紙の本
切れ味抜群!
2021/05/28 20:51
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投稿者:mamo - この投稿者のレビュー一覧を見る
私にとって、フレドリック・ブラウンの本は「真っ白な嘘」に次いで2冊目。
この本も楽しめる。
一番の推しは「おそるべき坊や」。
翻訳があの星新一氏と言うのも良いね。
紙の本
ブラウン!
2017/11/16 16:58
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投稿者:るにゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
フレドリック.ブラウンの星新一訳の短編集です。他の短編集には入っていない作品も多く、ブラウンファンでも未読の作品もあると思います。おすすめです。
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星新一翻訳の名作。
現在の流行や潮流からは離れている部分もあるのだが、読んでいて気持ちいい短編集だった。表題作のシニカルさがいちばん好きだなぁ。個人的な好みと言ってしまえばそれまでなのだが、SFは比較的古いものの方が好きかもしれない。
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20世紀アメリカのSF作家フレドリック・ブラウン(1906-1972)の短編集。星新一訳。
星新一は、自分が影響を受けた作家としてしばしばブラウンの名を挙げている。物語の展開・オチの付け方とその余韻の残り方・作中の雰囲気に加えて、文体も(当然のことながら)星新一そのものなので、彼のショートショート作品を読んでいるようなテンポが思い出されて懐かしく、楽しめた。彼の無駄を排した乾いた静かな世界観と文体が好き。小中学生のころ彼の作品集を読みあさりそのテンポが沁みついていまの好みが作りあげられてしまったのかもしれぬ。
「ぶっそうなやつら」「電獣ヴァヴェリ」「シリウス・ゼロ」「町を求む」「帽子の手品」 ・・・ 星新一の作品といっても通じると思う。「沈黙と叫び」 ・・・ どこかで読んだことがあると思うのだが思い出せない。「さあ、気ちがいになりなさい」 ・・・ 正常/狂気の物語は、座標軸が何処に設定されているのか分からなくなりついに根を下ろす場所を見出せず宙ぶらりんのまま・・・と思っていたら予想外の壮大さに戦慄。
「ノック」 ・・・ この冒頭の二文について、星新一がその名も『ノックの音が』(新潮文庫)というショートショート集のあとがきでラストも含めて紹介されていたのだが、それを知ったうえでも十二分に楽しめる。構成が巧い。確か他のエッセイでも触れていたと思う、よほど気に入っていたのかな。「ユーディの原理」 ・・・ 読んでいて最も面白く興奮した作品。声を出して笑ってしまった。紋中紋というのか。「みどりの星へ」 ・・・ 雰囲気が一番好きな作品。荒れた褐色の星、肩の上の相棒。ふと思ったが星新一の短編「処刑」の雰囲気に似ている。
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星新一翻訳。たぶん星新一さんが好きな人ならこの本も好きになると思う。冒頭部分、結末、登場人物の会話、狂気、いろんな要素が楽しめて驚かされる。なんでもありの短篇集。
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あれ、読んだことがあるような……。
と思って調べてみたら、単行本ですでに読んでいた(汗)。
つまり、単行本で持っているのに改めて文庫を買ってしまったことになる。
うーん、後書きまで一緒じゃないか……。
こういうことがないように、こうしてネット上に読んだ本や購入した本を登録しているのに、全く活用していないなぁ。
まぁ、仕方ないか。
以下の感想は、単行本を読んだ時のものをそのまま引用しました。
フレドリック・ブラウン初体験。
星新一が影響を受けた作家の一人にあげていたが、その星新一自身が翻訳をしている。
確かに星新一が作るようなショート・ショート・タイプの作品が多いが(星新一が作るような、というよりも、ブラウンが作るような作品を星新一が書いた、といった方が正しいのだろう)、星新一よりもドライな感じがするし、SFの度合いも強いように思う。
