紙の本
地球と水の関係について、わかりやすく解説された科学書です!
2020/02/03 13:00
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、様々な分野の知識を明快に解説してくれると大好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は、地球と水の関係について科学した興味深い書です。地球は、太陽系の他の惑星とは異なり、「水」が存在することから、「水の惑星」と呼ばれていることはご存じの方も多いでしょう。しかしながら、地球上の水の「起源」、「分布」、「循環」ということについては、未だに謎に包まれています。同書は、「第1章 地球についてのABC」、「第2章 惑星の水はどこから来たのか」、「第3章 水が地球の性質を変える」、「第4章 マグマの海と地球の水」、「第5章 水は地球内部をどう循環しているか」、「第6章 地球、月、惑星の水」、「第7章 水惑星に残された謎」、「第8章 地球惑星科学を学びたい人のために」という興味深い内容となっています。
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地球は奇跡の連続
2018/11/05 09:38
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投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
水が存在することは奇跡としか言いようもない。もちろん生命誕生も奇跡x奇跡・・・x奇跡だと思う。そう考えると、戦争や自殺などはまったく無意味である。
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【水から地球の歴史が見える!】
地球は「水の惑星」と呼ぶにふさわしい天体だ。
しかし、地球の水の「起源・分布・循環」という
三つの謎は、大きな未解決問題として残されている。
本書は、水がこの惑星にどんな影響を与えてきたかの謎に、
地球誕生からプレートテクトニクスまで、さまざまな角度で迫る。
「水」は、地球史をいかに語るのだろうか?
地球科学を俯瞰する、最良の入門書。
■おもな内容
序章 ユニークな惑星、地球
第1章 地球についてのABC
第2章 惑星の水はどこから来たのか
第3章 水が地球の性質を変える
第4章 マグマの海と地球の水
第5章 水は地球内部をどう循環しているか
第6章 地球、月、惑星の水
第7章 水惑星に残された謎
第8章 地球惑星科学を学びたい人のために
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高校の物理・化学の知識があれば、本書は難なく読めると書かれている。私には圧倒的に知識が不足している。地球内部の水と言いながら、それを水素と置き換えている意味が分からない。揮発性物質のイメージができていない。とにかく頭の中にもやがかかっていて、スッキリと理解ができない。で、10の何乗とかの説明が入っていたりするのが気に入らない。(これはブルーバックス編集部の問題だと思う。)でも、とにかく面白そうなのだ。そういうことが大事なんだと思う。面白そうだと思えれば、また読んでみようという気になる。公開講座でも聞きに行こうという気になる。けれど、面白そうと思えるには最低限の知識は必要。だから基礎の勉強は必要。その上で、面白そうと思えるものに出会えたら、必要に迫られてさらに勉強していけばよい。著者が最後に地球惑星科学の学び方として書かれていることでもある。しかし、地球というのは、水のこと、プレートテクトニクスのこと、いろいろ考えても、かなり特殊な存在なんだ。宇宙に思いをはせたとき、そこには地球とよく似た環境の惑星があるのか、そこに生命は存在するのか、知的生命体は存在するのか、あるいは、我々が想像もできない生命の存在があるのか。興味は尽きない。
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最先端の科学って面白いですよね。
ブルーバックスのシリーズは、まさにその分野を日々研究されている先生方が分かりやすく説明してくださっており大変興味深いです。
本書もご多分に漏れず、地球科学?地球物理学?地球地質学?いやなんか、地球に関する研究の最先端を知ることができます。
何を問題視しているのか?何が分かっていて、何が分からないのか。さあ読んでみましょう!
興味深いですよ!
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序章 ユニークな惑星、地球
第1章 地球についてのABC
第2章 惑星の水はどこから来たのか
第3章 水が地球の性質を変える
第4章 マグマの海と地球の水
第5章 水は地球内部をどう循環しているか
第6章 地球、月、惑星の水
第7章 水惑星に残された謎
第8章 地球惑星科学を学びたい人のために
著者:唐戸俊一郎(1949-、福岡県、地球物理学)
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図書館で題名にひかれて借りました。面白い本でした。
地球は「水の惑星」と呼ばれています。しかし、地球の水の量は質量にして、地球全体の0.02%程度にすぎません。この数字は意外であり、好奇心が冒頭から刺激されました。
著者の唐戸俊一郎さんは地球惑星物質の研究者。本書は水をキーワードに、地球や惑星の形成と進化について地球惑星科学が明らかにしてきたことを解説します。
本書が論じるのは
①138億年前の宇宙の起源
②なぜ太陽に近い場所でできた地球に水が生まれたのか?
③なぜ地球にプラートテクトニクスと呼ばれる独特のマントル対流が起きているのか?
④海水はなぜ消滅しないのか?
⑤地球の内部に水は存在するのか?
⑥太陽系の他の惑星の内部に水はどれだけあるのか?
本書の帯には「地球科学を俯瞰する、最良の入門書」とありますが、内容は平易ではありません。理解するには高卒程度の化学や物理の知識が必要だし、集中も必要です。それでも、地球の面白さが伝わってくる良書です。巻末の参考文献の紹介も親切で、高校生の頃に出会いたい本と思いました。
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地球はなぜ「水の惑星」なのかを、ビッグバンから説き起こして、物理学→化学→地球科学といった具合に論理的にビルドアップしてくれる。
「水の惑星」と言っても海水の質量は地球全体の0.023%しかないのだが、地中の鉱物に水素・酸素として溶け込む形でもっと多くの水が存在している可能性があるそうだ。しかも、それら地中の「水」と海水のあいだにはプレートテクトニクスを通じた出入りがあるという。
未解明の課題や、それらに科学者たちがどういったアプローチで取り組んでいるかといった最前線まで解説しており興味が尽きない。
冒頭に著者が略歴を語る部分があって、そこも面白い。1968年に理系の学部に入学、地質学に物理学の方法論を取り入れた魅力的な分野に見えたので地球物理学科に進んだが、いざ実際に学んでみると物理学とは名ばかりで、現象論の列挙ばかりの退屈な学問に思えて仕方がなかったとか。その閉塞感を破ったのはスイスのマイヨールらによる1995年の系外惑星の発見だったと。あとは太陽系内の他の惑星についても観測が進み、たとえば1990年には地球に似ていると思われていた金星に予測されていたほどの地質活動が起こっていないことが明らかになったりした。地球がどのようにして現在あるようなユニークな惑星になったかがビッグ・クエスチョンになったわけだ。しかし1995年と言えば著者はとっくに研究者生活も四半世紀あまりでアメリカにも移住しているくらい。我慢して研究して花開くものもあるのだなと思わされる。
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はじめてのブルーバックス。
恐らくはもの凄く易しく書かれていると思うのだが、読み切るのにかなり苦労しました…。
’水はどこから来たのか’から知り、’水はどこにあるのか’を知り、’水はどう動いているのか’を順に学んでいく。
地球にのみ海洋が存在する理由は「循環」。
マントル対流・プレートテクトニクスの働きにより、枯れることもなく水に覆い尽くされることもなく均衡が取れているからである。
…これだけでも、我々は途方も無いくらいの奇跡の上に立っている事を思い知らされる。
まだまだ未解明の事柄について、とりわけ他の地球型惑星における水の存在は注目していきたい。
1刷
2021.8.29
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057438