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紙の本
すごい人がいたもんだ
2018/05/23 21:10
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
通勤のカバンに入れていて少しずつ読んできた『正岡子規 人生のことば』を読み終えました。岩波新書です。
子規に関する本はこれまでにもいくつか読んでいるんだけど、この本は特に、文学者としての子規よりも人間としての子規の姿をよく描いています。
病に苦しみ、痛みに泣き叫び、後輩に教え諭し、俗物を批判し、仕事に夢を語り、妹をけなし、亡父を敬い、こまめに手紙を書いて、後輩の面倒を見てやり、友には直言し、甘い物を大食いし……すごい人がいたもんだ。
各ページに引用されている子規の手紙文は、100年ちょっと前の文章なのに、もう古文みたいな風格を持っています。
紙の本
子規のように生きたい
2017/07/13 05:34
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2017年は正岡子規の生誕150年にあたる。
慶応3年(1867年)生まれではあの夏目漱石も同じで、だから同じ生誕150年であってもどうしても漱石の方が目立ってしまうのだが、さすが岩波新書だけあって、こうして子規関連の本も刊行された。
著者の復本氏は近代俳論史を専攻しただけあって、すでに子規関連も多数ある。
もっとも子規の人生は晩年の「病床六尺」の生活のあと、わずか36歳の短い一生であったから、手にあまるような著作も残していない。しかし、その業績といえば、これがわずか36歳のいのちであったかと思えるほどに、繁盛している。
子規の手紙や『病床六尺』や『墨汁一滴』などの随筆、あるいは「筆まかせ」などの文章から、読者を勇気づけることばを選んで編まれている。
選ばれたことばは80に及ぶが、「泣 生きているから、弱音をはく」「希 病んでいるから、望みをもつ」といったようにいくつかの単元に分かれている。
だが、そもそも子規はどういう人物であったのか。
何故彼が150年も経て、今なお私たちに勇気を与えるのか。
「はじめに」で復本氏が紹介している「無邪気な人を愛する。謙遜な人を愛する」で始まる佐藤紅緑の言葉がわかりやすい。
なかに「好んで人の言を容るる」などは強引そうな子規の顔からは想像しがたい、柔軟な性格を持っていたと思わせる。
今でいえばボスの風格があったのだろう。
それでいて、愛される可愛さのようなものも持ち合わせていたのだろう。
子規が「病床六尺」の世界で描いたすべてが「人生のことば」にちがいない。
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