意外でシニカルなオチには、思わず唸らされるものもあるが、なんだかんだでハッピー・エンドに近い終わり方をしている作品が多い。
表題作である「さあ、気ちがいになりなさい」なんて、サイコ的な展開になるかと思いきや、とんでもない方向に向かっていって……という感じ(「……」を書いちゃうとネタばれになるので自粛)。
そうそう、ネタばれといえば、本編よりも後書きを最初に読む捻くれた人(僕もその一人だ)もいるだろうが、本書に関してはやめたほうがいい。
なにしろネタばれが堂々と書かれているのだから。
しかも本書には収録されていない作品のネタばれも行っており、これから他の作品を読もうとしている人(僕もその一人だ)にとっては、迷惑な話だ。
もう少し気を使って欲しいな、と切に思う。
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そう来たか、という展開が多く、一つ一つが楽しめた。
敢えて一つ選んで触れるならやはり表題作。
正直、話として面白いわけではない、ただ、妄想や記憶喪失と聞いた時に、単に病気と判断できない、本当はどうなのかと考えだすと頭がこんがらがってくるようになる。そんな話。
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秀逸な短編集。
面白かった。これはいい、すごく好き。もともとある記事でタイトルだけ見て、これは、と思っていたものをようやく買って読めました。十二篇の短編が入ってて、短いので一つ一つがとても読みやすい。訳が星新一ってのも関係してるのかもしれないけど、そもそも星新一を読んだことないわ。
「みどりの星へ」とかくっそ好きなオチ。こういう狂気、大好き。
基本的にSFチックなものがメインかな。展開も面白いものはあるけど、なにより設定が素晴らしい。なんだそれ、っていう。「沈黙と叫び」もすげー好きよ。最後ね、腕時計見るシーンね。ぞっとするよね。
表題作「さあ、気ちがいになりなさい」も好きでした。最後ちょっとよく分からなかったけど。タイトルの使い方がすげーすき。
「帽子の手品」も最後よく分からなかったな。各短篇表紙にある英語は原題でいいのよね。原題が「The Hat Trick」。「おそるべき坊や」の原題が「Armageddon」で、どうしてこれだけ訳をそんなにひねったの、と思いました。他は結構すんなり訳されてるのに。
抜粋、「不死鳥への手紙」より。
なぜならば、人類は決して正気にはならないだろうし、人類にとっては、ただ狂気だけが神なのだから。
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さあ、気ちがいになりなさい。フレドリックブラウン先生の著書。奇妙だけれどとても面白くて最後までハラハラドキドキしながら楽しめる短編小説の数々。翻訳はショートショートで有名な星新一先生。星新一先生のファンの皆様には、ぜひ読んでほしい一冊です。
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それぞれの話はまったく違う展開をみせるのだが、どの話にもちゃんとオチがある。話がうまいとはこういうことかと。とても楽しめました。
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最後にオチがあって面白かった!
難しかったお話もあったけれど、簡単なお話もあってどんどん読み進められた
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火星人ゴーホームの作家、フレドリック・ブラウンの短編集。
星新一の名訳で読まずにいられない。
面白いと、メガネが落ちるんです(笑)
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フレドリックブラウンはSFでもミステリでも一流な人だが私はエドハンターシリーズが好きだ。こちら、彼の代表的な短編集は奇妙な味の短編であり、星新一訳となると読みたくなる。自分がナポレオンだと思い込んだ男の話。何が真実で何が虚構なのか、この応用がどれだけ多くのパターンを作って小説や映画で展開されていることか。胡蝶の夢。わからないものだよね。
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表紙買いしてから、大昔中学生の頃読んだ「火星人ゴーホーム」の著者だと知ってびっくり。
戦前戦後くらいのSFなのに、古さを全く感じないのは星新一の訳のせいかな?
