紙の本
最後の何?
2017/10/20 21:12
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投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作『産む、産まない、産めない』に比べてしまりがある感じがした。ただ、最後の話は将来そういうこともあるかもしれないけれど、やたらSFっぽくて違和感があった。
紙の本
やっぱり、微妙・・・
2017/08/11 05:20
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『産む、産まない、産めない』に続く、妊娠・出産・子育てをめぐる7つの短編集。
前作の物足りない感は多少払拭されているのか! ちゃんと「産まない」人は出てくるのか!
今回は連作ではありませんでした(テーマは共通でも、登場人物がリンクすることはない)。
最後の一編だけなんだかとってつけたようなSF要素だなぁ、と思ったらそれだけ書き下ろし。単行本にするのにページが足りないからあわてて書き足したのか・・・というのがまるわかりな感じがして悲しい。それまでの比較的リアルタッチな作品群から浮いている。筆者の興味はもうこのテーマから離れたのかな、という気すらしてしまうではないか。
まぁ、前作からは深く掘り下げられている感じはありますが・・・。
どちらにせよ、「女性は子供を産みたいものである」という価値観が大前提の世界観の話なので・・・確かに世間的にはそういうものなのかもしれないですが、「断固として子供は持たない」と考えている女性は一定数いるので、そこにまったく触れないのはどうなんだ、と思ったり。
うーん、そう考えている人はもう揺るがないから、物語として成立しづらいということなのだろうか(キャラクターとしては<揺らいでる>人のほうが動かしやすいだろうし)。
今回は「子供をほしいと思わない」という人が出てくるんだけど、無神経でデリカシーがない人のように描かれている・・・(実はそういうわけでもないのだが、短編なのでフォローが少ない)。あと、子供を持たない選択をした人は、ほしい気持ちはあるんだけど、自分の夢をかなえるためには妊娠はできない(このタイミングを逃すと年齢的に厳しい)、と決断する。
ここでもやっぱり「女性は子供を産みたい」価値観が正しいとされている。
デリケートな話題だから各方面に気を遣った結果そうなってしまうのかもしれませんが、デリケートな話題から少し脱却してもいいんじゃないか。隠すからマタハラが生まれるのかも。
私も含め、「子供ほしくない」と断固とした意志と覚悟を持っている私の友人たちは、別に特異な人たちではない。仕事もできて、人に気遣いもできる割と普通の人たちである。そういう人たちも普通、という世の中になるためのブレイクスルー的作品、ないもんですかね。
私は「子供がほしい」という人の気持ちを否定する気はまったくありません。 だから、「子供ほしくない」という気持ちも否定してほしくないな・・・と思うだけなのです(「子供ほしくない」と言えば「なんで?」と当たり前のように聞かれるのに、「子供ほしい」という人に「なんで?」と聞くと、何故なんでと聞かれるの?、みたいな顔をして答えをくれないのはどうしてなのか、と私はずっと感じている)。
そういうことを言うと「子供を産めるのは女の人だけなんだから」・「少子化社会が救われない」みたいなことを言われちゃうけど、それにとらわれるのも呪いだと思うのだ。
勿論、何の疑いもなく産んで育てている人たちもいるし、それはそれで素晴らしいこと。
でも「産まない」ことに誇り(?)を持っている人たちもいる、ということ。
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不妊治療を中心とした、妊娠出産に関する短編集。
前作も読破済。
今作品は、不妊や人口妊娠、高齢出産などに焦点を当てている。
結婚、出産を、所謂普通にやり過ごして来た自分には、考えされられる話が多かった。
子供を持つことが全てではないとは思うが、それによって人生が変わるということもあるとは思う。
難しい問題を多数含んでいると、色々考えた。
特別養子縁組については、他の本、ドラマなどでも、最近は多数取り上げられていて、興味深い。
いずれの場合も、子育てしやすい国、環境であることが一番なのだと思います。
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他人事じゃないなと思う内容でした。
今私は産まないを選択しています。
もう少し経ったら変わるだろうか
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初めての作家さん。
かなりリアルな話なので、子どもが欲しくてまだ授かっていない人には辛いかも。
何を人生で選択するかという気持ちというか決心というかが綴られています。こんなにみんな苦労しているんだ。時間と戦っているんだというのが実感しました。
第7話のマタニティ・コントロールは2030年頃の未来が描かれていますが、これが安心して読めるかも。
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2017/8/28
不妊に悩んだり、流産したり、特別養子縁組を考えたり。高齢出産に悩む人が読んだらさらに悩んでしまいそう。
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面白いというよりかはしんどいなぁ…と思う話が多かった。自分も悩んでることだからか?生むにしても産まないにしても…授かるかどうかは選べないしなぁ…どちらの人生をも否定しない自分でありたい。
