サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

東京の下町 新装版 みんなのレビュー

  • 吉村昭 (著), 永田力 (イラスト)
  • 税込価格:8477pt
  • 出版社:文藝春秋
  • 発売日:2017/03/10
  • 発送可能日:1~3日

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー4件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本

「日の暮るるを忘る里」の話

2017/05/16 07:06

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2017年3月にオープンした東京・荒川区にある「吉村昭記念文学館」の開館に寄せて、吉村昭の妻である作家津村節子さんが記した文章の冒頭にこうある。
 「吉村昭は、荒川区東日暮里に生まれた。ふるさとをこよなく愛しており、折々に訪ね歩いていた」。
 そんな吉村が編集者から少年時代の生活を書いたらと勧められて、五十代なかば「戦前なら故老の末席に入ろうという年齢になったことを考え」、雑誌「オール讀物」で18回にわたって連載したのが、このエッセイである。

 その第一回めに日暮里のことを「風光を眺めていると「日の暮るるを忘る里」とされ、それによって「日暮しの里」「にっぽり」となった」と記している。
 吉村はそこで少年時代を過ごし、空襲で焼き出されることになる。
 吉村が生まれたのが昭和2年であるからここに描かれたのは昭和前期の「東京の下町」の生活であり、その当時の子どもたちの風景である。
 その当時の町のことを吉村は「町の中だけで十分に生活できる機能をそなえていた」と書いている。今風にいえばコンパクトシティである。きっと町自体が成長し膨張して破裂したのが現代なのだろう。だから、吉村が生活した時代のところに戻ろうとしている。

 また当時は「周囲の人への配慮をしながら日をすごす」ということが当たり前であったという。その理由は「家が密集しているので、住民は互いにゆずり合わなければ暮してゆけない」という。
 こういうこともまた私たちは失ってきた、日本の良さだろう。
 吉村昭はエッセイながら、実にいい本を残してくれた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。