紙の本
素晴らしい
2017/03/31 01:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:(自称)おばあちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
一言では言い表せない、素晴らしい作品です。
住野よるさんの作品は全て読ませて頂いていますが、どれも、個性溢れる本です。
紙の本
胸に秘めたもの
2020/05/20 22:48
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
5人の高校生たちの、男女混合グループのバランスが心地よいです。それぞれの秘密と記憶を閉じ込めた、タイムカプセルを開ける時が楽しみですね。
紙の本
そういうことか
2019/07/20 14:21
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
妙なタイトルの意味は、2つ目の話で分かった。
1つ目だけだと、特殊な能力だけで終わっちゃうから。
誰も死なないし、病気にもならないし、ハッピーでよかった。
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過去の三作は全て読み、面白かったので今回も手に取ったのですが、イマイチでした。というかついていけなかった。わたしがとっくに高校を卒業したアラサー女だからかもしれませんが苦笑
タイトルからなんか合わなそうだなと思っていたのもあるけど、中身もタイトル通りのテンションです。軽すぎる。や、軽すぎるのにいいことを言おうとしてる箇所も多いから立ち位置がすごく中途半端で読みづらい。
京、ミッキー、パラ、ヅカ、エルの5人の高校生のちょっと特殊な能力(というかそれぞれの気持ちの読み取り方的な能力)を持った子たちの話。プロローグから始まりますがこれが全て会話。わたしは実は大魔王なんだよ! え? そうなの?? 的な、ぶっ飛んだ会話。
そして各々の視点で始まるのだが、ミッキーとパラのテンションにまずついてけず、辟易します。京くん視点の話から始まるのにミッキーの強烈なわけわからない感じが不快で仕方ない。シャンプーの伏線、そこ!? ってツッコミ入れるのもためらわれるほど無理やり。
そしてにミッキー視点にうつりうんざりしたところに頭パッパラパーでノーブラ通学のパラが視点になっちゃうからもうダメ。諦めようかと思ったところにまともそうなヅカ、そして繊細なエルがきっちりと締めてくれたのでなんとか読めました。
エルの章が一番文学っぽかった。デビュー作は響くものがあったし面白かった、次の作品も意欲的でかなり筆力も上がっていたのに、今回はそのどれよりもずっとひどい出来でがっかりした。
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住野よるはヒトそのものではなく、ヒトとヒトの間にある目には見えないなにか、を描こうとしているのだろう。
5人の高校生たちの、それぞれが持っているとある才能、というか特殊技術。それによってヒトとの距離の取り方を一生懸命工夫してもがいているいる彼らが愛おしい。
高校生。10年後のことなんて想像もできない彼らの「今このとき」は、誰かに嫌われないこと、誰かを傷付けないこと、みんなと「仲良く」していくこと、が全て。
大人になれば、そんなことそんなに気にしなくても、って思えるのだけど、渦中の彼らにとってはそれこそが一大事。
5人がもっている「かくしごと」は違っているようで、実は同じ。もしかすると、それは「かくしごと」なんてもんじゃなくて、みんな誰でも普通にやっていることなのかもしれない。そんな風に思うのは、普通の大人になってしまったからなのかもしれないけど。
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「キミスイ」が良かったので期待して読みました。テーマや展開は悪くはないのですが、なにかこう訴えかけるものがないような。。。
小学生の時に埋めた(はずの)タイムカプセルのことを思い出しました。
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「夜のばけもの」もそうだったけど、今回も期待はずれ。ってか50代のおばちゃんが読む内容ではないね。ピュアな10代の人たちが読むものだよね。世の中、こんなに純粋な少年少女ばかりだと平和なのにね。平和すぎるけど。10代ってもっとギラギラしてるんだよね。ちょっとリアリティに欠けるかな。でも、きっとこの透明感が作家の持ち味なんだろうね。私には物足りなかったかな。
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高校を舞台にした青春小説。5人の視点から語られる切ない愛しい優しい物語はどれも良かった。伏線があったり叙述トリックがあったり遊び心もあり楽しめた。内容も共感でき面白く巧妙な作品。ネットとの連動した試みも今風。
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人の悲しみや喜び、恋心など……知ってても誰も解決方法を教えてくれない。そんな青春独特のむずがゆさが、5人の高校生を中心にして描かれています。
大人たちはタイムカプセルを埋めた場所を忘れたんじゃなくて忘れたフリをしている。さらりと書かれていた言葉ですが、心のなかにちくりとほろ苦さを残してくれるメッセージでした。
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みんなは知らない、ちょっとだけ特別なちから。
そのせいで君のことが気になって仕方ないんだ・・・
きっと誰もが持っている自分だけのかくしごと。
5人のクラスメイトが繰り広げる特別でありふれた物語。
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かくしごと。各仕事。
みんな違ってみんないい。
誰が欠けてもダメなんですよね。
こんなに純粋に周りの人のことを想えるってすごく素敵なこと。
自分に自信が持てなかったり、相手のことがわからなかったり、、
そんな風に想っててもちょっと自信が持てるようになる気がする。
誠意や愛情、純粋な想いは絶対に相手に伝わると思う。
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<正式タイトル打つのがめんどくさい(ほめてる)>
連載時から読みたいなーと思っていたので,単行本化され即買い.
