紙の本
不思議な素数の物語です!
2020/02/03 13:05
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、多様な分野の知識を明快に解説してくれると大好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は、素数を巡る数字の不思議について、具体例を挙げながら楽しく解説した書です。私も、同書を読んで出てきた例に驚いた一人です。例えば、「142857」と先頭の「1」を末尾に回した「428571」を二等分して足すと、どちらも答えは999になるということを知って、とっても不思議に思いました。これはまだ序の口で、同書には不思議で興味深い数の秘密が次々に提示されます。ぜひ、この一冊を読まれて数により深い興味をもたれては如何でしょうか。
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「1÷素数」から見えてくる奥深い数の神秘。
シンプルな割り算から生まれる循環小数には、おどろきに満ちた数のふしぎがいっぱい!
背後にひそむ素数の性質をやさしく解き明かす、極上の数学ミステリー――。
142857と、先頭の1を末尾に回した428571。
2等分して足すと、どちらも答えは999!
(142+857、428+571)
428571の先頭の4を末尾に回した285714でも同じ現象が!
(285+714=999)
142857を3等分して足すと、こんどは99!
(14+28+57)
ぐるぐる回る“ダイヤル数”のふしぎを生み出すのが素数!?
簡単な四則演算で数の神秘を味わいながら、「1÷素数」が描き出す定理と法則を探訪する。
初等整数論への新しいアプローチ!
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1÷7とか1÷13は前から知っていて興味があった。なぜこのような循環の仕方をするのか。たとえば、1÷7は小数点以下142857をくり返す。2÷7は285714をくり返す。数字の並びに注目すると、2つずれてはいるが同じ数字が同じ順にくり返している。そんなことは当たり前のことだった。それが、本書を読んで分かった。20年以上同じ話をしながら、理由をきちんと話できていなかった。申し訳ない。7で割ったときの余りは6種類(1,2,3,4,5,6)しかない。それは当然のことだ。ということは、少なくとも7回目にはくり返すに決まっている。どうしてそんなことに気づかなかったのか。さて本書の前半は興味深く読めましたが、後半、フェルマーとかラグランジュとかオイラーとかガウスとか、そういう名前が出てくるあたりからは興味があってもほとんど読めませんでした。講義を聴けばもう少しついて行けるのかなあ。
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第1部 ダイヤル数「142857」のふしぎ(1/7のふしぎ―循環小数の世界;1/17のふしぎ―素数の逆数の個性;1/11のふしぎ―10n‐1の素因数の法則;2等分和と3等分和のなぞとき)
第2部 スウィングする2つの循環節(1/13のふしぎ―2種類の循環節;循環節を回す6のふしぎ;1/19のふしぎ―循環節に現れる数字;1/18のふしぎ―分母が合成数になると…)
第3部 数論の大法則と循環小数(1/13のもうひとつのふしぎ―オイラーの規準;平方剰余と循環小数;4乗剰余と循環小数)
著者:西来路文朗(1969-、広島県、数学)、清水健一(1948-、兵庫県、数学)
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いくつかの定理の証明が省かれてはいるものの、数論の魅力、威力が感じられる。特になぜそうなるのかを論証する手際と工夫には、もたらされた結論と同じくらい魅了される。
難易度は、具体的で分かりやすいところと、理解に本書全体の記憶が必要なところが混ざっており、総じて言えば何度も前のページに戻ることになり、結構な歯応えがある。
内容は同著書たちの既刊ブルーバックス本と少しだけ被るだけで、取り上げられた話題は新鮮だった。数論の世界をもっと知りたい。
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巡回する142857の6桁の数字の性質を使った計算、P=7以外の素数Pの逆数1/Pの循環節のふしぎ、1/7の循環節であり、ダイヤル数と呼ばれる数のふしぎ、2倍のふしぎなど。