紙の本
この手があったか。
2017/04/01 18:24
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「決戦!関ヶ原」「決戦!川中島」など既読書にも書いていた方であることに読み終わってから気づく。
関ヶ原に関わった武将たちの一般的な人物像からいかにはみ出すか、既存の作品にないどの視点から描くかの選び方がじつにうまい。おもしろく読めた。
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昨年の大河ドラマ『真田丸』では、
主人公の真田幸村目線にこだわって、
織田信長などの有名な武将の最後を、
ナレーション一節で終わらせるなど、
「ナレ死」といぅ造語も流行りました。
また、前半の山場の「関ケ原の合戦」も、
雪村が参戦した、第二次上田合戦の様子は、
じっくりと描かれていましたが、本戦の方は、
佐助からの報告1つで、終わっていました…。
でも、現代であっても、その場にいなければ、
TVの中、PCの中の1つの出来事に過ぎず、
むしろ、その時、自分は、何をしていたのか?
が、後々も、思い出として残っていきます。
天下分け目の「関ケ原の合戦」に際して、
その時、合戦に参戦してなかった武将たちは、
何を考え、何をしていたのか? そんな、
6人の武将にスポットを当てた、短編集です。
お話のパターンとしては、
それぞれの武将と石田三成との関係性を遡り、
その延長線上にある「関ケ原の合戦」の中で、
何を考え、どのような行動をとったのかと…。
どのお話も、
それぞれの武将を主人公としなければ、
なかなか、描かれることもないお話ですが…、
それだけに、興味深く読むことができました。
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戦国時代あんまり好きじゃなかったけど…真田丸のせいで…。今までだったら手に取らなかった本。
短編集。関ヶ原の戦いのときに、それぞれの家を守るため、それぞれの義を貫くために奮闘した人達のお話。黒田如水、佐竹義宣、細川幽斎、真田昌幸、最上義光、織田秀信。どの話もよかったけど、涙なしに読めなかったのは最上義光のお話。
裏関ヶ原読んだから、次は表から…司馬遼太郎の関ヶ原でも読みます。
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天下分け目の関ケ原。関ケ原以外の日本各地で、戦国武将がどんな目論見で生き抜こうとしていたのか。徳川につくのか。石田につくのか。豊臣につくのか。第三の道を選ぶのか。やはり、一日で決着してしまったというのは、歴史物語としては残念であります。戦国乱世よ再び、という流れだったと思うんだけども。
奥州・伊達。関東・徳川。大阪・豊臣。中国・毛利。九州・島津。
ざっと簡単に挙げてみるだけでこれだけの大名たちが、戦国乱世を駆け巡ったと思うんですよね。うぅむ、惜しい。
野望、義理、復讐、達観と短編6話の主人公にそれぞれの思惑・動機で書かれていて興味深いです。
この時代の戦国武将のイメージは「花の慶次」と「へうげもの」の拠るところ大。なので、そのイメージ覆す最上義久は、とても面白かったです。
と思っていたけど、読後よくよく考えてみたら、それって蘆名じゃなかったっけ?シーズーみたいな犬抱えてよしよししてる人。
いかんいかん。
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全国で戦った6人の武将たちの関ヶ原。
駒姫を亡くした最上義光を書いた「謀将の義」
織田信長の後継者・秀信を書いた「鷹の目」が良かった。
「己が見届けた乱世、大地は既に徳川の天下なのだ」と秀信。
そのときの気持ちを思うと。だから戦国時代はおもしろい。
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2018.6.19完了
短編でよくまとまっている。
奥州や九州についてよく分かる。
最上義光や織田秀信の悲しみがよく伝わった。
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「三成めの足元にも及ばなかったようだ」
小さな盆の中で踊らされていた自分と、秀吉の影に隠れ日本の先の先まで読んでいた石田三成に対し敬意をこめて黒田如水は言い放った。歴史ものは創作的なものばかりだと思うが、実際秀吉が行った二度の渡海は明と朝鮮の仕返しもなく終わったことを考えれば三成が陰で交渉をしていたというのは信憑性もある。
「裏関ヶ原」
主人公は東と西をバランスよく3人ずつ描いてあるが、やはり面白いのは西側の武将に感じる。策士と言える黒田如水に真田昌幸、細川幽斎。文献自体が少なくこれといって知識もなく本当に面白いと思えた3人が佐竹慶宣に最上義光に三法師こと織田秀信。
関ヶ原での激戦と言えば本戦ばかりを取り上げているが、福島正則に池田輝政、浅野幸長と言った猛将たちに攻め込まれた岐阜での戦いは熾烈を極めていた。本作でも少ししか取り上げられていないが実際はこの戦いにおいて西軍の消耗がなければといった感もある。
時代小説は読めば読むほどいろんな考えが膨らむから面白い!
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主戦場ではなく地方でのそれぞれの天下分け目の戦いを描いた作品。
立場は違えど義があり意地がある。
御家生き残りの問題も。
黒田や真田は大河ドラマの題材にもなりメジャーだが、それ以外は歴史好きしか知らない大名という事で興味深く読めた。
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短編集、6作。最上義光、佐竹義宣、真田昌幸、織田秀信、細川幽斎、黒田如水
それぞれ渋い面々。骨のある武将であり、歴史の裏側での生き様、死に様が皆見事と言える。