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独り暮らしの老人が少しずつ痴呆症が進んで行く物語。老人本人の視点と近所のマンションに住む息子夫婦それぞれの視点が交互に描かれてる。息子夫婦は最初は自分達の都合の良いように事を進めていく。痴呆が進んで行く様子と周辺の反応がリアル。ラストは感動で涙ドバドバ。心が穏やかになるの読後感。
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ものすごくよかった!
レビー小体型認知症の老人の気持ちが、リアルに書いてあり、もちろん筆者の経験ではないだろうけど、説得力がある。
とんでもないことばかり起こり、最後は
うまくまとまりすぎかとも思うけど、遠いところの話ではなく、身近に起こりそうで、本当に勉強になった。
さすが医者だと感じる。
次回作も、期待してます。
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目を背けてはいけないお話。
奥様の雅美さん、最終的に自分に降りかかってくるからなのかもしれないが、お義父さんへのケアは偉すぎる。ラストは幸か不幸か、残された家族にとっては良かったのかもしれない。世の中には、長い間もっともっと悲惨な方々がいるのかもしれない。じゃなくて、現在進行形で確実にいらっしゃる。
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在宅医療を知る医師による、一つの家族の“認知症小説”。
この作家でなければ書けないのではないかと思う。
小説と言うよりも現実か?
現実はもっと残酷で、辛いことも多いのではないかと想像する。
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長生きするようになったからなのか、認知症のことをよく聞くようになった気がする。
親がそうならないというわけでもなく、自分がそうならないというわけでもない。
今は、介護する立場の目線で読んでしまうけれどもね。治そうと思わないこと。でも、受け入れるって難しい。しっかりしているときのことを知っているのだから。ましてや自分の親だったりすると……。
認知症になった本人も「おかしい、おかしい」と思いながら生活しているのね。どちらも無理なく気分良く暮らせたらいいのだけれど。考え込んじゃうなぁ。
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家族が認知症を治したいと思うことが原因。周辺症状は無意識の復讐、認知症を受け入れることです。「寝たきり天国」最初は面白い話と思っていたが、本当に考えさせられる。幸せな一生だったといって死にたい。
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全36箇所にも挿入された三大紙の記事からの引用がリアリティを増幅させている感じ。朝日の「悩みのるつぼ」の上野千鶴子さんのもありました!
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認知症状の進展に沿って、主人公が書く日記が変化するのが、胸に迫る。
実際にあった事故や人生相談などのコラムが効果的で久坂部作品の中では極めてドキュメンタリーっぽい仕上がりになっている。
きれいごとではない介護に今後向き合うことになる私たちに一番必要な本だったかもしれない。
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身につまされる話でグイグイ読んだ。
生々しいエピソードも多かったし。
いくつになっても異性を意識するのは人間デスモノ、、(笑)。
ただ、同居に至るまでの理由付けが甘い。
「息子が大学で家を出て」「義父の優さしさを思い出して」、、というのが理由みたいだけど、そんな簡単に同居に踏み切れるか?
まあ、息子にカネかかるようになった分、義父にはかけられなくなった、というのもあるのだろうけど。
そこからは美談っぽくなっちゃって、ちょっと現実離れしちゃったかな。
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3.8
五十川幸造79才、一人暮らし。息子・知之、その妻・雅美。JR岸辺駅での線路進入を皮切りに、徐々に確実に認知症状が増えていく幸造。
家族の、父親を掛け値無しに心配する心と共に、降りかかるであろう現実的な社会的責任に関する恐怖。
先々に、手を打って、なるべく事なかれと思うが故の行動が、幸造を追い詰めていく。 本末顛倒。
良くある話と言うよりは、殆どこのケースなのだと思う。
結局、「腹をくくる」
しかない。
一番難しい事であり、全ての事はこれに行き着くのではないか・・
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ひとは死ぬときまた赤ん坊に戻ると言う。だが一度知性と自尊心を得た者が、それを徐々に自覚的に失っていくのは、割りきれない悲しみと恐怖だろう。私はそれを受け入れられるだろうか。
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寿命が延びたから、認知症も増えたのです。有吉佐和子の「恍惚の人」には、認知症を避ける唯一の方法は長生きしないこととあるそうです。長寿化が益々進む時代、私たちはどう生きればいいのでしょう~。「廃用身」ほどではないけど・・・、身体が思うように動かない、ボケが段々進行していく恐怖の老人、そして老人に寄り添い介護する家族の苦しみ・・・。久坂部羊氏の「老乱」、2016.11発行、いつもながら考えさせられる作品です!
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親の介護についてはそろそろ気になっているので
本作品を読み
なんとなくだけど腹が据わったというか
認知症についての心構えができた。
ただただ恐れていた認知症
前半は振り回される子供たちに感情移入していたが
後半になるにつれ、その親の気持ち
認知症になっていく当人の考えが分かり
涙なしでは読めなかった、ほとんど号泣。
やはり、自分の親はもちろん
義理の親に対して今までお世話になったこと
忘れないようにしようと、
心に誓った。
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最近話題の認知症を取り扱っている小説。アルツハイマーではなく、レビー小体型認知症。この型も増えてきているから、知らせようとしているのか?
介護は本人も家族も大変な思いをすることになる。その場にいたらちゃんと受け入れられるか心配だが、やはり自分の事だけでなく、周りの人の事も考えられるようになりたい。尊厳をもって!
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認知症を発症した父親と家族を描く、今時のタイムリーな小説。問題点を多数提議しつつ最後は安易なハッピーエンド。後半急速に纏めに入っているのが見え見えで現実感はもひとつ。
きっと現実はこんなもんじゃない。
認知症に対応する家族の形は様々だ。
この小説は一つの理想形として教科書としてはいいかもしれない。