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蒼穹の昴』から20年。『珍妃の井戸』、『中原の虹』、『マンチュリアン・リポート』に続くシリーズ最新作です!
浅田次郎至上一番好きなシリーズだったのですが、まさか続きがあるなんて思っていなかったので、読むのがもったいなくて・・・
ここまで引っ張ってしまった(笑)
このシリーズは清朝末期が舞台で西太后の時代からはじまり、最後は張作霖爆殺事件あたりまでが描かれていました。
そして本作ではいよいよラストエンペラー溥儀の時代に突入です!
とりあえず本巻では、溥儀が満州に傀儡として迎えられる前夜の離婚劇を側室からの目線で描いており、やっぱり浅田節の切ない展開でした。
復辟をチラつかせながら集まる怪しい輩に疑うことなく気前よく下賜品を与え続ける溥儀、超贅沢なショッピングに興じる夫妻、阿片に溺れていく皇后、立場を失う側室・・・きらびやかな租界地の内側で腐っていく清朝がとても象徴的。悲しい結末を予感させるに余りある演出でした。
また、著者は読者サービスも忘れておらず、春児や文秀や玲玲!まで登場させてくれたので、テンションが上がって一気に読んでしまった。。
2巻読むのもったいないから・・・またちょっと引っ張ります。
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どうも最近の浅田作品は、とやや失望していても蒼穹の昴シリーズとなると引き込まれる。懐かしのメンバーも年をとったなぁ・・もっとも主役の西大后は亡くなってしまったが・・でも顔を出します(笑)
溥儀との文繍の離婚経緯を日本の記者に説明する内容で、満州国設立直前まで語られる。あくまでも小説なので、歴史としての信頼性はほとんどないが、別の切り口として興味深い。教科書では1行の事件が、立体感を持って想像出来る。理解とまではいかないけど・・
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「史上最も高貴な離婚劇」の帯通り。
これまでの清朝時代とは違う時代がこれから来るのだという先ぶれ。
シリーズ第5部序章。
国を守るために生きた西太后と対局と言っていいのか、
国ではなく個人、自分、自立を選んだ女性・文繍の主観で語られる時代。
そしていまひとつ。
清朝始まって以来の最初で最後の皇帝と側室の離婚劇の裏側に迫る歴史ミステリーとしての側面も。
果たして中国皇帝の離婚の黒幕の正体は?
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浅田次郎のライフワーク、蒼穹の昴シリーズ第四弾。
時代はいよいよ溥儀が満州国皇帝となる時代まで近づきました。
第1巻は淑妃自らが北村記者、春児に語る王妃の離婚の経緯。
これからどう話が進むかわかりませんが史実の中に、オリジナルの登場人物たちがどう絡んでくるか、楽しみです。
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うわーーーーん!!!と思いながら読んでいた。ちょくちょく泣きたくなりながら。
語彙力ないのが口惜しいけどこのシリーズがほんとに大好き。読みながら、やるせないような身の引き締まるような思いになっている。
『中原の虹』『蒼穹の昴』を読み返したいし、早く続きも読みたい。
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文繍の語りで進められるのは最初読みづらかったけれど、白虎張や春雲に再び会えたのがうれしい。
時間があいて、第4部までの登場人物を失念していることもあり、もう一度読み返したらより面白くなるのかもしれない。でも二巻が楽しみ。
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「蒼穹の昴」シリーズの第5巻にあたるという。春児、文秀、玲玲そして西太后が出てくると懐かしい気がする。著者の西太后への評価は今更ながらやはり高い。いよいよ最後の皇帝・溥儀が満州国執政に就任するが、皇帝時代の第2夫人文繍が語る民国一市民としての溥儀との離婚劇には知的好奇心を感じさせられ興味深い。溥儀の辛亥革命から満州国までの位置づけが何となく見えてくる。しかし、日本の存在感はまだ少なく、小柄、丸顔、メガネの点綴的日本人・吉田茂が目立つくらい。これからは明らかに圧倒的な暴虐の当事者として出てくるのだろうか…。
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ようやく映画ラストエンペラーの時代に。
第二后へのインタビューから始まるのだが、映画だと衝動的に飛び出した、みたいな描かれ方だったので
離婚手続きをとっていたと知って驚き。
日本軍の目線だと、これらの事件はどう描かれるのだろう。
ググったら、餓死に近い最期だったそうで、彼女の後世が気になる。
張作霖の口癖
「勝てなくても負けない」
そういう戦い方、心意気もあるのだなぁ。。
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中国最後の王朝清の末代の物語。「蒼穹の昴」に始まって、大きなダイナミズムを感じる一冊です。20世紀の中国の歴史に疎いため、友人の世界史の先生にレクチャーを受けながら読みました。時代の舵を取っているのか、波にもまれているだけなのか、登場人物たちの運命が気になります。
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蒼穹の昴シリーズのラストの始まり。
まずまずのスタート。
溥儀って、時代に翻弄されたかわいそうな人だと思ってたんだけど、そしてその一面はあるんだけど、それ以上に残念な人だったどけ、なのか。。。
というのを元嫁目線で語られる。
溥儀と離婚したということは、日本でいう皇族の離婚みたいなものか、と考えるとなかなか衝撃的よね。
キャラが立ってるの、所謂魅力的な人、が全て過去の人なのが切ないな。
2019.5.23
80
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蒼穹の昴シリーズ、ついに宣統帝溥儀の時代へ。このシリーズを読むと毎回、中国史を勉強したくなる。白虎張や春児がまた出てきて嬉しい。第1シリーズでは少年だった春児もいまや立派なお爺さん。そして梁文秀が中国へ帰ってくる。おかえりなさい!!!
