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エログロミステリ。
人面瘡が体に出来てしまう奇病、それを売り物にする風俗店と序盤はエグい部分も多いが、後半は推理が飛び交うミステリ。人面瘡までが推理を語り始めるのには驚いた。
エログロも含めて面白く読んだ。
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身体に人面瘡ができるウイルスの存在する世界で起きる風俗店での火災と人身売買、田舎の中学校の周りで起きる暴行事件と殺人事件が結びつき話は思いもしない結末へひた走る――。
作者お得意のグロテスクな特殊設定と描写、閉鎖的で陰惨な暴力に振り回される子供たち、意外な探偵役、作者の既発作品からのネタなどがこれでもかと散りばめられており大変楽しい作品だった。
特に好きなのは人面瘡による多重解決シーンとあのキャラクターの再登場(?)シーンか。そして今回の特殊設定である人面瘡を利用したトリックは、作者の同人誌作品のトリックを彷彿させニヤリとさせられた。
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うげうげと頭を抱えながら読みました。なんなんだ、これは…
白井さん、ってほんと、なんでこんなキモチワルイ設定ばかり思いつくんでしょうか。
けれど、白井さんのキモチワルイ小説たちをいつも読んでしまうのは、このキモチワルイ設定の裏側に本格ミステリがきちんと鎮座しているからで。
だからうげうげと言いながらも読んでしまうんですよ。キモチワルイの好きな人にも、本格ミステリ好きにも楽しめるうげうげミステリ!
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開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。傑作。
前作では結合人間という設定とミステリ部分が些か乖離していた感があったけど、本作ではきっちりと一つの物語になっている。
事件が起こるのは後半になってからだけど、退屈ということは全然なく、むしろページをめくる手が止まらなかったくらい。
説得力を持ったロジックによって披露されるいくつもの推理が、ひとつの事象から崩されていく快感。特殊設定をこれでもかと活かしたトリック。そして全てが腑に落ちる、それでも気づくことが出来なかった仕掛け。ああ愉しい!
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これまでの二冊よりこれは「お見事!!」な本。前の二冊より設定に無理が無い(とはいっても…やはりえげつない…)それに、人物像が分かり易い。お約束の本格推理も楽しめたし、どんでん返しまで。
先入観で読むことをためらっている人がいたら、是非おすすめしたい。
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◆「人間」を何と読むのかわからない◆
なんか人面の瘤ができるウィルスが広まっているらしい。脳瘤、とか、人瘤病とかいうらしい。
顔中にカエルみたいな顔の瘤ができるとか。
キショイ。
一度かかると治らないらしい。
体中に、平均10いくつも出来るとか。
勝手に潰すとドンドン増殖する。
良性と悪性があるとか。
悪性だと自前の脳まで冒されて廃人になる。
良性だと共存出来るらしいけど、
まさに”共存”らしく、
人面瘡に脳と知能がやどり、
勝手にしゃべりだす。
ゲゲゲ。
物語は、普通の殺人事件の本格推理もの。
そのメインストーリーに、人面瘤の状況がうまくトリックとして挿入され、謎解きとなっていく。
しかもかなりこだわりの謎解き。
△ところで、
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p60.
文句を言いながら杖をついて歩くお母さんと一緒に、あたしはウシオの家へ向かった。
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こだわりの謎解きものだから、
三人称叙述の途中で、急に主観の表現出てきたりすると、よくある視点の入れ替わりの技法かな、と考えたり、伏線のひとつかもしれんと思って、注意してしまった。けど、ここの「あたし」がいちばんよくわからなかった。
最後のエピソードをみても、
これは伏線かもしれんと、注意を向けたのはいい線行っていたのだが、
最後のエピソード自体が、
何か会話が無理目な話のように思えて、
ラストに少しがっかりした。
だけど、アイデアと世界観が面白いだけでなく、人の哀しさもよく書いていて、達者だなーと正直に感心した。
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えげつないなあ…設定が。
なんというか、えげつない世界の中で本格ミステリをやって、中盤の二転三転から、えげつない真相と、ラストにも残るイヤな感じの作品ですね。
正直、白井さんの過去作読むかなあとは思ってますが…
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このミス2017第8位
日本で人面瘡患者が続出。悪性と良性があり、悪性だと脳漿が増えて廃人に。本人の脳が死んでも人面瘡の脳で生きられる。そんな世界観の話が前半続き、一通りこっちの世の中について理解が進んだところで、ミステリが開始される。
これがまた本格ミステリで、様々な容疑者が理屈付けられ、色々考えさせられる。人面瘡の特性を利用したトリックなので複雑だ。
エピローグで各所の伏線も回収され、面白い本となった。
まぁ知人にはなかなか薦めづらい・・・
読んでいる間、周りで咳き込む輩に「お前!マスクもしないで咳き込むんじゃねぇ!」と心の中で悪態をついていた。読んだ人にしか判らないだろうが。
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『鬼畜系特殊設定パズラー』の異名を持つ著者の三作目。舞台は人の顔をした瘤が体中にできる奇病が蔓延した日本。かなりぶっ飛んでいますが、これといった欠点や矛盾は感じられないですし、徹底的に作り込まれていて好印象。
また、人面瘡による推理合戦とどんでん返しの連発は予想の範疇をはるかに超えるので満足感があります。間違いなく一般受けしませんが、毎回こういう奇抜な本格ミステリーを描いて欲しいです。
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前2作もそうだけれど、特殊設定の作り込みがハンパじゃない。エピローグまで完成されつくした構成に天晴れ。グロテスク特殊設定ミステリーという唯一無二のこの路線をどこまでも突っ走っていってもらいたい。
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子どもにはオススメしません!残虐グロ最悪です。書評なりを見て分かった上で自己責任で読みましょう。
こんな本も需要があるんだなー。気持ち悪かった。
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グロ系の世界観がよくまとまったミステリー。論外に気持ち悪い世界観をよく考えられるなぁと思う。人が道具として扱われている残酷描写が好きな人でも中々気持ち悪いと感じられるだろう。
『東京結合人間』と同様、女を凌辱する女というモチーフが出てくるが、筆者の拘りなんだろうか…
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このミス8位、本格ミステリー5位
グロテスクな世界観と論理的推理
身体中に人の顔の形をしたコブが発症する病気『人瘤病(じんりゅうびょう)』が蔓延した日本。
死んだはずの身体に発症した、いくつもの“顔”が喋り始め―。
読み始めて、世界観にビックリ
こういうの初めて読んだんですが、これ系の作家さんって他にもいるのかな?
この作家さんはおかしな人か、すごいのか、おかしなすごい人なのか?
謎解きで分かりにくい所あったけど、推理より世界観に
高評価、すごく面白かったです。
3作目だそうで、他の作品も読んでみたい
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ホラーかなと思って読んでいたら、途中からミステリだと気づいた。かなり作りこまれた作品で、ややこしかった。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、誰が誰やら、途中からわけがわからなくなってきた。かといってもう一度読みたいという気にはなりませんでした…。最後のオチでずどんと落としてくるところは好みです。メメタロウの死体の真相にはいやいやいやいや…と突っ込みたくなりましたが(笑)
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不条理の中にも論理があり、グロの中にも愛情がありという、不可思議なミステリです。
二転三転の人面瘡による推理が覆され、その先には驚くべき真相が明らかになります。
なんとも言えない読み応えです。