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読んできた中で比較的真面目なトーンのエッセイだった。この感情、こうやって言語化するのか…って感動することが多かった。
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「世界の切り替えスイッチ」がおもしろかったです。
この本そのものが、私の「世界の切り替えスイッチ」でした。
いろんなことがありますが、いろんな場面でこのスイッチを使っていけたらいいなと思いました。
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世の中には、こんな人もいるのだな。面白い人だ。
強気なのか弱気なのかさっぱりわからない。その「分からなさ」「つかめなさ」がこの人の人格を形成していることはよく分かる。面白かった。
路上に痰を吐く男はいるが、女はいない。人に見られているという意識が違う。というのは、勉強になった。
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初めての穂村さん。
小さい頃から人、事象を客観的に分析して、自分という人間と向き合ってきた方。だからこそのものづくり能力、体験を共有してないのに共感させられる力に圧倒される。又吉、DJ松永のそれと重なる。
中途半端なコミュニケーション能力でこれまで生きてきてると、昔は独自の世界に入り込めたのに今は逃げ場がないなって辛くなる時がある。まさに今。
人生は自分のためのものなんだから、生きたいようにいきなよって背中を押してもらえた気がする。
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いつもどおりの後ろ向きでありつつも、(若干ナナメの)冴えた視線で現実を見て、言葉を吟味して綴られているエッセイ。色々なマナーについて語ったエッセイと、又吉直樹さんとの対談も収録。
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ほむらさん大好きなの!
キンキュウジタイセンゲン…中に行った、カドカワのライブラリーのとこの本屋で出会って、思い出した。
ほんとに好きなの。作者。しばらく忘れていたんだけど。
世間とはずれてるだろうけど、私とは合致。
生きる意味を感じさせてくれる。
美しいものや好きなものや、ぐっとくるもの、
嫌いなもの・ひと、言いたかったことをちょうどよく
可笑しく言ってくれる。
好き。
穂村弘を通してつながったひとと結婚したい。
あ、逆かもで、好きなひとはきっと穂村弘が好きだってなんとなくわかるんだな。
P40
パッチワーク紳士 優しい、気が利くひとの真似をして見ることについて
P44咄嗟のタイミング
運転中、ありがとうの軽いクラクションや短いパッシングの専用のボタンがほしいというもの
飲み会で複数の人がしゃべっていると、狙ったタイミングで声をだしても誰かとかぶっちゃう
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穂村さんのエッセイをよむたびに、「あ、このひとはこっち側の人間だ」と、安心する。
長友と、スピーチと、間に合う、間に合わないがとくに好き。
ちょいちょい出てくる穂村さんの奥さまがかわいかった。わたしもこんな奥さんになりたい。
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私はさまざまなことを、成長過程でだいたい「そういうもんか」と済ませてきた。いろんな経験から怒ったほうがいい場面を学んできた。些細な違和感をいちいち考え込んでたら、ほむほむみたいな人間になるんだ!「蚊がいる」のにいないとされてしまう現実。そういうもんか、と思ってしまうけど、確かにおかしな現実はたくさんある。
脳のフィルターを通さず言葉にしてしまう人とか、咄嗟にリアクションできる人、臆面も計算もなく振る舞える人。そんな人になりたいなあと思った時期もあったけど、そう思っている時点でなれないんだよなあ。だから、ほむほむの言ってることはすごくわかる(わかるけどここまでではない)。
それよりも、八千草薫の写真を貼り、オセロの黒のレの字に注目してしまう奥さんが気になって仕方ない。
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あーそうそう!って自分がふわふわと思っていたことを言葉にしてもらったところもあれば、この人には世界はこんな風に見えているんだなってところもあった。マイノリティの視点。
