紙の本
人生の切なさ
2021/01/25 17:20
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投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
始めはあまり好みではないかな?と疑いながら進みつつ、気が付くと引き込まれていました。
生かされているだけで、決して自分が生きているわけではないと思わされる一冊。
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涙が溢れてとまらなかった。病気と闘う美咲は苦しく葛藤する日々だったと思う。大切な人に嘘をつかなくてはならない。本当は大好きなのに、傷付けるような言葉を言わなければならない。
ただ、美咲が遺したものはたくさんあったように思う。人生の終止符を打つにはあまりにも早すぎたけれど、晴人と出会い、恋に落ち、晴人に夢や希望を与えることが出来た。美咲は本当に素敵な女性であったと思う。
このストーリーはとても切ないけれど、本当に美しい恋の物語だと感じた。
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文庫本の帯。「きっと涙が止まらない。美しく儚い、恋の物語」
はい、確かにそうでした。
恋人との出会いから、発病、別れ。早老病を発症し1年で老婆のように歳を取っていく24歳の彼女。
よくある展開。わかっていても涙が出てくる。久しぶりに電車の中では読めない小説だった。
最近は結婚しないどころか、恋人のいない若者が多い。恋愛したいと思っても振られて傷つくのが嫌だからと言って恋愛をしようとしない。
でも、人との出会いがないと何も変わらない。何かに向き合おうとするときの動機というのは、好きな人に喜んでほしいからとい単純なものだが、一番強い動機になるものだ。
"愛と誠"の「きみのためなら死ねる」という名台詞もやはり、愛する者のためならという動機だ。嫁のためなら、子供のためならと、やはり思う。
なぜ、ガンのような病気でなく、早老病だったのか?1年で24歳の女性が老婆になってしまうという病気が実際にあるのかどうかは別にしてもこういう設定にカメラマンという職業。しかも桜。日本人の心に響く儚く散っていく桜。うまくストーリーかんがえてあるよなあ、とそんなところにも感心した。
さあ、明日から、人を愛しましょう!きっと世界が変わる。そう思わせる小説でした。
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ブックカバーに書店員さん、号泣とか書いてあったけど、自分は泣かないと思っていたが、いつの間にか泣いていた。
久しぶりに本当に泣ける小説だった。
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”恋が1つ、叶わず終わった”
この本を読了した時に突いて出てきた言葉だ。
序盤を読んでいる時、晴人が恋愛に対して勇気を持てず、
「ヘタレがイケメンに変わる、電車男みたいな(随分古いが)ストーリーなのかなぁ」
と勝手に想像していた。しかし案外にも早い段階で想いを伝えて、二人は繋がってしまった。
そんなことを思いながらも、1ページ目が頭から離れなかった。
読了した今、改めて1ページ目を読むと非常につらい。
美咲の病気が発覚し、彼女の描写がページ幅を取るようになるに従って、読んでいるこちらも
非常に焦った。
今まであんなに綺麗な恋愛だったじゃないか、と。まさか、このまま終ってしまうのではないか、と。
つらく、つらく、とてもつらいのに、物語はいつの間にか先へ先へと進んでいる。
このまま助からないだろうことに納得していたはずなのに、次のページで実は夢でした、みたいな展開にならないかと願った。そう甘くはなかった。
悪く言ってしまえば、よくある展開。
なのに、終盤では不覚にも涙がでてしまった。
決して幸福感に包まれた終わり方ではないが、人が人を愛することの綺麗さを再認識した。
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桜の季節なので、タイトルを見て購入。
一気に読み進めた。
登場人物それぞれの視点で物語が紡がれていく。
変わるもの、変わらないもの、逆らえない時間の流れ、病によって諦めたもの、諦めたつもりのもの。
たくさんの愛しいが詰まった作品で、胸が苦しくなった。
映像化されるんだろうなぁ
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ファストフォワード症,若い女性にとってなんて無残な病気だろう.美咲の心情を思いやると居たたまれなくなる.かなりありがちの展開だけれど,お互いが相手を思いやる気持ちは,どんなケースでも美しいとあらためて感じた.