あらすじさえ読まず,予備知識なしで読んだのだが面白かった.
軽やかな語り口の青春小説に伏線を張りつつもミステリっぽさを主題としないのはデビュー時から変わらず,その点も楽しめた.
タイトルも,「そっちかー」と膝を打った.
各章のタイトル記号が各人の能力になっているのは面白い.
全部読んだ人は,裏表紙のQRコードを読み取るのを,お忘れなく.
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発売日前日に書店で見つけて。
バイアスのある語り手っていいよね。名前を使った仕掛けも、きみすいでは少しコケてたけど今回はうまく決まったよね。
裏表紙QRコード先のクイズが細かくて笑った。買った時からカバー付けっぱなしだったけど、読み終わりパラのビジュアルイメージが意外だった。1章ずつ時間を置いて読もうと思っていたが、結局3章以降は一気に読んでしまった。雑誌連載に気づいていたなら、そちらで1月挟んで読みたい作品だった。京、ミッキーの語りターンを始めに済ませてしまう構成は素晴らしいと思う。
所作から他者の感情を推定することは大抵無意識に行っている。非定型とか定型とかいろいろあるけど。目に見える形で分かってもこうなるなら、気づけないことを気にする必要はないのかもしれないし、よく気づけると思い込んでいても気を遣いすぎる必要はないのかもしれない。共感なんてできない。けど、皆よりはっきり気づいていると思い込めるのは、面白そうで大変だなと思った。
あ、とても楽しかったです。
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相変わらずこの人が描く物語は綺麗だな。
住野よるさんは、本当に心が綺麗なんだと思う。
高校生の5人の男女。それぞれが人の心がわかるような能力を持っていて。各章、それぞれの目線になって物語は進みます。
みんな、心がわかるだけにヤキモキしたり、ドキドキしたりしてしまう。
恋が叶う人もいれば、自分への想いが気づかない人もいる。
ありえない能力だが、もしかしたら心を澄ませば誰にでもある能力なのかもしれない。
プロロオグとエピロオグは誰の会話なのだろう。気になる。
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この人の作品を読むのは初めて。文体はとても読みやすい部類。ひとの「感情」、気分の浮き沈みや喜怒哀楽や恋愛対象なんかを記号という形で視覚的に知覚する特殊能力を持つ5人の高校生を主人公とするお話です。
設定は設定として割り切ってしまえば面白いお話です。だけどやっぱり感情が明確に知覚可能なメトリクスで表現される世界というのは変な感じです。つまり表情や身振り手振りの一次情報を解析・解釈して、感情を代弁する二次情報にして・・・というのがない。明確に定義付けされた情報がそこに所与のものとしてある。なんだかTVゲームっぽい。しかし人間という数十兆個の細胞からなる生体ステートマシンの持つ「状態」≒「感情」なんてものは畢竟観測不可能。いわんや記号による観測などとは、と。「否、そうであればこそ観測可能なものこそが事実そこにある『感情』なのだ」という立論はありうるとして、本書がテーマとしているのはそんな表面的な何かではないようです。
もちろん、人間は知覚した対象のカテゴライズを通じて秩序のないところに秩序を打ち立て、差異のないところに差異を作り出し、以て自らの知覚そのものの基盤とする生き物です(鶏と卵の関係)。記号として表現された作中人物たちの「感情」のリアリティはそのような意味で認められるべきなのでしょう。同じように本書中に登場する「友情」と「恋愛感情」の間の妙にさっぱりした線引きもそうですが。ま、こういう色々を考える切っ掛けをくれる作品はいい作品だと思います(と、乱暴にまとめ)。