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原題はOn Bullshit。
直訳気味ではあるが、もともと対応する言葉はあまり見つからない力作。著者の言うことは、主張を通すためだけの議論は真実とは全く関係のないところで行われている。つまり、真実に対する軽視であり、真実を知りつつそれに対する反逆である嘘よりも罪である。
またこの本では訳者の解説が本文と近いレベルで充実しているが、そこでは、うんこ議論はコミュニケーションを活性化させるという意味では民主主義できな可能性があると示唆している。
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批評を考えた時に、有効。相対主義的に自己の感性で批評しても、おまえの感性なんてたががしれてると。だから歴史なのか。
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2017/3/4読了。訳者解説の最初の4行に私がこの本を手に取った理由が書いてある。付け加えるなら、表紙の絵も理由の一つ。
著者が元々こういう言葉の選択の仕方をするのか、それとも訳者の選択する言葉がこうなのか……実に清々しい言葉の並びであった。
著者の言うように、ウンコな議論が多いのは「知りもしないことについて発言せざるをえぬ状況に置かれたとき」が増えた結果であろう。
私自身もそうであるが、そういう時はその場を切り抜けようとウンコな発言をし、ウンコな議論を発動しようとしてしまう。
自分も含め、人は自分が無知であることを他人に認められたくは無いのだろう。誰も万能の知なんて持てないのに。
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屁理屈とウンコ議論を哲学的に論考したジョークな本。1970年代に一線の哲学者が匿名で書いたものが、名前を公表してベストセラーになったらしい。最後の最後までは屁理屈やウンコ議論に類するものの考証に徹しているが、一番最後誠実をテーマにしている主義や哲学を揶揄している様に感じたが、どのことを言っているのか知識が不足していてオチがよく分からなかった。解説はよりユーモラスだ。
また、この本を読んでみて思ったが、日本の左翼系議員の国会討議はウンコ議論の達人なんだと分かった。
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原書名:ON BULLSHIT
著者:ハリー・G・フランクファート(Frankfurt, Harry G., 1929-、アメリカ・ペンシルヴァニア州、哲学)
訳者:山形浩生(1964-、東京都、評論家)
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留学したときに、"It's a kind of B.S."って言われて、なんだろうな?って思ったそのBullshitに関しての本です。新生マサコにて読了。Bullshitと、あとは、It doesn't make senseっていうフレーズ2つが英語としてはとても印象に残ってる。BSは嘘ではない。話している人の態度を含んでいるのである。正しいことを言っていてもかまわない。ほら話みたいなのも似たカテゴリーにある。世の中、知らないことに対して話さなければならないことが増えてきている。それが、BSが増加している原因である。とか。なんかあまり山形翻訳本のなかでは評価は高くないみたいだけど、私はとてもおもしろかった。とくに短いってのは最高だね。偉くなるとBSが増える理論が頭の中にきちんと組みたった感じ。BS言わないようにしよっと。
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タイトルからしてあやしかったが、中身もなかなか。「ウンコな議論」屁理屈ともまた違うし、「ウンコな議論」というのがまさにその通りな議論は日本だけではなく、アメリカにもあるんだな。と。フラクファートさんは哲学者。よほど腹にすえかねることがあって、こんな論文を書いたのかもしらん。
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まず解説を読んでから本編を読むと良いかも
ビジネスにおいてうんこな議論が多いです。
なぜ大人になるとわからないことをわからない、と言えずにダラダラとよくわからない事を言ってごまかすのか。うんこですね。
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第38回アワヒニビブリオバトル「笑」出張@もりのみやキューズモールで発表された本です。
2018.05.23
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開始:2023/1/14
終了:2023/1/16
感想
真実を顧慮しない言明。仲間内での戯言としては面白い。だが社会に蔓延することで有害なものとなる。自分は真実に敬意を払っているだろうか。
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会話の中で度々耳にする(というか、実際には会話のほとんどがこれで構成されている)「ウンコ」な議論。
実のある内容が含まれているでもなく、何が言いたいのかハッキリとせず、そして真実でもなければ意図的に相手を騙そうとする嘘でもない、そのような「何のために存在しているかわからない」会話が「ウンコ議論」なのですが、哲学者が真剣に検討を続けている文章の中に、真面目な顔をして「ウンコ」という文言がこれでもかと羅列されているのは大変にシュールです。
また、本文の内容も十分に刺激的ですが、その後に控えている訳者による解説が秀逸です。英語圏での「bullshit」のもつニュアンスを、日本で我々読者が体験する日常風景に置き換えて説明していて分かりやすいですし、著者よりもさらに切れ味のある文体は読んでいて思わずニヤリとさせられます。