり取り。こんなマメで気軽な人だったのね。
中国の傀儡政権予備としての金正男説が最後に出て来る。
かなり切羽詰まっているのだろう。
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この本を読んで、金正男氏が思ったより政権批判をしていたんですね、もっと距離を置いているのかと思ってた。
アメリカは金正男擁立政権を視野に入れていただろうな。
「ご理解をお願いします。北朝鮮の政権が、私に危険をもたらす可能性もあります。」と出版を止めるよう要請してるが強行された。金正男は著者に対して「本を出すなら、われわれの関係は終わりだ」と伝えて連絡を絶った。
この本の出版だけが暗殺の原因ではないが、まったくないとは言えないと思うな。
https://youtu.be/y95uQmSnR5s
https://youtu.be/6eoUKPefEUs
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先月に発生し世界中を騒然とさせた金正男暗殺事件。もともと謎多き人物であった正男氏に対し、メールあるいは直接の対面を通じて行われたさまざまなやりとりをまとめたものが本書である。正男氏との接触は世界的に見ても例がすくなく、ましてや「渦中の人物」となった現在は、広く知られるべき貴重な資料であるといえるだろう。じっさい、ワイドショーの解説においては、本書からの引用も見受けられた。さて、肝腎の内容であるが、なんといっても気になるのはやはり政治的な主張。通信はつねに傍受されるおそれがあり、また行動もつねに監視対象となっているため直接的におおきな主張はしていないが、それでも正男氏がつねに強い改革志向を抱いていたことがうかがえる。オビ裏には「反世襲、反核開発、反原発。」との文字が躍っているが、このような先進的な主張が、独裁者の代名詞である「金王朝」のプリンスから発せられたことは大変な驚きである。悪の象徴といった正日氏や正恩氏と比べ、正男氏はネット住人に「まさお」の名で呼ばれるなど人気があったが、じっさい本書を読んでみても、正男氏が正恩氏とおなじ遺伝子をもっているとはとうてい思えないほどで、とても感じの良い人柄がしのばれる。生まれてきた家が悪かったのかなとも思ってしまう。ただ、暗殺されたいまとなっては、正男氏の真の姿はもはや誰も知ることはできないであろう。また、正男氏は本作の出版について、もうすこし時間を置くことを要望していたという。時間的な開きを考えると、本作が暗殺の直接的な契機となったとは思えないし、じっさい本書の出版とは関係なく、数年前からずっと暗殺計劃が存在していたことが報じられているが、やはりそういう人物であるからこそ、もうすこし慎重に記すべき部分もあったと思われる。また、せっかくなのだからもっと写真や図版を載せてほしかった。
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正男は死んでしまったが、これを見るとこの人が金正日の後を継いだら今より発展したのではないかなと思えた。
だが、正男自身はそれを望まず自由に生きていきたかったのかと思える。現在までの続きがあると思うので是非続編が欲しい。
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クアラルンプールで暗殺された金正男とのメールダイアログ。正男ともっとも個人的な関係を築いていたとされる東京新聞記者による記録だが、この本自体が正恩が正男を暗殺する動機になったのではないかと思える。
五味氏からの出版打診に対して、正男は北朝鮮の反応を警戒して断っているにもかかわらず、五味氏はこの本を出版している。記者として取材源のコンフィデンシャリティを全然尊重しておらず、五味氏のかっこつけのジャーナリスト魂とやらが、正男氏の暗殺の一因となったとも思う。
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今は暗殺された金正男とのメールのやり取りとインタビューを集めたもの。
彼のパーソナリティはもちろん、北朝鮮について知ることができた。
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なんとなく、
正男氏は知識豊かで人柄も良く、ユーモアもある良い人なんだろうなと感じる本だが、
本としては特にどうでもいいような内容。
専門家の人が読んだら、北朝鮮の内部情報を知るのに役立つような知的な内容かもしれないが、
僕のような凡人からしたら、だから何て感じでした。
ともあれ、北朝鮮と世界が平和路線に行けたらいいね。
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難しい問題だ、しかしながら、この本の内容が真実であれば私は、金正男、と父親である金正日の事を誤解してたようだ。
自由を生きる事をがこんなに困難な事が実際にあることを思い知らされた。