投稿元:
レビューを見る
黒猫シリーズ。文庫化にあたり掌編を追加。
ミステリとしても読めるし、不器用な2人のほのかなラブストーリーとしても読める内容。
『成長する塔』というモチーフは面白い。
投稿元:
レビューを見る
なかなか国際的な話になってきた。ミステリーとしても面白いけど、ラブストーリーとしてのこの迂遠さがたまりませんね。マチルドが通訳として同行してるけど、この感じだと黒猫に通訳いらないんじゃないか?
あと、やはりこのシリーズはテクストの読み解きをしているシーンが最も心地いい。
投稿元:
レビューを見る
いつものように、理屈っぽい物語。
黒猫と彼女の関係も少し進展して、良い感じ。
早く日本に帰ってくるとよいなぁ。
ミステリとしてのトリックも、美学的にはありきたりかもね。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ5作目。
過去の自分と重ねて読む部分があるためか
このシリーズには特に愛着がわきます。
「遡行する塔」に係る人たちのお話。
ところどころに引っかかる表現全てに意味があり、
読み終わった時に「あ、そうなのね!」と心地よく
騙されたことに気づきました。
今回、黒猫と付き人のとても短いのに
ギュッと詰まった濃いひと時が素敵に描かれていました。
二人の関係は、もどかしいというよりも、そういうものなのかな
と思わせてしまうところがすごい。
今後この二人はどう成長していくのか、楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
黒猫シリーズ第5弾
相変わらずの論理だけれど、前回は植物と音楽、今回は建築と映画、対象が広がってきている。
知らない事も多いし、美学とは何かもまだ理解できたとは思えないが、その論理と多弁、身を委ねて推理を楽しもう。
投稿元:
レビューを見る
■一歩を踏み出す勇気がほしい。たとえ彼の心が見えなくても。
フランス滞在中の黒猫は、ラテスト教授からの思想継承のため、イタリアへある塔の調査に向かう。建築家が亡くなり、設計図すらないなかで、なぜか建築が続いているという〈遡行する塔〉。だが塔が建つ屋敷の主ヒヌマは、塔は神の領域にあるだけだと言う。一方、学会に出席するために渡英した付き人は、滞在先で突然奇妙な映画への出演を打診される。離ればなれのまま、ふたりの新たな物語がはじまる――黒猫シリーズ第5弾
投稿元:
レビューを見る
2人の濃密な時間がじれったく、彼女の頑なさがじれったく。
逆さを向く塔はとても興味深く、その背景にあるストーリーもまたなんとも残酷でなかなかわくわくする展開だった。
2017.4.20
投稿元:
レビューを見る
黒猫シリーズ第5弾の長編小説。
今回もミステリーとして、恋愛小説としても面白かった。そして美学に関する話題も興味深かった。
黒猫と付き人はそれぞれ違う目的で向かったイタリアで偶然出くわす。
黒猫が調査していた〈遡行する塔〉と付き人の出演する映画に意外な結びつきがあって…。
最後まで読んでみて、本作でもいろんなところに謎のヒントがあったことに気付かされた。(私の推理力はマチルドと同レベル。)
もう一度、最初から読んで、改めて一つ一つの出来事や登場人物の言動を検証したくなった。
トッレ監督の〈彼女〉が、まさかの人物だった。そして恐ろしく高い知性を持つ女性だったとは思いもよらなかった。
黒猫と付き人の関係も言葉はなくても少し進展したのが嬉しい。付き人の黒猫に対する気持ちはずっと描かれてきたけれど、文庫本特典?『約束の朝』でようやく黒猫の気持ちを垣間見ることができた。
投稿元:
レビューを見る
黒猫シリーズ第5弾。
第4弾までの、短編は面白く長編は小難しく今一つというこのシリーズの傾向を覆す作品。
建築家亡きあとも「成長」し続ける塔の謎を解くミステリと、黒猫と付き人の関係を一歩進める展開に胸が締め付けられる。
黒猫も付き人と同じように悩んでいるんだとわかってニヤリ。それにしても、自分に厳しく、好きな人に背を向ける付き人に、じれったいような尊敬するような気持ち。
あ~一刻も早く第6弾を読んで、二人のこれからを見届けなくっちゃ!←もはやミステリは二の次(笑)
投稿元:
レビューを見る
最初の間取り図を見て、黒猫で館もの!と興奮。普通の館ものとはちょっと趣が違った。想像の上をいく「遡行する塔」。
犯人はなんとなく予想がついたけれど、黒猫の「美しい謎解き」は堪能しました。
映画のはなしは面白かった。言われてみたら、私はいつも、黒猫シリーズの「からだ」しか見えてない気がする〜
最後に映画全編の描写があって、なんかとてもイタリアっぽい(あたりまえ)。
トッレ監督と彼女の、果たされた約束。
黒猫と付き人の約束。
「約束がないと走れない距離」っていう言葉と、それを黒猫が言ったことにきゅんとしてしまった。
文庫版デザート(?)の短編の、最後の一文を読んで、ふたりともあの公園からずいぶん遠くへ来たんだなあとしみじみした。歳のせいかな…
ジェラートパフェと黒猫のつくる料理が美味しそうであった。
投稿元:
レビューを見る
2人とも気持ちは言葉に出さず、約束に向かって歩き出す。イタリアという遠い地で、やっと、やっと逢えたのに。でもそれが黒猫と付き人らしい。
投稿元:
レビューを見る
イタリアで塔の謎を解く話。いやまさか屋敷の人が俳優だったとは。突然後ろ姿でいいから映画出るってアリなの?エンドロールに名前出るんじゃない??ギャラもらった??祭りの時とかちゃんと映画ロケしてますと言った??肖像権大丈夫???とかそんな細かいことが気になってダメだった。黒猫とマチルドのコンビが「絶対にくっつかない安心感」があって割と好きだった。今回のポォ作品は『メエルシュトレエムに呑まれて』。