静かな狂気、引き込む物語、読後の満足感。買ってよかった。
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アメリカの作家「フレドリック・ブラウン」の短篇SF作品集『さあ、気ちがいになりなさい(原題:Come and Go Mad and other stories)』を読みました。
ここのところSF作品が続いていますね。
-----story-------------
ショートショートの神様による名訳
記憶喪失のふりをしていた男の意外な正体と驚異の顛末が衝撃的な表題作、遠い惑星に不時着した宇宙飛行士の真の望みを描く『みどりの星へ』、手品ショーで出会った少年と悪魔の身に起こる奇跡が世界を救う『おそるべき坊や』、ある事件を境に激変した世界の風景が静かな余韻を残す『電獣ヴァヴェリ』など、意外性と洒脱なオチを追求した奇想短篇の名手による傑作12篇を、ショートショートの神様「星新一」の軽妙な訳で贈る。
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1940年(昭和15年)から1951年(平成26年)に発表された以下の12篇が収録されている短篇集です、、、
「星新一」の翻訳は、とても読みやすかったし、表現が絶妙で、愉しく読めましたね… 1962年(昭和37年)の訳文とは思えない、新鮮さのある作品でした。
■みどりの星へ(原題:Something Green)
■ぶっそうなやつら (原題:The Dangerous People)
■おそるべき坊や(原題:Armageddon)
■電獣ヴァヴェリ (原題:The Waveries)
■ノック (原題:Knock)
■ユーディの原理 (原題:The Yehudi Principle)
■シリウス・ゼロ (原題:Nothing Sirius)
■町を求む (原題:A Town Wanted)
■帽子の手品(原題:The Hat Trick)
■不死鳥への手紙(原題:Letter to a Phoenix)
■沈黙と叫び (原題:Cry Silence)
■さあ、気ちがいになりなさい(原題:Come and Go Mad)
■訳者あとがき
■解説 フレドリック・ブラウンの幸福 漫画家・坂田靖子
着想が奇抜な作品ばかりで、どの作品も愉しめましたが… その中でも印象に残った作品は、『みどりの星へ』、『ぶっそうなやつら』、『おそるべき坊や』、『電獣ヴァヴェリ』の4作品かな。
『みどりの星へ』は、赤い森や紫の空等、緑色の無い惑星に墜落した男「マックガリー」は、その星で30年間を生き延び、緑に囲まれた地球に思いを馳せる… そこに宇宙パトロールの「アーチャー中尉」が姿を現す、、、
「アーチャー中尉」から、地球は滅亡しているが、一緒に火星か金星に戻ることができると聞いた「マックガリー」の選択した行動は!? 狂気的なエンディングでしたね… 絶望的な現実よりも、希望のある幻想を選んだってことですかね。
『ぶっそうなやつら』は、SFではなく、ミステリ仕立ての作品… 疑心暗鬼に陥った二人の男の緊迫感が生々しく描かれており、本作品の中ではイチバン好きな作品ですね、、、
田舎町の小さな駅の待合室で一緒になった、弁護士の「ベルフォンテーン」と、塗料会社の帳簿係「ジョーンズ」… その夜は、殺人狂の犯罪者が病院から脱走しており、二人はお互いを殺人狂ではないかと疑い始める。
この二人の心情の移り変わりの描き方が絶妙… そして、そこに殺人狂が現われ!? 皮肉なラストへ��く手腕は見事でしたね。
『おそるべき坊や』は、両親と一緒に奇術ショーを観に行った「ハービー坊や」が世界の平和を守ることになる物語、、、
「ハービー坊や」が我儘を言って買ってもらった水鉄砲… その水鉄砲には「ハービー坊や」により聖水が入れられており、これが悪魔を撃退して、世界を地獄の炎から救うとは、誰も予見できませんよねー それも、誰もが気付かないうちに。
二番目に気に入った作品でした。
『電獣ヴァヴェリ』は、波動に依存する謎の生命体の侵略により、ラジオやテレビといった電波を使う機器が利用できなくなり、さらに電気が全て使えなくなってしまうという物語、、、
侵略とはいえ、直接的に人類が襲われるわけではなく、電気が利用できず生活が困難にはなるものの、その生活を楽しみ、生き延びようとする人々が牧歌的な雰囲気で描かれており、豊かな生活って、何なんだろうなぁ… と考えさせられる作品でした。
これが1945年(昭和20年)の作品ですからね… 電気への依存度が格段に拡大した現代に置き換えると、恐ろしいパニック作品に仕上がりそうですね。
70年くらい前に描かれた作品たち… 描かれている背景に古くささはあるものの、テーマは新鮮で、現代に置き換えても愉しめそうな作品ばかり、、、
面白い作品って、時代を越えて愉しめるものですね。