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子どもの視点と老いてゆく親の視点が書かれていてどちらもわかるなぁと。。。最後の感じた気持ちが大切というのは心に響いた
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すごく読みやすくて、面白かった。
介護する側の大変さを書いた本ってたくさんあると思うけれど、
だんだんと認知症になっていく、介護される側の気持ちを書いた話って、あまりないような・・・「がんばらないと」って気持ちがすごく辛くて切ない。
これから数年後か数十年後に、自分にも起こるかもしれないこと。
とにかく辛い話だけど、はじめて知ることもたくさん、読んでよかった。
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介護について、介護する側とされる側の視点に立った物語。今後の介護のあり方、介護サービス、老老介護、在宅介護、看取り方、認知症のことなど考えさせられた。読んでいて辛く、介護者、介護を受ける側の苦悶、苦悩も見えて切なくなる。認知症を認めたくない辛さ、介護する側は、今後の自分、家族の人生もあるのにどうしたらよいか、介護疲れに陥って、自棄になる辛さ、認知症を治したい一心で行政や福祉、医療、施設探しに奔走し、ある医者から言われた「あるがままを受け入れ、相手の事を受け入れて介護に接する」のが大事だというのに目からウロコだと感じ、親への感謝や恩を感じながら、看取る息子夫婦の姿、それを見て看取られた主人公(幸造)は幸せだったろうと感じる。
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治らないから受け入れる。理屈は分かってても多分
当事者になったらそうは言ってられない。
誰も悪くないのに避けようもない諸々が
読んでてすごく苦しかった。最後が救いみたいな。
今からできるのは心の準備くらいか・・
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ボケ老人…って今は言わないか。
認知症を発症した老人っていうんだっけ?
うちも他人ごとではないな~と思うことが多いのだけど…
なんでボケてる人はあんなこと言ったり思い込んだりするんだろ?って思ってたりする。
で、この本読んで「うおっ!そうだったのか~」
なんて目からうろこが落ちる感じ。
だってね、この本の主人公はボケかけてる本人。
斬新!
そんな目線から書いた小説って今までなかったもんね。
少しずつ日付を忘れていく感じとか
歩きなれた道を忘れていく様子とか
妄想と現実と想像が交差していく感じとか
車の運転ができなくなっていく様とか…
めちゃくちゃリアル。
家族の大変さもリアル。
でもって最後はホロリでよかった。
介護ってされる側もする側もホントに大変。
いざ自分が…ってなるとどちら側でも悩むわ~。
ってボケたらもう悩まないか…。
色々考えさせられた一冊。
読んでよかった。
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すぐそこにある老い
まっただ中だったり
そばにいたり
逃げられない
穏やかに行ければなあ~~
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これからの日本のホラー。
一人で暮らす老いた男と、その男の息子の嫁とで視点が切り替わりながら進んでいきます。
痴呆に侵され、まだらな記憶に怯える男
夫に義父の痴呆に対する懸念を訴えてもとりあってもらえない、同居も難しい嫁
どうしようもできない恐ろしさに怯えながら読み進めました。
早く安楽死や尊厳死を認めるべきだと思う。。。
後半著者にしては少し救いのある展開と終わり方でした。
親、子供、看る側も看られる側も読んでおいて損はないんじゃないでしょうか。
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認知症が進行していく本人と家族の視点から交互に語られる。自分が自分でなくなることを意識する、いわゆるまだら惚けはどれほどの恐怖と絶望なんだろう。人それぞれ状況は違うだろうけど、ここに書かれている認知症介護の一番の問題には唸らされる。自分だったら最善の方法をとれるんだろうか。「恍惚の人」を読んだときのように怖くなった。読み終わって、実家の母の声を聞きたくなって電話した。歳をとったから車を小さいのに買い換える、これがたぶん最後に乗る車になると話す母に胸が苦しくなった。
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実際に認知症の祖母を抱える家族としては読んでいてとてもつらい内容だった。家族の苦労もさることながら、日記に綴られる認知症患者本人の苦しみや恐怖に精神をえぐられた。少しずつ記憶が欠けて行って、周りのことが自分でできなくなっていって、周りから疎まれるような存在に自分がなってしまう…それはどんなにもどかしく、辛くて悲しいことだろうか。
ちんぷんかんぷんなおばあちゃんに冷たく接したこともあったのを思い出し、反省した。今後は腹が立つことがあってもこの本を思い出して、優しくしようと思う。この本を読んでよかった。
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介護は戦いだ。
認知症ならなおのこと。
きれいごとは聞きたくないが、きれいごとで終わった内容だった。
おじいちゃんに感謝して、お世話させて頂いてる、と本当に心の底から思ってる人はいるのだろうか。
認知症の方の行動や内面が分かる内容だったのはよかったと思います。
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<内容紹介より>
他人事ではありません。老い衰える不安をかかえる老人、介護の負担でつぶれそうな家族。地獄のような日々から、やっと一筋見えてきた親と子の幸せとは……。在宅医療を知る医師でもある著者が描く”不都合な真実”。新たな「認知症小説」!
