電子書籍
モンゴリアン
2023/07/15 05:21
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投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロレスラーの自伝って、やはりこの人やカブキさんの様に悪役やってブレイクした人のものがとても面白い。(例えて悪いが、猪木さんのはあまり読後の記憶がない)
大相撲を辞めた経緯もよくわかったし、それに若き日の北の湖と当たって勝ってるってのは驚きだった。それに、自分より歳もキャリアも下な天龍を関取経験者だと言うことで「天龍関」と呼んでいるのには好感が持てた。それだけに、長州力の裏切りとも取られかねない行為には殺意を覚えるのは仕方ないとも思う。まだお店続けておられるのなら一度行ってみたいですね。
紙の本
驚きの素顔
2018/09/05 00:51
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投稿者:takuya - この投稿者のレビュー一覧を見る
カーンさんのモンゴリアン・ギミックに裏のシュート技術など、これ程までにカール・ゴッチさんとの接点が強いお方とは、存じ上げませんでした。
日本プロレス時代の馬場vs猪木の緊迫した関係も、宜なるかなと感じさせていただきましたが、長州、G・浜田のあまりに下道な人格面を除けば、かつて御自身が身を置いていた業界への悪口雑言めいた発言もなく、爽やかな読後感の内容でした。
今後ともキラー・カーンこと小沢正志さんに幸あれ!
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毎号愛読しているG SPIRITSで出版が予告されてからずいぶん経っ
た気が(^^;)。待たされに待たされたおかげか、書店で手に取った
時は思わず笑みを浮かべてしまった程の待望の一作。
“アルバトロス”こと、キラー・カーンの自伝である。
誤解を恐れずに、そして最大限のリスペクトを込めて敢えて言う。
キラー・カーンとは、「世界でいちばん有名な偽モンゴル人」。
生粋の日本人でありながら後頭部に弁髪を結ってモンゴリアンを
演じ続け、大袈裟で無く全米を震撼させた最高のプロレスラーの
一人。もしかしたらアメリカのオールドファンは、今もカーンを
本当のモンゴル人だと思っているかもしれない。
僕の考える「アメリカで本当にブレイクした日本人プロレスラー」
は、実はそれほど多く無い。思いつくままに並べてみても、ジャ
イアント馬場、グレート・カブキ、グレート・ムタ、獣神サンダ
ーライガー、TAJIRI、最近の中邑真輔くらいのもの。もちろんそ
の中に、文句なくキラー・カーンも入っている。
現役時代のカーンは本当に凄いプロレスラーだった。
日本人離れした体躯に加え、あまりに恐ろしい表情。外国人相手
でも一切体力負けせず、相手が誰であろうと(例えばアンドレで
も)真正面から攻撃を受け、自らも真っ向からぶつかっていく。
アルバトロス殺法と呼ばれたコーナー最上段から両膝を落とすニ
ードロップは説得力抜群で、一時は日本人最強かと思った程。
そんな名選手が綴る自らの半生は、やっぱり豪快で面白い。
印象に残ったのは、キラー・カーンという男の正直さ。
カーンほど秀逸なプロレスラーがどうして全盛期にプロレスを辞
めなければならなかったのか?とか、どうしてこれまでカーンが
カール・ゴッチについて語らなかったのか?など、思わず唸って
しまうようなエピソードが多々。この本を読み終わる頃には、誰
もが新大久保の「居酒屋カンちゃん」に行き、更に深い話を聞き
たくなるんじゃないか? そんな気がする。
そして・・・。
唯一無二のプロレスラー、キラー・カーンを引退に追い込んだ
長州力を、僕はやっぱり好きになれない、と改めて思った。あの
ど真ん中さえ居なければ、もっと長くカーンの勇姿を観れたかも、
と思うと、改めて腹が立つ。晩年の地獄は因果応報なんだよな、
きっと・・・。
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やっぱり人がいいんだよねと言うのがよくわかる。
思想や変な主張が入っているわけでも、何か裏側を暴くのでもなく、著者個人から見た振り返り。
現役時代は、ただ体が大きなだけで不器用なレスラーだと思っていたんだが、実のところシュートの技術もしっかり持っていたと言うのは驚いた。
面白かった。
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大相撲の閉じた世界に話題騒然のこの時期に大相撲から日本プロレスに飛び込んだ小澤正志=キラー・カーンの正直人生を一気読み。気は優しくて力持ち、大男総身に知恵は回りかね(失礼!)新潟生まれの大男がプロレスに求められ、プロレスを拒絶していく、物語。本当にピュアな感情で80年代のアメリカと日本、新日本と全日本の間を流れていくようなプロレス人生。そう、MSGシリーズのアンドレとの決勝に大興奮したクチですが、あの時もキラー・カーンってアンドレに負けないファンタジー感を醸し出していたな…裏の嫉妬と野望、そしてお金が表のストーリーを作っていくプロレスの世界で彼は純粋過ぎたのでありました。
