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食べ物,特に弁当から半生を切り取る.これまで描かれてきた各単行本の内容が随所に登場し,何だか走馬燈を見ているような気分にさせられ,笑いの中に切なさをひしひしと感じる.
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貧しかった戦後の 染み入るような かけそば 奥様の知恵のつまった ホームパーティの采配 理系の会議で出る お弁当の裏話 一人になってからも 思い出す 愛妻の味 この一冊に 人生の食の話が ぎゅーーーーーーっと つまってます
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ヒラノ教授シリーズの今野教授、自身の幼少の頃から現在までの食生活。
しがない公務員の息子だった小学校時代。戦後の食べるものがなかった頃の話から米国留学中の食生活。
お料理上手な奥さまのこと、そしてその奥さまが難病を煩っての介護生活。
奥さまが亡くなられた後、自信も入院手術を経験したその後の現在。
ヒラノ教授らしい書きぶりだが、けっこう大変そうである。
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「始まりの場所」や「介護日記」に続いて、3冊目に読んだヒラノ教授の本。自分と親の時代の間に位置する、教授の人生と重なる場所や出来事も目に浮かぶ。
目次を追っただけで、著者のウイットに富んだ物語が浮かんで、ニヤケそうになった。
ところが、幼稚園児として迎えた敗戦直後のひもじさ、電灯のないトイレやドラム缶の風呂の情景に、背筋が凍りそうになるような感覚になる。
時は移り、米国在住時や国内の各所に居住したそれぞれの場面の食卓が、共に登場する人々の嗜好も交えて描写される。
物心ついてから定年後まで70年に及ぶ「食」への思い。どれもがデリケート、かつユーモラスに描かれ、こちらまでご馳走になった気分なのである。
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いつもながら、楽しみにしているヒラノ教授シリーズ。
幼少時から、現下の独居老人生活に至るまで、どのようなものを食べてきたかを、セルフ・ヒストリーとして語ったもの。こういうテーマを持ってくるとは思わなかった。
サバの混ぜ寿司、食べてみたいな。