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子どもを産めない産まない女性を主人公にした短編集。
どれもさらっと読めた。
特に小説という形をとらなくても……と感じた。
体験談っぽかった。
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男性として普段触れることのない事実に触れることが出来た。自分の考え方を変えられるのは読書の醍醐味だ。ただ物語としての感動や味わいがあったかと言われると疑問だ。
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結婚も出産も、ぼんやりとそのうちにするものだと思っていた。今は目先の案件で忙しいけれど、自分にとってその時間がくれば、なんとなく誰かと出会って結ばれて、結ばれたらその流れで子供を産む、そんな流れがどこかにある、と。そのふわふわしたイメージを今、思い切り粉々にされた。
もしかしたら自分はこのまま一人なのだろうか。四十になっても五十になっても、老婆になって仕事ができなくなっても、たった一人で生きていくのだろうか。
想像ができなかった。一人きりの自分の生活が永遠に続くことが。
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出産は女性にとっての一大イベントだ。
しかしそれを選択しない人もいる。
それは自ら望んで、の場合もあるし、様々な事情から選べない人もいる。
私の母は言った。
「産んでも、産めなくても、悩みは尽きないもの」と。
本書では七人の出産しない女性を描いている。
第一話では、妊娠できないことを理由に離婚しようとする女性から依頼を受けた、女性弁護士が主人公だ。
ファンタジーと現実の狭間で悩む女性の姿がそこにあった。
第三話では、それに加え、羨望という欲が加えられた話になっている。
お互い、「歳も歳だし子供なんて、もう」と言い合っていた仲なのに、片方だけが妊娠した。
おめでとうの気持ちと、それ以上になんであの人だけ、という拭えない思いが溢れ出る。
第五話では、出産した女性と、していない女性の間の葛藤が描かれる。
よくネットなどで揶揄する言葉として使われる、「脳内お花畑」な女性が登場する。
しかしその女性だって、全く悩まないはずがない。
浮き沈みのある自分でコントロールできないところに、難しい点がある。
そして、そんな「お花畑さん」に対して冷たく見える女性が敵とは限らない。
みんなにとって最良の方法を考えているだけで、ことさらに意地悪なわけではないかもしれない。
その二人の間に、見えない壁があるだけで、きちんと話して見たら、その壁は元からあったものではないと気付けるかもしれない。
悩みとは他人には見えないし、たやすく理解できるものではない。
今一番苦しいのは私、世界中で一番どん底にいるのはこの私、そう感じることもあるかもしれない。
現実には他人の人生を生きることなど不可能だ。
しかし、読書によって、誰かの苦しみを知ることができれば、立場を、悩みを、体験できるとしたら、他人に対してもっと慈悲深くなれるはずだ。
そして何より、自分自身をもっと慈しみ、愛してあげることができるはずだ。
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産む、産まない、産めないを読書後、すぐに手にした。
まー、タイトルからしてそうだよね。
1つの短編なのに、2つの話がクロスしていると思ったら…そう言うことだったのか。
第7話マタニティ・コントロールは近未来のお話。こんな未来だったらちょっと嫌だな。
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「第一話 掌から時はこぼれて」39歳の女性弁護士が、ふとしたきっかけで知った卵子凍結の情報に、心が大きく揺さぶられて……。
「第二話 折り返し地点」妊娠よりもオリンピック出場を優先してきた女性アスリート。
レース前、胸に去来したものは?
「第三話 ターコイズ」不妊治療中の女性たちが集うイベントで、子宮の劣化の話を聞いて愕然となり……。
「第四話 水のような、酒のような」バブル時代に独身生活を謳歌した男が、不妊治療のクリニックで思わぬ宣告を受け……。
「第五話 エバーフレッシュ」妊娠をめざすのか、仕事を優先するのか。女性の厳しい現実に対応する、新しい社内制度とは?
「第六話 五つめの季節」三度目の流産で子供をあきらめかけたとき、養子縁組のことを知り……。
「第七話 マタニティ・コントロール」近未来。
不妊治療や子育て支援に大きな予算が投じられ、妊娠は政府によって制御されようとしていた。
(アマゾンより引用)
二話目の話がちょっとえぐかった。
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不妊治療や卵子凍結、養子縁組を経験または選択した女性(男性)たち。
ハッピーエンドばかりではないし、納得できる決断ばかりでもない。
でも、正解のない選択をしていくことがリアルなんだと思う。
物語としてどうか、は置いといて、「親」や「家族」になるには、こんな選択肢・考え方がある、という事を知るきっかけになった。
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図書館で借りたもの。
妊娠と出産にまつわる、女性にとって切実な話題を切り取った七つの物語。
妊娠・出産にはいろんなタイプがあって、さらにそこからいろんな選択ができる。
その選択に外野はとやかく言わないで!静かに見守ってほしい、と思う。
男性が主人公の話があったのも良かった。
「五つめの季節」
特別養子縁組の話で泣けた。
「マタニティ・コントロール」
2030年の日本、人工子宮で男性が出産!
これは面白かった!
もしそうなったら出産が大きく変わるね。