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最近はもうしていないのだけど、学生時代の女の子の友達と大学を卒業してから長いこと文通をしていた。
大阪と横浜で、メールやラインではなく、“文通”をしていた。
彼女は洋楽にも邦楽にも詳しく、彼女の誘いでショーン・レノンのNHKでのスタジオ収録ライブに誘ってもらったことがある。
その時、NHKのメイクルームみたいな所の横の通路のような場所を通ったのが、ドラマなのかバラエティ番組なのかわからないけど、テレビの“裏側”をチラ見したみたいな気持ちになって、楽しかった。
彼女は私の友人の中で唯一、松田龍平さんのことを好きだった。
彼女と『悪夢探偵2』を観に言った日、龍平さんが太田莉菜さんとの結婚した頃とかで、二人でお昼とか食べながら、「どーしよー。どーしよー。でも太田さんなら良いかって思う。」とか話したりもした。
そんな彼女はかなり外向的なタイプで、十五人とかでつるんでた中で、私と趣味は合っても、人としては合わないのかな。なんて心の中ではひっそり思ったりもしていた。
(泣きながら悩み話したりとか、そういう経験は他の子とはあっても、彼女とは一度もなかった。)
でも、横浜のご実家に泊めてもらったことはある‥‥みたいな。
そんな彼女と文通をはじめたのは、お互いに仕事が長く続かなくて、職を転々。そういう境遇が似ていたからなのかもしれない。
お手紙と一緒に彼女はオススメの曲を焼いたCDをくれ、私は文庫本を贈る。(←文庫本贈るとかホント迷惑だったんだろうなと。)ということを何回もしていた。
庄野潤三さんの『庭のつるばら』片桐はいりさんのエッセー『もぎりよ今夜も有難う』。
私も彼女も調子が悪かった頃に私が贈ったのが、穂村弘さんと春日武彦さんの対談本の『秘密と友情』でした。
それを贈った時、彼女からは「ほむほむ好きだけど、これは知らなかったから、嬉しい〜」というお返事がありました。
私は穂村さんのことをあまり知らず、穂村さんって“ほむほむ”っ言うんだ。呼ばれてるんだ。Sちゃんって、そんなに穂村さん好きなんだ!
と少し驚いた。
『秘密と友情』の中で穂村さんの奥さんが、“電車で隣の席の人がもどして、それを素手で受け止めた”という感じの話があって、穂村さんのことより穂村さんの奥さんが気になってしまい。。
だって、その状況なら、私だったら、ティッシュ渡すか、背中さするしか無理だよ。奥さんすごい。って思ってて。。。
そのインパクトを引きずりながら、数年、角田光代さんとの『異性』とか、近所の個性派町の本屋が仕入れてた歌集『水中翼船炎上中』とか気になる作品はあったものの、“ほむほむ”に触れることはなく、穂村さんは私の中で穂村弘さんのままだった。
そして、この夏、某ショッピングモール内の本屋さん(未来屋書店さん)のポイントが貯まっていたので、何か文庫を買おうと思って、文庫の棚を眺めていたら、「穂村弘」のコーナーの中で、一番右側に置いてあったのが、このエッセイ『蚊がいる』でした。
横尾忠則さんのデザインの表紙も格���良く、又吉直樹さんとの対談も載っている。面白そう!!でしかなくて。
読んでみると、なんか、穂村さんと私、似てるかも。と思いつつ、「おじさんなのにいろいろ考え過ぎだよー。」なんてツッコミ入れて読んでる自分だけど、私もこのままだと、考え過ぎなおばさんにどんどんなっていく。
だから、穂村さんの本はしばらく読めない。読まない。
『蚊がいる』ってタイトルの本だから、8月の終わりまでに読み終わりたかったけど、なかなか進まず。。本日読了。
穂村弘さんが好きなSちゃんは数年前から婚活を始め、いい感じの年下の大学院生と恋に落ちたらしい。
一番最近Sちゃんに貰ったお手紙には、「高校の仲良し三人組で集まったら、みんな三十代女子ちゃんとやってて、これで良いのかなーって思ったよー。」と綴られていた。
“三十代女子”をちゃんとやれていない私は、「自分らしくいれば良いんじゃない。」とお返事を書いた。
それ以来、彼女からのお手紙は来ていません。
こうやって、縁ってなくなっていくのかな。
と思うと、それが淋しくもあるけど、Sちゃんが幸せな結婚をして、ほむほむの奥さんの様にいろんなことを受け止めるような人であり続けて、穂村弘さんの作品を読み続けていて欲しいなと思う。
結婚するとかしないとか私はあまり重要に思ってないけど、駄目なのかな?
