紙の本
中世ヨーロッパってこんな感じなのか~
2017/06/25 18:00
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投稿者:kko - この投稿者のレビュー一覧を見る
中世ヨーロッパってこんな感じなのか~。
どこまでがマコトでどこまでがウソなのか?でも中世にいきる人々の生きざまがリアル。
食べ物も興味深かったな。
一度アレッサンドリアに行ってみたくなりました。
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※上下巻纏めて。
文庫化で再読。エーコ作品の中でも『薔薇の名前』に次いで取っつきやすい長編。特に下巻に入ってからの冒険にはわくわくする。それぞれに癖のある登場人物も魅力的で、切ないラストも余韻が残る。
以降は本書とは関係無い話。
岩波書店から刊行予定だった『女王ロアーナ、神秘の炎』はどうなったのでしょうか……。
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誰もいない森の中で倒れた木は本当に倒れたのか
この議論は逆に言えば、森の中で木が倒れた音を聞いたと主張する者がいれば、真実となるということになる
この本は12-13世紀を舞台にした「法螺話」の話である
イタリア出身の主人公バウドリーノは我が半生は語られることによって真実となる、と第四回十字軍のさなか助けたビザンチン人に語り出す。
バウドリーノはフリードリヒの養子となり司祭ヨハネ(プレスタージョン)の王国を目指して旅をするが主人公の話そのものが虚実が曖昧である。更に旅の途中で聖遺物の偽造で金儲けを図るが、偽の聖遺物を売って儲けた金で本物の聖遺物を購入しようとする欺瞞。更に旅の先では様々な神学論争を戦わせ、真実が曖昧となる。
こうなると何が真実か、真実の条件は何かが不明となる
本書は真実かそうでないかの判断基準とは何かも問いかけてくると思う
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嘘が本当になってしまう嘘つきが、嘘をつきすぎてわからなくなった真実を探す物語。
お固い西洋史にはじまったかと思えば、夢想の果ての世界へまで足を伸ばすなんとも様相の変化の激しい作品でもある。
世界観を活かした真相の提示は見事。
しかし大きな真実の前に小さな真実を葬り去られる。
挙句に皮肉めかして作者が一番の嘘つきだと提示してくる手腕には脱帽である。
知識不足で小ネタが拾いきれないのが悲しい。また色々勉強して読みたい一冊。
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史実・現実に近い前半とは違い、ファンタジー色の強い内容。ヨハネの王国を探す冒険ものになっている。
フリードリヒの溺死の裏にこんな事件があったとは(笑)