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85頁:「小沢さん」と呼んでくれた。……誰にしろ,さん付けで読んだことは一度もない。
220頁:鶴田選手もことも⇒鶴田選手のことも
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80年代に活躍したプロレスラー、キラー・カーン氏の自伝。文章から、真面目で誠実な人柄が伝わってくる。本書には猪木や馬場、長州、アンドレやハンセンなど、当時のトップレスラー達が登場するが、カーン氏から見た姿には、誠実な筆致だけに、よけいリアリティがある。
氏はWWFのトップレスラーとしてメインイベントに登場していたメジャーリーガー。非常に興味深い内容が満載だが、電車の中で読むには、表紙が強烈すぎる、、、
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文字通り、WWFでも(というよりむしろアメリカで)活躍したキラー・カーンの自伝。
相撲時代の話から日プロ入門時代の話、本当は行きたくなかった新日本プロレスに入り、渡米して大成功を収めて凱旋帰国をし、その後維新軍→ジャパンプロレス入りを果たすも、ジャパンプロレスを離脱してついにはプロレスを辞めて、居酒屋を開業してしまう話は、外連味のない語り口で、どれも面白かった。
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蒙古の怪人、キラー・カーン! 実は蒙古と関係ないし、カーンじゃなくてカンだったり。そんな、ほんわかな内容ばかりかと思いきや、戦慄のオチ。
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僕は昔からプロスポーツに関心がないが、相撲とプロレスだけは、結構好きだった。
というより、これらはスポーツではなかろう。興業であり神事であり、そうであることが優先する性質のものだ。
プロレス好き(といってもブームだったし、人並み程度に)だった少年時代から久しく忘れていた名前、「キラー・カーン」の本が出ているではないか。いったい何事だ? 現役復帰か?
このキラー・カーンなる人物、実は大相撲出身である。そして蒙古の怪人、という異名を持っていた。なんだか、昨今メディアを騒がす「相撲」「モンゴル」のふたつのキーワードが入っているではないか。これは売れるね。
読んでいくと衝撃な事実がわかる。なんと、キラー・カーン氏、実は本人曰く、キラー・「カン」、なのだそうだ。ジンギスカンの「カン」。たぶん、リングネームを長く伸ばして「キラ〜〜〜〜、カーーーーーーーーーーーン!」みたいにコールしたら、みんなが間違えちゃったんじゃないかな。
人の名前間違えて興行を打ったり、挙句の果てにタイトルにつけて本まで出しちゃったりして、失礼だよな、と思ったが、なんとこの人、小沢さんという新潟出身者だというではないか。この本に出会うまで、ずっと蒙古の怪人だと思っていた。
目からウロコがボロボロとこぼれ落ちていく。
キラー・カーンが坂口を裏切った試合は、リアルタイムでテレビで見ていた。モンゴリアンチョップをしたように思っていたが、本書によればニードロップだったと。まあいいか。他にも、当時のドロドロとしたプロレスの背景が伝わってきて何よりだ。
さて、僕は最近「dマガジン」で雑誌を楽しんでいて、中には『週刊プロレス』もあるのだが、さっぱり読みたいと思わない。自分にとってのプロレスは、免疫のないときに一度かかる流行り病のようなもので、そしてその病にかかっていたころを思い出すためのノスタルジー装置にすぎないのだろう。アントニオ猪木がまだ「おかしなサイドビジネスに手を」だしていない、「100%プロレスラー」だったころのこと(っていうのはカン氏の表現)。まあ、やっぱりノスタルジーだ。
本書の対象読者もまた、同じようなものではないか。キラー・カーンは、今、新大久保で飲み屋を経営している。すでにプロレス人生より飲み屋のマスターとしてのキャリアのほうが長いという。もちろん、飲み屋の宣伝という要素も多分にある。
しかし本書が強烈なのは、キラー・カーンが引退する直接の要員となった、長州力との確執に収拾をつけていないところである。殺そうと思った、というところで終わるのだ。もしかして、これが言いたいだけで出した本だったのでは。戦慄する。
まあ、革命軍をつくったときもギャラの問題があったと書いているし、その他も金の話が多い。でも金の切れ目が縁の切れ目であるし、ビジネスでやっているのだからそりゃあそうかな、とも思う。対象読者は絞られるであろ��が、しかしこの本に偶然出会えたことは僥倖、ということにしておこう。
(以上、日馬富士暴行問題ブームの真っ只中に記す)