紙の本
一番ほしいもの
2017/02/24 11:04
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供たちの願いから、姉と弟と寄る辺のなさが伝わってくる。物語の終わりには新たな旅立ちが、感じられるところがよかった。
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1980年代イギリスの児童養護施設というと、貧しくてとても幸せとはかけ離れたものだってイメージがあった。
序盤は、この物語も同じようになかなか幸せにありつけない子供たちの人生を描いているのかと少し気が進まなくなったけれど、スキリーハウスの子供たちは違った。
優しいお手伝いさんがいて、なかなか感情を表に出さないけど子供たちのことを心から思っている院長がいて、子供たちは1人1人あたらしい家族の元へ旅立っていく。
ミラとザックも同様に、悲しくなることもあったけど、最後にはちゃんと幸せにありつく。
途中ページをめくるのが辛くなる場面もあったけど、ちゃんとみんなハッピーエンドなので最後まで見届けられて良かった!
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1、紅のトキの空
2、青空のかけら
コメントは「紅のトキの空」をご覧ください。
2017/03/15 更新
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1980年代末のイギリス。小さなころから里親家庭を転々として育った9歳のミラと7歳のザックは、児童養護施設のスキリー・ハウスで暮らし始めた。そこで家族となってくれる人を探したが、1年半が経って古株となってしまっても、里親の名乗りを上げてくれる人も、ショートホームステイを受け入れてくれる人も現れなかった。ところが夏の休暇に1週間マーサの家で受け入れてもらえることになった。不安と期待の入り混じる中、彼女たちはマーサの家に向かう。
家族のいない不安を弟の分まで引き受けて生きるミラが、それでも、暗雲の中に青空のかけらを探すように、希望を見つけようとする物語。彼女の幼い頃の日記をもとにエッセー風に描かれる。
*******ここからはネタバレ*******
家族のいない子どもたちの不安定な気持ちや行動に心が重くなります。特に、大事な場面になればなるほどトンデモナイ行動をしてしまうザックの描写には胸が痛くなりました。
半面、スキリー・ハウスが、子どもたちにとってなかなか居心地の良い場所であることに救われます。本当にこんな場所であってくれればよいのですが……。
主人公は9歳~11歳。年齢的にも難易度的にも高学年で生けますが、内容が辛いので中学生からでもいいかも知れません。
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母の顔も知らず、里親を転々とした挙げ句、ミラとザックの姉弟が行くことになったのはスキリー・ハウスという児童養護施設。昔で言う孤児院。二人が家族を見つけて幸せになれるのかという物語だと思って読み進める。二人がいる部屋に昔住んでいたグレンダという少女の手紙をミラが見つけて、タイムスリップが起きてグレンダと実際に友達になるとか、そういう展開もあるのか?と思いながら読んだけど、そういうファンタジックなことは起こらず、極めて正攻法できちんと書かれた児童文学だった。
ミラとザックが暮らす児童養護施設スキリー・ハウスは、建物は古くても職員は愛情深く、手入れも行き届いていて、オリバー・ツイストやジェーン・エアみたいなひどい目に合ったりはしないけど(例えが古くてすみません)、それでもやって来た子どもはそれぞれ事情があるし、養子縁組ができた子どもがいなくなり、年が上になればなるほど養子になるのは難しいというのは変わらない。
子どもたちの淋しさ苦しさが伝わる。主人公二人もそうだが、ティーンエイジャーになってしまい、引き取り手のないままぐれていくジミーや、親がいるのに一緒に暮らせないミラップとハリット、姉を亡くして心を閉ざしたピップなど。
子どもたちが丁寧に描かれ、大人たちの心の揺れも感じさせる。
なかなか良い本だった。子どもにもいいけど、大人にもいいと思う。
『サイダー・ハウス・ルール』も思い出した。
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子連れで図書館にいって時間がない中で児童書のコーナーから自分用に借りてきた本。
孤児院に預けられたきょうだいが、施設で過ごした日々が思春期の姉の一人称で綴られている。
久しぶりに引き込まれて、話の展開に夢中になった。読後感の良い本。
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9歳のミラ、7歳のザックの姉弟が「スキリー・ハウス」という児童養護施設にやって来た。そこで働く心優しい大人たち、自分たちと同じように寂しさを抱え、それを必死に隠しながら生きている子どもたちとの物語。
ミラはいつも弟のザックの心配をしている。自分の気持ちを抑え、ザックの気持ちを優先している。ミラの夢は自分と弟を一緒に引き取ってくれる家族に出会えること。それは叶えられるのか…。
ミラはずっと日記を書いていて、大人になった彼女がその時を回想しているスタイルだ。なので「スキリー・ハウス」で一緒に過ごした人たちのその後もわかり、うれしくなる。どうかみなが幸せになれますように。
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施設で暮らす少女の清々しい成長物語。児童文学なので、難解な単語や言い回しはほぼなく、純粋に物語を少女の目を通して体験できるような感覚で最後まで読むことができました。現代版赤毛のアンと言った感じでしょうか。子供はもとより、大人の女性にもオススメです。