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回帰

回帰 みんなのレビュー

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みんなのレビュー26件

みんなの評価3.7

評価内訳

26 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

刑事と公安の葛藤

2018/12/23 18:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

しばらく途絶え、終了したのかと思っていたら、前回の『廉恥』からあまり間を置かず、樋口顕シリーズの新作が発表された。タイトルは『回帰』という。主人公は当然樋口警部であるし、いつものメンバーが登場する。氏家もまた登場する。

 自動車に爆弾を仕掛け、爆発事件が発生した。警視庁はテロと断定して、指揮本部を設置した。内容が内容だけに、公安部との合同捜査である。今野敏の通例では、担当同士のやりとりで、不気味な公安捜査員のエリート意識、愛想の悪さなど、悪い点ばかりが表現されてきた。

 本書では担当同士だけではなく、管理官も刑事部だけではなく、公安部からも出てきた。そればかりか、指揮本部では刑事部長に対して公安部長も臨席をするという珍しい本部となった。捜査に関してはどちらも同じであるが、その職務意識の違いがよく理解できた。
今野の作品には、すでに『防諜捜査』という小説も発表されている。このところ、今野はこの特殊な分野である公安に力が入れられているようだ。

 このレビューを書いている最中に、内藤剛志を主役とする本書を原作のテレビドラマが放映されていた。今野の作品は爆発的な大ヒットというのは少ないが、確実に稼げるヒット作品で映像化できそうなアイデアが埋め込まれている。しかし、大抵の場合はオリジナルが勝っていることが多い。本書もそうである。映像化されたものはオリジナルにはない脚色が多過ぎて、今野の適度な捜査員の心理描写などはどこかに吹き飛んでいる。

 いずれにしろ、刑事と公安の葛藤を描く作品としてはいよいよ佳境に入ったように感じられる。次の葛藤では何が描かれるのであろうか、楽しみである。

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電子書籍

警察モノでありつつ…

2017/06/03 22:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ラグマット - この投稿者のレビュー一覧を見る

一言で警察モノといっても色々あるものなんだなと、このシリーズを読んで実感しました。この作者の作品は他にもたくさん読んでいますし、他の作品もとても面白いです。だからこそ、他の作品との違いが際立ち、私はこのシリーズが好きになりました。
中間管理職ならではの立ち振る舞いの難しさ、自分を内から捉えた見方と客観視した時のギャップ、仕事への愛着と責任。警察官でなくても、主人公の内面に共感します。

今回の作品のタイトルが 回帰 。全て読み終わって 回帰 だなと納得し、さらに日本語の奥深さを感じずにはいられませんでした。

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紙の本

スカッと楽しい王道の警察小説。

2017/05/28 13:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

今野敏さんといえば警察小説を連想する方も多いでしょう。
副題が警視庁強行犯係・樋口顕とあるので、シリーズもの
なのかもしれません。
実は読んでみたくて隠蔽捜査を積読しているのですが、
すでに五年以上経過という微妙に縁遠い作家さんだったりします。
いい機会に恵まれました。

読後の第一印象は、恐ろしいくらい期待通りの作品
ということでした。これくらい事前のイメージにぴったりきた
作家さんは初めてです。
予定調和で想定内の作品なのですが、裏を返せばとても
安心して楽しめるということです。

先が見え透いているのとはちょっと違うのですが。
言うなれば、勧善懲悪の要素をもったエンタメ小説でしょう。

都内の大学の門の近くで爆発事件が起きました。
樋口係長の携帯電話が鳴ります。所属は警視庁刑事部
捜査一課殺人犯操作第三係。
そうです、警察小説に必ず出てくるエリート部署の人です。

電話の主は同じ捜査一課の天童管理官です。
急いで現場に向かうと、不審な自動車爆発との情報が上がり、
これはテロかという言葉が飛び交います。

何だろう分からないと、あちこち回っている間に、突如公安が
立ち入ってきて現場をぶんどります。
刑事たちにもたらされたのは撤収命令。
釈然としないまま、抑えられていないところで初動捜査を進め、
なし崩し的に捜査本部が設営されます。

しかしそこにも公安の黒スーツ隊が現れ、主導権争いが
始まります。

刑事と公安のつばぜり合い。
正体の見えない敵や、かく乱する疑わしい人たち。
そんな分かりやすい役割分担の登場人物たちは、多少の
ミスリードはあるものの、ほぼ期待通りの活躍を見せてくれます。

日本だというのにテロという言葉が飛び交ったりして気になりましたが、
分かりやすい対立の構図など、エンタメ小説の王道を行くので
そういうものかもしれません。
心理描写は少なく、刑事もののTVドラマを見ている感じがしました。
そのうち何かの原作になりそうな気がします。

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紙の本

スケール

2017/03/10 14:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

東京・四谷に近い大学の門の脇で車両が爆発。死傷者が出る。テロとあって刑事、公安が捜査に当たる。そこへ、不祥事の責任を取る形で警察を辞め、世界を放浪していた元刑事が帰国。さらに主人公である刑事の娘がバックパッカーを希望する話が飛び出す。スケールが大きいのか、どうか。今野氏の作品としては、ややテンポが悪く、特に序盤が読みにくい。平和な日本でテロが起きる設定になじめない、と言ってしまえば、それまでだが…

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電子書籍

刑事部と公安部の温度差がよく描写されている

2018/12/05 08:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第2弾の『回帰』では国際テロがテーマとなっています。とある大学前で自動車が爆発。数日たってからイスラム国が犯行声明を出した。それは単なる前哨戦で、日本に潜伏していた過激派のスリーパーが本格的にテロ計画を実行に移す可能性があり、それをいかに未然に防ぐか公安部と刑事部がぎこちないながらも協力して事に当たります。その中でことさらに問題とされているのが参考人や被疑者の人権保護とテロ防止・国家防衛という目的の間のバランスです。刑事部の方は折角集めた証言や証拠が違法捜査によって「証拠として認められない」ということになり、犯人をみすみす無罪にしてしまうことを避けるため、人権問題にも慎重にならざるを得ないのに対して、公安部の方は国家が守られれば「人権くそくらえ」で、相当の温度差があるということがよく描写されています。

本シリーズの主人公、警視庁強行犯係長・樋口顕は、『隠蔽捜査』シリーズの竜崎伸也とは全く違うキャラで、刑事らしくない協調性を持ち、内省的で自己評価が低く、動揺したり迷ったりするものの、そういった感情の動きが外にほとんど出ないし、また出さないように努めているので、本人の自己認識と他人からの評価にかなり乖離があり、その乖離にまた戸惑い悩むという、かなりまどろっこしいキャラです。それでも結構能力も洞察力もあり、空気を読むことはあっても、それだけでなく、ここぞという時は言うべきことを言うこともできる人です。ただ本人の自己評価が基本的に低いので、そういう能力をきちんと評価できないようです。日本人には割と多いタイプかもしれません。理解はできますが、まだるっこしい分、エンタメ性は落ちるように思います。

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2017/05/17 23:13

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2017/03/14 10:06

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2018/10/01 17:16

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2018/09/28 00:44

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2017/11/28 22:12

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2017/08/19 14:58

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2017/03/14 12:01

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2019/01/10 19:45

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2017/04/02 17:36

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2017/11/25 20:49

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