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出版社の紹介ページ:
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/6/0296560.html
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捕食寄生をするパラサイトの項目は、ゾッとする。ただ、植物が身を守るためにパラサイトと手を組んでいるという内容を読み、また、パラサイトによって生態系の近郊が保たれているのかもしれないという著者の意見から、近々、増えすぎた人間を調整するパラサイトが現れてもおかしくないなと思った。
体の中を食い尽くされるのは嫌だけど、地球は今まさに人間に食い尽くされようとしているわけだから、まだ発見されていないだけで、もしかすると、すでにひっそりと存在しているのかもしれない。
怖いけど、読みやすい1冊でした。
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平井和正でも瀬名秀明でもなく、ゾンビアリ、冬虫夏草、ハリガネムシ、クモヒメバチなど、寄生して操る(パラサイト・マニピュレーションというらしい)やつらを紹介してくれる啓蒙書。昆虫進化の畏るべし。読んでて「うひぃー」となる。
まあまあエグイ画像・記述もあるのでニョロニョロや虫が苦手な方はご注意。
麦角やトキソプラズマなど、わかりやすくショッキングな仮説に関して、少し飛びついている勇み足な部分もあるように思う。
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・個人的に、寄生生物というとハリガネムシの印象。やはり紹介されていた。
カマドウマに寄生⇒入水自殺⇒魚の餌に⇒他の水生昆虫が生き残る⇒藻類・枯葉が適度に処理される
上記のように、生態系に影響を及ぼしているそう。
・野菜・果物の受粉に大きく貢献するミツバチへの寄生生物は、社会経済にも大打撃を与える。
・最近、ニュースでよく見るようになったヒアリの駆除に、寄生生物が導入された例も。有効利用もできる。
興味深い話題が多かった。決して人間に関係のない存在ではないと実感。
本書で紹介されていたように、オールディス『地球の長い午後』や、少し違うが瀬名秀明『パラサイト・イヴ』など、SF作品の題材としても割とメジャー。
近い将来、人間に大きな影響を与える寄生生物が発見されるかも…。
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ゾンビアリの最期の一噛み。
ハリガネムシと入水自殺。
宿主をゾンビ化し、守らせる。
トキソプラズマとネコと人。
なかなかおもしろかった。
トキソプラズマ恐るべし。
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寄生生物の話です。寄生生物の話はいくつか本読んでますが、これもなかなか面白かったですね。やはりハリガネムシ出てきたし。いつみてもハリガネムシ気持ち悪い。(^_^;)
トキソプラズマとネコと人類の関係とかなかなか興味深かったですね。人類も既に寄生生物に操られている??? のかもね。
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図書館で見つけて、面白そうだったので読んだ。種々の寄生生物に関する具体的な解説が複数あり、なんとなくは知っていると思っている事でも、具体的で詳細な科学的知識を得るとずっとリアルに感じられるし、深く考えるきっかけになると感じた。私は進化論に興味があるので、この本の内容も進化の観点から寄生生物の存在を考える材料にしようと思う。
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中学生の娘が理科の夏休み宿題籤引きで「回虫」を引き当てたので、私が面白がっていろいろ借りている。
寄生虫の中でも、こちらの「ゾンビパラサイト」で紹介されているのは、寄生した相手身体を乗っ取り操ってしまうパラサイト生物(寄生生物)たち。
パラサイト生物とは他の生物の体内または体表を生活の場とする生き物のこと。
寄生菌を宿した宿主は、内臓を乗っ取られ、神経がやられ、細胞が溶かされ、徐々に行動がおかしくなっていき、パラサイト生物のために死ぬ。
寄生虫を宿したアリは、死ぬ前に葉っぱに噛み付き自分の身体を固定する。そのアリを破り寄生菌が伸びてゆく。
てんとう虫や蜘蛛は、内部に宿るパラサイト生物を守り死ぬ。
猫を最終宿主とするトキソプラズマに感染した鼠は猫を恐れなくなり、猫に捕食されトキソプラズマを猫に移動させる。
ゾンビ蟻
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/111400440/
https://www.petsitter.co.jp/archives/9767/
以前「パラサイト・イブ」という著者が医者で「人間を操る寄生生物がいたら?」というホラーを読みましたが、それがかなり現実的な感じがしてしまいました。
また、動物だけでなく植物に寄生する寄生菌も取り上げています。すると歴史上で原因不明の大量感染は寄生菌がついた麦などの植物を食べたからでは?などとの考察が成り立つ。
さらに統合失調症や、アルツハイマーも寄生虫が関係しているのでは?宿主に取りつく時に出すたんぱく質が宿主に影響を及ぼすのではないか?との研究も進んでいる様子。
そしてパラサイト生物は宿主を操ることにより、生態系のバランスを保つという役割を果たしている。
回虫関連で読んだ「笑うカイチュウ」で藤田紘一郎先生が「日本では寄生虫学が縮小されている」と憂いていたが、この本で書かれているように現代話題になっている病気の原因が寄生虫ということもありうるのだったら、研究を縮小している場合でなかろうと思った。
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パラサイト・マニュピュレーションでは、神経伝達物質の阻害・攪乱、脳細胞などへの物理的な損傷や刺激、免疫機構の抑制や逆に過剰反応がある。
① 生活環を完結させる
② 子孫(卵・胞子など)をより効率よく分散させる
③ 卵やサナギを守る
④ ホストの免疫系を不活性化させる
トキソプラズマが危ない。
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環境ジャーナリスト、東大農卒
●岩波科学ライブラリー
シリーズどれを読んでもガチ、かつ一般向けの“科学読み物”というコンセプトなので入りやすい
スコープ狭めですが、その分深掘りされてる
新分野開拓によき
● イヌ Canis lupus familiaris
諸説あるが、タイリクオオカミCanis lupus の亜種のどれかから、1万5000年以上前(おそらく3-4万年前)に、東アジアからヨーロッパにかけてのどこかで家畜化されたようだ。
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ゾンビ。それは民間信仰の呪術で蘇らされた、奴隷化された死体。具体的には薬物や酸欠などによって脳機能を低下させられて、術者の意のままに操作されるようになった人間です。そして生物界には、それを実際に行う寄生生物たちがいるのです!
蟻をコントロールする菌糸類。宿主を入水自殺に誘う針金虫。宿主を喰らい尽くす蜂。
『進化論』で有名なダーウィンに「このような冷酷無情な生物を、慈悲深い全能の神が創造されるはずがない」とまで言わしめた、宿主を体内から操り最終的に殺してしまう代表的な寄生生物たちを本書では解説しています。
最後の章では人間の脳に侵入し、感性まで変えてしまう寄生生物を紹介しています。つまり、人の感性を生み出したり変えたりする要因の一つに寄生生物も考えられる、ということ。言動の一つ一つが、自身の判断ではなく、寄生生物によって干渉された結果なのだとしたら。もしも、未知の寄生生物が私達の言動を決定していたとしたら……。
ところで、宿主に寄生して私有財産を搾取して、共生ではなく、間接的にではですが、最終的に宿主を殺してしまうような人、いますよね……?