紙の本
タイトルがいまひとつ
2018/07/02 19:09
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投稿者:tolk - この投稿者のレビュー一覧を見る
イギリスのインド統治時代の話。
射撃の腕はいいのに、お人よしで短慮なエイブリーと「ブラッドハウンド」と呼ばれ「探偵」と自称するブレイクの人探しの旅。バディ物の冒険譚だが、キプリングの『少年キム』を彷彿とさせられた。
続編があるようだが、翻訳されるのだろうか?
紙の本
インドが舞台の歴史冒険諸説
2017/07/22 20:59
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
当時インドを牛耳っていた東インド会社を題材にした作品。会社の上官から失踪した詩人を探す任務を受けた主人公が、探偵ブレイクと共に旅をする話です。最初はインドの密林をゆく冒険小説かと思っていましたが、詩人を発見してからは状況は一変。二人は組織内の陰謀に巻き込まれ、スパイ小説のような展開になってきます。インドに文明をもたらすためと言いつつ、陰でやっていたことはイギリス特有の畜生行為。この体質が変わらなかったから、のちにセポイの乱が起こるんだよなあ。
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カルカッタの暑さと環境にうんざりしていた東インド会社の軍人エイブリーは、会社のはみだし者ブレイクと、消えた詩人を探すよう命じられる。
主人公と同じ視線で、何も分からないまま進んでいくとこが面白いです。
有能な謎の付き人ミル・アジズや、初めは理解できないブレイクに段々依存していってるとこやらがもえ。
えっ、ほんとに?ほんとにこんなあっさり別れちゃうの!?とさみしかったのですが、なんとシリーズものとのことで嬉しい。是非次も頼みます。
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気楽に読み始めたが、なんとも長い。そして結構話が陰惨。インドには絶対行きたくないと再認識した話。あれだけ大騒ぎして、最後はなあなあで収まる、「国家の陰謀」的な話しかなあ。英国支配下のインドが舞台。東インド会社が大きな役割を果たしている。悪の権化のような会社だと再認識
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東インド会社所属の若き英国軍人が、人探しの特別任務を受け、探偵役の紳士と赴任地インドの奥地を旅する冒険譚。探偵というか諜報員という感じか。語り手はまだ未熟な若者で、謎めいた探偵は多くを語らず変装して単独行動していたりとホームズっぽい。
あとがきによると、次作では、語り手の軍人くんはアフガン戦争から帰国して探偵とロンドンで再会するという…。ホームズじゃん!
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ブレイクが探偵ということと帯に歴史ミステリとあったのでもっと謎を追うバディものかと思ったら、歴史冒険小説って感じだった。
謎もあったしアッという展開もあったのでミステリ要素ももちろんあったけど、ハラハラする展開や当時のインド、東インド会社、サグなど歴史的要素のほうが多かった。
東インド会社は授業でなんとなく習ったなあという記憶しかなかったのでいろいろと勉強にもなって面白かった。
翻訳はされてないけど続編がすでに2つあるらしく、ヴィクトリア朝ロンドンに舞台がうつるようなのでもっとホームズ的探偵要素も増えるのかな?などと勝手に期待してます。
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解説まで含めて読み終わった後、こういう話だったのか、と良い意味で脱力した。
引き込まれて、集中して読んでたもんだから。
東インド会社については、どれだけ本を読んでも足りないぐらい、現代でも十分に参考にすべき歴史であると思ってる。
それが読んでて、今でもまだこれやってるじゃん、と情けなるというか、しまだに正解が見つからないのだなあ。
ということは置いといて。
二転三転する設定で、ミステリーとしても十二分に読み応えありあり。
傷を持つブレイクと、世間知らずのエイヴリーと。
ようやく二人が触れ合えるかと思ったところでエンディング。
幸い2作目・3作目と書かれているようだから、ひたすら翻訳が待ち遠しい。
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図書館で。
史実とフィクションが上手く織りあわされたミステリー。東インド会社って軍隊も持っていたんだなぁ。植民地にして属国と差別する。そう言えば少し前に読んだ数学の本もヨーロッパ人数学者の事ばかりだったなしなぁ。インドやアラビアの数学者の貢献とかは全然紹介されなかったのも一種の差別とでも言うべきなのか。
良くも悪くも若くまっすぐな主人公とスレた年配者のコンビというのが中々良い感じ。語学の天才のような彼がイギリスに帰って何をするのかはわかりませんがシリーズ二弾もあるみたいなので読んでみようかな。
宿主に取りつき殺してしまうという絞めつける木(と言うより蔦性の植物なのか)か。中々考えさせられました。そして後書きを読んで作者が女性と知りちょっと驚きました。男性作家さんかと思ってましたよ。
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舞台は1800年代のインド。さっぱり知識がありません。
東インド会社 アヘン戦争 インドからアヘンを輸出
当時のアヘンは違法薬物ではなく高級嗜好品の位置づけだった。
くらいをざっと予習して読み始めました。
主人公はなにも知らされず、状況がよくわからないまま混沌のインドをさまようことになります。
相棒のはずのブレイクは状況を主人公に語らないし、現在どのような状況なのか、道中がどうなっていくのかさっぱりわからない描写になっています。
一人称視点なので読者はその混沌を主人公と共有しながらなんとか物語についていくことになります。
やがて真相が明らかになる終盤はベージを繰る手がとまらず一気読みします。
そして「え、あれは、あの人はどうだったっけ??」
ともう一度読み直すことになります。
わけがわからなった状況がそこでわかる構造になっていて、むしろ二度目の読書が本番かもしれません。
また、それが作者の意図ではないでしょうか。
つまりミステリの「カメラを止めるな」といえます。
二度読みすることで主人公エイヴリーとジェレマイア・ブレイクに愛着ができ、続編が読みたくなってしまいますが、現在のところその予定がなさそうのが辛いところです。
さらに調べるとスリーマン少佐、サグは実在であることがわかり驚きました。
ブレイクのサグの見解は70年代の学説が元になっているのですね。
また、インディ・ジョーンズ魔宮の伝説の悪役はサグだったのか〜という新たな発見もありました。
シャーロック・ホームズにもサグについて言及がありました。
いろいろ知らなかっことがつながって、そこも面白いところでした。
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面白かった。ブレイクが初登場の奇人的な印象から、ハードボイルド・ヒーローに変わっていく冒険小説っプリを大いに堪能。