駄目じゃないよね?穂村さん。
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穂村弘(1962年~)氏は、札幌市生まれ、上智大学文学部卒、1986年に連作「シンジケート」で角川短歌賞次席(同年の受賞作は俵万智の『サラダ記念日』)、1990年代には加藤治郎、荻原裕幸とともに「ニューウェーブ短歌」運動を推進した、現代短歌を代表する歌人の一人。エッセイも多数執筆しており、『鳥肌が』で講談社エッセイ賞(2017年)を受賞している。。
本書は、2013年に単行本が出版され、2017年に文庫化された。
私は、短歌に興味を持ったことをきっかけに、先日著者の『はじめての短歌』を読んだところ、その中で著者は、人生には「生きのびる」と「生きる」という二つの側面があり、短歌とは「生きる」ことを表現したものである、と語っており、その軽妙な語り口にも惹かれて、本書を手に取ったのだが、期待に違わぬ、実に面白いエッセイ集だった。
何が面白いのか? 著者は自らを“ふわふわ人間”と称し、本書の中で、現実世界の合理に則した行動を取れない自分の姿を描き、できないことの多さをため息と共に列挙しているのだが、そのひとつひとつが、私自身の奥底に仕舞い込まれた「現実に対するそこはかとない疑問」を刺激し、強い共感を覚えるのだ。程度に差はあれ、多くの人が同じような感覚を抱くのではないだろうか。
それについて、陣崎草子(絵本・児童文学作家、歌人)は解説で次のように分析している。「本当は穂村さんは、「すべきことを当たり前にできる」ことを前提として合理的に回る社会や、「今、ここ」にコミットすることで幸福に耽り、現実の破れ目を忘れようとする意識の在り方など、私たちの世界を覆う「無意識の合意」みたいなものの不具合を、とてつもない真剣さで見破ろうとしているのではないか。自分の「できなさ」を道具として世界を解析しつづけることで、「神が創りたもうたこの世界」のほころびを、舌を巻く細やかさで指摘し、摂理のおかしさを暴こうとしている。それは自己の生について「どうせ死ぬ」と腹を括って「今、ここ」にコミットし、神の摂理に合一することで幸福を得て、永遠を感じようという「満ち足りた私」型の方法論とは、真逆の生き方になってくる。だから穂村さんは、「今、ここ」に生きるという在り方と、自身の在り方との「ずれ」に苦しみ、情けなくなる。しかし、そのねじくれた「ずれ」こそが、卓抜にユーモアとエッジの効いた散文を生む原動力にもなっている。「足りてない」ことへの怒りが燃えあがることで、かえってどうしようもないおかしみが生まれてしまうのだ。」 納得である。
また、巻末には又吉直樹との20頁ほどの特別対談も収録されているが、こちらも面白い。
穂村さんのユニークかつ鋭い感性をして描き得る、出色のエッセイ集と思う。
(2021年2月了)
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巻末の又吉氏との対談が面白い。どの話もすごく共感できるんだけど、著者の姿勢が消極的すぎて、共感できることが不安になってくる…
表紙が素晴らしいと思います。
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読んでいて、この人「大丈夫か?」と心配になってしまうほどのヘタレメンタル。神経衰弱というか、極度の神経質というのか、とにかく目の付け所が他者とは明らかに違う。コンビニの店員に、釣銭を上からドロップアウトされて落ち込む穂村さん。手が触れたくなかったに違いないと落ち込む穂村さん。だとしても普通の人は気づかない。そういう繊細な感覚が短歌にも出るのだなと思うのだ。知らないうちに、穂村さんが好きになっていた。読んでいるうちに、こんな人でも生きていけるんだと勇気づけられた。それに笑える。それがいい。
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飛行機の中でニヤニヤしながら、ずっと読んでた。
飛行機で本読んでると、キャビンアテンダントさんから「読書中すみません、お飲み物はいかがですか」って言われるのすごく好き。というか、それ言われるために読んでる気持ちもある。あれ漫画読んでたら何て声かけられるんだろうか...?漫画でも「読書中すみません」なのかな、今度試してみたい...。
ちょっと落ち込みそうな時に読んだらふふっとなって、肩の力抜ける。世界を2種類の人間で分けたら、自分は絶対に穂村さん側ですよ...。
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ずっとだらだらと読んでいて、面白いなあと思いはするのだけどなぜかページが進まない。
自意識によって繰り広げられるおもしろ葛藤シリーズと言う感じで、あるある〜と思いながらウケるのだけど、その笑いが一時的なもので何にも広げられないものが多い気がする。とやや痛烈な感じになってしまったが、普通に興味深いものもいくつかあったような気がするので読み返したい。