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【『探偵・日暮旅人』シリーズ著者新作! 読めばまあまあ元気になれる、ほっこり人情物語】
小生は猫であります。名前はらっきょ。主人の千川兆介は、恐妻家のしがないサラリーマンです。だがお待ち頂きたい。小生の鼻がひくひく動く。どうやら主人には、傷に触れるとその過去が分かるという“超能力”なるものがあるようで。はて、これは?
食い逃げ事件に非行少年、OLの恋愛相談。主人が語る愚痴によりますと、何やらいつも大変な目に遭われている様子。だがしかし。主人に関わった人々は皆、なぜかちょっぴり救われているようで?
疲れた心に贈りたい、あったか人情物語。
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「昼食事情によくある風景」
予算より80円オーバーのラーメンを。
食べたいものじゃなく、予算を考えてお昼を食べなきゃいけないのは大変だな…。
この無銭飲食の手口は割とありそうだな。
「帰宅途中によくある風景」
無くした記憶と財布を探して。
大事なものだけど、割と無くしたり落としたりしやすいんだよな…。
交番に届けず直接一割を貰おうとするのはどうなのだろう。
「社内恋愛によくある風景」
美女から誘われた給湯室での昼食。
普通何の対価もなしに自分の興味無い世代に話かけたりしないもんな…。
妄想だけでなく行動に移してしまうのは怖すぎるな。
「競技大会によくある風景」
同僚に連れられ出向いた営業。
営業職というのは向き不向きがあからさまに分かる部署なんだろうな。
痛みは身体からのSOSだから無視すると本当に終わってしまうんだよな…。
「趣味道楽によくある風景」
模擬刀を手に妄想する毎日。
趣味は人それぞれだけど、流石に妄想の会話は脳内で済ませればいいのに…。
価値観の違いといえばそれまでだけど、思い出のある品を勝手に捨てるのはよくないよな。
「依願退職によくある風景」
高価なのに壊れやすい椅子。
部品を変える際に聞こえた音に誰か気づいたりしなかったのだろうか。
どんな理由があろうと、悪事だけは働いたらだめだよな…。
「親不孝者によくある風景」
亡くなった母の遺品整理を。
母としてだけでなく当主としても生きるというのは苦労しただろうな。
どんな子であろうと、自分の子である限り何処か甘やかしてしまうだろうな…。
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ゆるーい感じの1冊ですが、なんだかおもしろかった、かも。
猫が語るのは、飼い主のさえないおっさんの身に起きたお話。
恐妻家で、難しい年頃の娘たちからは冷たくされ、職場でもなんとか定年まで勤められたらと思っているようなうだつの上がらないサラリーマン。
ちょっと変わってるのは、ものや人の傷からその過去が視えるという超能力を持っていること。
ただ、この能力、特に役立つわけでもなく・・・おっさんはいつも通り格好悪いのです。
なのですが、あとがきにあるように「笑えて、ほっこりできて、ちょいと泣けるような作品」です。
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【収録作品】昼食事情によくある風景/帰宅途中によくある風景/社内恋愛によくある風景/競技大会によくある風景/趣味道楽によくある風景/依願退職によくある風景/親不孝者によくある風景
後書きによると、著者的には程よいキモさに落ち着いたらしいが、情けなさ過ぎて途中で読むのをやめようかと思った。出先でこれしか持っていなかったから最後まで読んだけど。ひょっとして続編も書くつもりかな。猫はあんまり関係ない。