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待望の蒼穹の昴シリーズ第5弾ついにスタート!
ラストエンペラー、溥儀一家は紫禁城を追い出され、日本軍の庇護の下、天津に匿われる。しかし正妻の婉容はイギリス亡命を望み、側室の文繍は自由を求めてなんと離婚訴訟を起こし、溥儀と離婚する。春児、梁文秀などお馴染みの登場人物も出てきて、あっという間に蒼穹の昴の世界にはまり込む。果たして『天使蒙塵』はシリーズ完結篇となるのか?中国の近現代史のどこまで記述してくれるのか?
期待に胸は踊る!
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『蒼穹の昴』シリーズ第5部、第1巻。
第3部、第4部の主役・張作霖亡き後の中国を舞台に、今巻は最後の皇帝・溥儀の離婚騒動を巡る話で幕を上げる。
連綿と続いた帝国の崩壊と、仄見える新しい時代の予兆を、女性の権利という視点から語る手法は読み応えがあるけれど、一巻丸々が会話劇なので少々地味な印象がある。
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十数年来の浅田次郎ファンで氏の作品は色々読んできた。
中でも蒼穹の昴は浅田次郎に本格的にハマるきっかけともなった記念碑的作品で、オールタイムベストに入る程。
なので続編も読んできたのだが、本作はパワーダウンが否めない。
何故?西太后がいないから?初期の登場人物も殆ど老齢になり引退したから?張作霖のようなカリスマ的な指導者が不在だから?他のレビューも見たが、女性に語らせるとツマらなくなるとか幼稚な次元の問題でもない(そもそもこの指摘自体時代錯誤の差別観まるだしで恥ずかしい……)
本作では清朝最後の皇帝・溥儀の離婚問題が焦点となり、前妻が語り部となる。この溥儀にいまいち人間的魅力が乏しいのも乗り切れない一因かもしれない。ある意味非常に人間らしい弱さを含んだ人物なのだが、西太后や張作霖のカリスマ性に慣れるとどうしても物足りない。
そして西太后が没後も声が大きすぎる。西太后自身がたびたび祖霊と交信する描写があったので矛盾してはないのだが、アレだけ劇的に歴史の表舞台から去ったのに、死後も干渉してくるのは少し萎える。
蒼穹の昴の主人公だった李春雲が老齢となって、裏方に徹しているのも何だか寂しいというか……浅田次郎のライフワークともいえる大河的大長編なので、マンネリ化は仕方ないのだが、蒼穹の昴が春雲と文秀の成り上がりをメインとする宮廷劇、中原の虹が張作霖とその一派の活躍を描く武侠劇とすると、より軍事や政治色が濃くなった印象。
春雲にしろ作霖にしろ、貧困の中から這い上がってきた生い立ちである。
それに比べ溥儀や学良は最初からエリートであり、経済的には望まずとも与えられ、何不自由なく恵まれていた。そも出発点が違うので共感しにくいのかもしれない。
今後シリーズが続くといよいよ毛沢東に主役の座が巡ってくるのだろうか。
薄々感じていたが、浅田次郎は個人の好悪で話を脚色しがちだ。
端的に言えば、登場人物の扱いに差がでる。
どうかすると中国近代史において結構重要な役割を果たしたのにばっさりカットされてる。
小説はフィクションだし主観が入るのは大いに結構なのだが、孫文への些か偏った見解や、義和団事件の際に滞在中の全外国人の殺害を命じた西太后を身を挺し止めた許景澄と袁昶、二名の忠臣の存在がまるっとスルーされてたり、さすがに史実をベースにしたフィクションとしてどうなのか……とツッコミたい。
既に故人であり、百年以上前の人物である西太后のフィクション上の美化は許せたが、中国を社会主義国家に導いた張本人であり、天安門事件も記憶に新しい毛沢東を美化されたら受け入れ辛い。
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読み始めて、最初は途中で挫折。
登場人物の名前が整理できない。
同じ人でも呼び方が変わるし、誰の子なのか、誰の配偶者なのかを理解するのにめんどくさかった。
がんばって最後まで読み終わった。これから、2巻を読み始めようと思っている。
どんな展開になるのか。