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評価が高かったので。
内容はすごくよかった。
何回も泣ける場面がありました。
ただなんというか文章の感じがあまりすきにはなれず、違和感を感じ続けているうちに読み終わっていました。
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最後の方は泣いて泣いて仕方なかったです。
こんなにも切なくてこんなにも愛し合う恋愛があるのか、、、。
いつどのようにして自分の生活が一変するか本当にわからないからこそ、1日1日大切にして生きないといけないなと思いました。
同時に、自分もこんなにも愛してくれてこんなにも愛せる人に出会う日がくればいいなと思いました。
たしかに桜のように儚かったけど、桜のようにとても美しい作品でした。
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涙が溢れでました。
恋人もそうだけど、お兄ちゃんの愛が、姉の自分に重なってとても辛かったです。
王道すぎて最初は引き気味だったのですが、人と人の関わり深度が絶妙でさらっと読み終わってしまいました。
中途半端な部分もありましたが、厚く密度を高くしてないからこそ、冷めずに読めた久しぶりの王道でした。
ファストストーリーて感じですね。
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とにかく感動。
1.心境の表現が痛いくらい伝わってくる。
晴人が美咲にアプローチをするシーンは一緒に緊張するし、美咲の晴人への想いが綴られている場面は胸が痛くて先に中々進めなかった。
2.晴人の人格
晴人の何気ない一言が美咲の心に焼き付いている描写が切ない。晴人の言葉一つ一つに誠実さを感じた。「かわらないもの」この文字を見た時に涙が止まらなかった。
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変わらないもである写真と、変わっていってしまうヒロイン。中盤からは涙が止まらなかった。登場人物がみんなあたたかいのと対照に現実があまりにも無常だったから。でもそのキセキの起こらないリアリティこそがこの物語の良さなんだろうとも思う。
闘病の心理描写がとても丁寧に描かれており著者がどのようにこの病について書いたのかとても気になった。急激に老いていく美咲ちゃんを文字で追いながら、思わず自分の目尻や首に触れて皺がないか確認してしまった。読後、鏡で自分自身を見るのが少し怖かった。もちろんそこには年相応の自分がいて、安心したのと同時に美咲ちゃんを思ってまた涙が出た。
わたしには妹がいて仲もわりと良いと思う。同性ならではの話もたくさん出来るので妹と姉妹で良かったと思うことが多い。でもこの作品の場合、美咲ちゃんの兄妹が兄で本当に良かったんだと思う。同性だったら最後まで穏やかに寄り添えなかったと…。綾乃さんがそうであったように自分が老いていく中で年相応の見た目をした女性を見続けるのは辛かったはず…。こういうこともあるのだと知った。綾乃さんが美咲ちゃんのことを思うシーンには妹を持つ姉としてとても感情移入して辛かった。でもそれ以上に両親を早くに亡くし、妹を何より大切に思い生きていた、貴司さんの思いに胸が苦しくてしかたなかった。
桜は散りたくないから美しい…それでも散っていく…。終盤の再開シーン、晴人くんに「気がついてもらいたい」「もう一度かわいいと言われたい」美咲ちゃんの願いが叶えられず、それでも微笑んださまが儚く美しく散っていく桜の花と重なり涙が止まりませんでした。
物語の最後はきちんと前を向いて終わるけれど、同じ女性として過酷過ぎる展開に今後読み返すことは出来ないとさえ思っています。なので星は3つ。
非情な現実が描かれておりとても辛い。そんな中でさえ登場人物はみんなあたたかく、そして美咲ちゃんが生き抜く様が強く儚く美しい…桜のように…素適な作品でした。
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読み終わったとき、自然にポロポロと涙が出てしまいました。
すごく切なくて、すごく優しいお話でした。
会いたいけど、会えない。会いたくない。
でも、やっぱり会いたい。
美咲の女心の切なさと
晴人の美咲を思う一途さ、
綾乃の優しさ、
貴司の妹への親心が素敵でした。
美咲がもし晴人に伝えられていたら。
晴人が強引な男だったら。
晴人が美咲に気づいたら。
どんな展開だったのか。
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寂しさをこらえ
すべてが優しくて切なくて
誰も悪くなくて
報われて欲しくて 時間が止まって欲しくて仕方なかった。
大好きな1冊になりました。
きっと何度も読み返して
私は私の大切な人を、時間を大事にしようと思う。
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急速に老いる病にかかった女性と冴えない男性の恋愛を描いた作品です。
この作品に感動したのは、置いていく自分を見られたくないと思い泣く泣く別れを告げた彼女の気持ちに共感したからですね。
恋人2人と彼らを取り巻く人々の視点を通して、悲しみや苦悩をひしひしと感じることができました。
最後のすれ違いの場面は切ないことこの上ですね・・・