――――
3年前に亡くなった祖母のことを思い出しながら読みました。息子夫婦に迷惑をかけまいとしていた幸造と同じ、レビー小体型認知症でした。いわゆる「まだらぼけ」があり、幻覚なども見え、意味の分からないことも言う。
自分を含めて当時の家族は「認知症を治してやりたい」とまでははっきり認識していなかったとしても、祖母の”ありのまま”を受け入れてはいなかったようにも感じました。
認知症の始まった親をなんとかしようと(その根底には自分たちの生活が介護によって変わらざるを得ないことを避けようとする思いがありました)する知之、雅美たち息子夫婦の気持ちもよくわかりますし、彼らに「認知症の老人のありのままを受け入れ、今までに受けた恩を返すつもりで介護をすれば「嫌なこと」も気にならなくなる」という和気医師の言葉はあまりに理想主義的にも聞こえます。
しかし、今まで自分が老いた父(義父)から受けてきた恩を改めて考えたとき、家族全員でフォローできる主人公たちの家庭はやはり素晴らしいものではあると思いますし、ひとつの「理想形」でもあるのでしょう。
まもなく九十歳になる祖父とのこれから(まだまだ認知症等の諸症状はなく矍鑠としていますが)の生活のありようについても考えさせられるきっかけとなりました。
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認知症がテーマで、自分も身近な話題でもあったので、
一気に読んだ。
著者の小説は何作か読んでいるけれど、どれも読みやすくて面白い。
自分も年をとり、同時に親も年を取る。
当たり前だけど気づきにくい。
認知症の介護は相当な苦労があり、また認知症という症状の理解も必要だと思った。
自分は個人事業をしているけれど、仕事をしながら介護ができるのか、この辺りは不安ではある。
小説の終盤に、親の面倒を見れるというのは、育ててくれたお返しができるから、むしろ良かったというエピソードがあった。
この境地に達するのはすごい。
他にも認知症について書かれている本を読んでみようと思った。
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2018/06/09-06/23
▶︎高齢者とその家族必読書。
▶︎認知症読本より認知症が理解できる認知症小説。
▶︎認知症にどう対応するかが実感できる小説。
▶︎認知症患者は現状をどう認識しているかが分かる小説。
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父親の姿と重なって、怒りながら、泣きながら読んだ。
介護する側だけでなく、される側の気持ちや受け止め方など、逆視点での見方を知ることで、言葉のかけ方や対応の仕方、予測できない行動に対しての理解など、とても勉強になった。
幸造さんの日記…認知症が進むにつれて、だんだんできないことが増え、否定的悲観的になるのを、とてもつらい気持ちで読んだ。誰よりも自分の事が分かっていてこんなに傷ついているのかと、周りの対応がこんなにも認知症患者を追いつめているのかと、本当に反省することばかりだ。
幸せな一生だった…。最後にそう思ってもらえるように、私も父にできる限りのことをしたいと思った。
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素晴らしい本と出会いました。
認知症患者と、その家族の数年間。
介護をする家族の苦労は想像を絶するものとは思っていましたが、認知症を患った本人の気持ちというのを考えたことはありませんでした。
少しずつ出来ないこと、わからなくなることが増える事実に、恐怖や不甲斐ない気持ちを持つ幸造さんを思うと、介護をする側の気持ちは二の次であるべきだと感じました。
知之雅美夫妻が、幸造さんに対する気持ちを改めてからの終盤は涙が止まりませんでした。
幸造さんが幸せな人生と思えて本当に良かった。
私には両親、義両親が4人健在です。
とても幸せなこと。
この先いつかこんな日が来るかも知れませんが、その時は今までの感謝の気持ちを忘れることなく、自分に出来ることをしたいと思います。