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いよいよ溥儀の時代へ
2017/01/15 14:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tkamada - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎市定先生の著書から清朝の歴史に興味を持ち、「蒼穹の昴」からこのシリーズを読み続けているので、いよいよ溥儀の流転の人生を歩む時代に至ったことに感慨を持って読んだ。著者の作品は、このシリーズ以外で興味を惹かれるものがなかつたので、マンチュリアンレポートから長く待たされたが、安定した虚実ないまぜのエンタテイメントを愉しませていただいた。
ただ、序盤わずかな部分と、日本人新聞記者北村の独白以外の全てが淑妃ともう一人の一人称の語りのみで進行し、描写も主観視点のみということに読みづらさを感じる読者もいるかもしれない。しかし、写真や映像記録が多数残るこの時代以後に、「見てきたような嘘」をもって、本シリーズのフィクションである龍玉や春児、梁文秀ほか多数の人物を違和感なく溶け込ませ活躍させるには、この方法しかないのかもしれないとも思う。
いま言えることは、第2巻が待ち遠しい、の一言。
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投稿者:shinsaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅田次郎さんの中国歴史シリーズは全て読んでいますが、この作品もおもしろいですね。ただ、続編なので、前章を再び読んでから本書を読み始めることをお勧めします。
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やっぱり浅田さんの中国モノは面白い!
「蒼穹の昴」、「中原の虹」などを読んでから何年も経つのに、春児や文秀の名前が出てくると、胸が震えます。そして、“白虎張”も・・。
今回は、清朝最後の皇帝・溥儀の側室が語る、離婚に至るまでの話でした。
次巻の語り手や内容が今から楽しみです。
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満州国をとりまく物語になるのかな
20年以上ぶりの伏線回収がちらほら
かわいかったハンチンがやさぐれててせつなかった
何よりちゃんと兄弟たちが交流あるようで安心した
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「蒼穹の昴」シリーズ第5部
前作から時間が経っていることもあり、ちょっと人物や背景を思い出すのに一苦労。
欲を言えば、今までのあらすじっぽいのがあれば助かった。
梁文秀と春児もすっかり老齢になっていて、時代の流れを感じた。
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清朝末期から続く大河歴史小説の第5部の1巻目。
本編に入って、岡や春児が登場し、本巻の主人公が語る溥儀との結婚生活の中で文秀と玲玲の夫妻も出てきて感動しました。
第5部はタイトルと冒頭のシーンから溥儀と張学良の物語となりそうです。
本巻は溥儀の妃の文繡とその妹の文珊が語る清朝滅亡から天津出立までですが、次巻は語り手が変わりそうです。
「龍玉」の行く末も見たいのですが、春児や文秀の物語が読みたいので、続きを期待します。
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蒼穹の昴シリーズ第5弾
まだ続いていたかとビックリで嬉しい
また、春児(チュンル)に会えた。梁分秀に会えた。
映画、ラストエンペラーが好きなくせに
溥儀に奥さんが2人いたとは知らなかった
側妃・文繍の言葉で紡がれる第1巻
何巻続くんだろうか、、、、楽しみすぎる
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愛新覚羅溥儀の側妃・文繍の語り口で進められるそのドラマは「蒼穹の昴」「中原の虹」を読んで何年も経た今も、また繰り広げられる。
梁文秀と春児といった懐かしい名前も登場してあの時味わった鳥肌が立つ思いを再現させる。
歴史の教科書とは違って生きて愛を知った人間たち一人一人が言葉を連ねてくれるので時の流れに翻弄される哀しい人間模様が手に取るように分かってくる。
続きが早く読みたくなるけど図書館での予約待ち。
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新シリーズ、誰を主人公に据えるのかが見物だったけど、今のところはまだ何ともいえないですね。まず第1巻は、溥儀の奥さんへのインタビューっていう形式で、張作霖爆殺事件に至る歴史の流れを、別の視点でもう一度おさらい、っていう内容。色々思い出したりすることもあって、やっぱり本シリーズの面白さは別格、っていう思いを抱いた次第。ここからの展開にも目が離せません。
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ラスト・エンペラー、溥儀。…に、離婚を申し出た元側室のお話。中学生の頃から読んでいるシリーズなので、やはり文秀や春児が出てくると嬉しいし、張作霖や張学良が出てくるとドキドキする。
基本的には史実をなぞってるので先は見えてるのに面白い、続きが気になる。二巻も買ってあるけどすぐに読んでしまうのはなんだかもったいないなぁ。
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「蒼穹の昴」シリーズの第5弾。
出たら読んでしまうこのシリーズ。
漢字のルビが北京語で時折書かれてるのも懐かしい。
読みにくいんだけど読もうと思ってしまう。
中国語を習ってる時ピンインも含めてちゃんと読もうと努力してたのは良い思い出(笑)
今回は愛新覚羅溥儀と皇妃・文繡の離婚劇。
文繡目線で語られる溥儀は映画の「ラストエンペラー」をイメージを悉く壊してくれる。あの格好良さは?優しさは何処に行った?と。
ただ共通してるのは「孤独」であるということ。
紫禁城から脱出する時真摯に脱出先を探していたのは高官たちではなく、実質的政治的地位がない帝師(家庭教師)の2人のみ。イギリスには「内政干渉だ」と断られ立場は本当に弱いんだと思い知らされる。
そしてここにも登場する老仏爺こと西太后。
年をとったね、春児。そして文秀に玲玲。
この3人がまた出会う事があるんだろうか?
張作霖に張学良…。
「蒼穹の昴」から「マンチュリアン・レポート」までの登場人物が続々と登場する。
あぁ、このシリーズも本当に終わってしまうのだなと実感してしまった。
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蒼穹の昴シリーズなんですね。
前作はずいぶん昔に読んでほとんど忘れておりましたが、宦官の春児など懐かしく思い出しました。
もう昔の子供ではなく要職についているのです。
物語は、清王朝最後の皇帝溥儀と側室、文繍の離婚の顛末を日本の記者が取材をしながら解き明かされていきます。
アヘンにおぼれた正室、婉容についてはよく知られていますが、文繍のこのような
事実は大変興味深いものでした。
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難しい内容なのに一気に読ませられた。
浅田次朗はいろいろ読んでいるなかでこの中国シリーズには手をつけていなかったのに、読み終わって蒼穹の昴シリーズであることを知る…
あー順序間違えた?
とりあえず、第二巻は読むけども。
とにかく、一般的に知られていることの裏の裏までよく読み取らせてこれだから歴史物は面白いと思わせてくれる浅田節。
ちょっと物知りになった気がするのも嬉しい一冊。
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20170310
蒼窮の昴シリーズ。最後の皇帝溥儀と皇妃(側室 ) 文繍の離婚劇を記者北村に語る形の物語
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清朝最後の皇帝溥儀の皇妃文繍の入内から離婚までのストーリー。年老いた春児も登場するが主人公は溥儀、婉容、文繍。わずか3歳にして機能不全に陥っていた大清帝国の皇帝に祀り上げられ、否応なしに歴史に翻弄されていく最後の皇帝と皇后、皇妃の姿が、浅田次郎の練達の人物造形で蘇ります。この人たちはわずか50年前まで存命で写真も残っており、なんだかすごくリアルです。