紙の本
面白かったです
2021/11/19 11:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
手足が異様に腫れてしまう病気とその裏に隠された恐るべき犯罪の謎に、天才毒物研究家、利根川由紀が迫るミステリーものです。謎を解く者が有能かつ風変わりなのは推理物の常ですが利根川由紀もそうで、二十歳前後の女性が外見には一切構わず、子供の好奇心と食欲むき出しで事に当たってゆくさまは物語の紡ぎ手として非常に魅力的です。親の幼児虐待を含む内容に、話は非常に重くなりがちですが、主人公やその周りの人たちの毅然とした態度や決意に一服の清涼感も感じます。推理物としては非常に明快ですが、物語として面白かったです。
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原因不明の奇病を患った兄が自殺。兄の死に納得できない妹の玲央は、幼なじみで毒物研究者の由紀と共に真相を追う。
犯人がすぐに分ってしまうのが残念なところですが、手足が膨れあがる奇病、毒蜘蛛、代理ミュンヒハウゼン症候群などのピースが繋がる巧みな展開と個性的な登場人物が印象的。タイトルの意味が解り何とも言えない読後感に浸れるところも良いです。
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島田荘司選 第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作
その女は「毒」だ。身体を蝕み、心を壊す。
美しい義姉(あね)の周りで続発する死と災厄。
兄を亡くした妹は、親友とともに義姉の「本当の顔」に迫る。
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読み始めてすぐに
この症状はあれではないのか?
とすぐ気が付き
そこに主人公がたどりつくまでは
もう読むのがしんどかったのだけど
真犯人には全く気がつかず
意外と驚いた。
まぁ、ありがちな展開ではあったが
毒マニアの由紀のキャラクターが面白く
なんとか救われたかな。
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利根川由紀のキャラクターは嫌いじゃない。
毒物用語が多すぎて難しかったけど、それに負けない由紀のキャラクターとストーリー展開だったと思う。
結末によってタイトルの意味が分かって、なるほどと思った。
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どなたかのレビューにあったように、最後に
タイトルの意味がわかる。
毒マニアの親友がいて、話がどんどん順調に進みすぎだとは思いますが、嫌な感じでもなく、スピーディーに最後までいきます。
代理ミュンヒハウゼン症候群、心理学か何かの本で読んだことあったので、なるほど、と思った。
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表現がずっと気持ち悪いほどリアルなのがさすが北里さんだなと思いました。
読む手が止まらず、最後まで来て、タイトルに触れた時、今まで読んできた、登場人物の過去と今を振り返りました。
こんな家族も本当にあるんだな。
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二作目、三作目と読んで一作目なので、少し物足りなさは感じたけれど、好きなシリーズなので、それなりに楽しみました。
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美しく優しい兄嫁の周辺で、激痛を伴い手足が腫れ上がる奇病が次々に発症。まわりの人たちから「聖母のよう」「慈愛に満ちた完璧な母親」と言われる義姉の正体を探るミステリー小説。
無視され放置されて育ってきた主人公の女と、溺愛され過干渉にふりまわされて育てられた女。どちらも虐待で、母親ってなんなんだろう…と考えさせられる。
ただ物語の主軸が干渉による虐待なのか、蜘蛛による毒なのか。毒にもかなり力が入っているため「結局どちらがいいたかったの?」とも思う。毒の研究者の由記も過剰に癖がありすぎる気がして、もう少し普通の人でも良いのでは?と思ったらシリーズものだったみたい。それならこのキャラクターも納得。
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原因不明の病いで自殺する兄と優しい義姉の周りで起こる不審事。毒物マニアの利根川由紀の強烈なキャラにやられる。
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テンポも良いし、中盤からどんどん謎が解かれていくところも気持ち良い。
でも私は、義姉に感情移入も同情もできないので、罪に問われることなく受け容れられてるのが、なんだかなぁ
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原因不明の奇病により地獄のような苦しみに耐えられず兄が自ら命をたった。兄の奇病の原因を知りたい玲央は友人の毒物研究者の利根川由紀とともに真相を探る。献身的な介護を続けていた兄嫁に不信を抱く。毒親に縛られた娘たちの悲劇。面白かった。この世には知らない毒がいっぱいあるんだな。