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自覚(新潮文庫)

自覚 みんなのレビュー

文庫 第2回吉川英治文庫賞 受賞作品

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みんなのレビュー15件

みんなの評価4.1

評価内訳

  • 星 5 (6件)
  • 星 4 (4件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
15 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

胸のすく思い

2017/05/28 22:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

今野敏の警察小説のシリーズモノ、『隠蔽捜査』のスピンアウト小説の第2弾である。スピンアウトというのは、隠蔽捜査では主人公の竜崎が活躍する小説だが、竜崎が署長を務める警視庁大森警察署の他の登場人物は、本編では十分に書ききれないことがあるし、書く登場人物はそれぞれの事情や言いたいことがあると考えたのか、このスピンアウト小説で彼らの立場や苦労、言い分を語らせようという趣旨のようである。

 貝沼副署長、関本刑事課長、久米地域課長、小松警備企画係長、第二方面本部の野間崎管理官、そして本庁の伊丹刑事部長、そしてかつて登場した女性キャリアの畠山本庁警備部警視である。

 それぞれが主人公となる短編7作が本書の構成である。いずれも竜崎署長に指示を仰ぐが、事件の構造をきれいに捌く竜崎の指示に平伏、感心するという内容である。警察内でのもめごとでは、議論が紛糾する可能性が高い。しかし、本書ではいずれも竜崎の一刀両断の裁きに皆恐れ入ってしまう。それだけ判断に納得させられたということである。

 関係者の誰しもをそれほど説得力のある判断で納得させることができれば苦労はなかろう。竜崎のケースは、あらゆる世間のしがらみを無視しているからこそ、正しく見えるのではないか。普通はそれらの所謂常識を考慮に入れるあまり、真理が見えにくくなっているような気がする。

 したがって、竜崎がいつも口にする判断は、これらのしがらみを考慮しない判断なので、いつもスパッと切れ味がよいように見える。また、刑事の監督部署である本庁の刑事部長が伊丹である点もそれにプラスしている。他の人物であったなら、いつも竜崎の判断が支持されるとは限らない。それがいくら理屈に合おうと、説得力があってもである。

 そういう環境面での幸運に恵まれてはいても、小説として竜崎の判断は切れ味が良い。すなわち読者にとっては胸のすく思いがするであろう。本書は、会社で上司の出来、不出来に悩まされている勤め人諸氏にとってはまさに清涼剤的な効果がある造りとなっている。

 スピンアウトの点五版で、それが説明されているので、本論もさることながら、本書のようなスピンアウト小説も隠蔽捜査に関しては必要不可欠であろう。

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紙の本

脇役に焦点を当てた短編集

2017/05/14 17:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:julie - この投稿者のレビュー一覧を見る

貝沼副署長、伊丹刑事部長、野間崎管理官、畠山美奈子など、これまで隠蔽捜査シリーズに登場した思い出深いサブキャラたちが主人公となり、そこに竜崎が絡んでいく短編集。

本編では竜崎中心のストーリーテリングのため深くはうかがい知れないサブキャラたちの心中を、この短編集で余すことなく伝えており、今後も刊行されるであろう本編を読むにあたり、サブキャラたちへの理解と愛が深まること間違いなし。

あのクセの強い戸高ももちろん登場するが、戸高だけに限っては、あえてその心情を明かさない語り口で話は進む。そのあたりもなかなか憎い演出である。

本編をがっちり読み込んだ、隠蔽捜査愛の強い方へ間違いなくおすすめの本。逆に、隠蔽捜査シリーズにまだ詳しくない方は、刊行順に読むことをお勧めする(今野敏のほかのシリーズと違い、タイトルに番号がふってあるので、順番はわかりやすいと思う)。

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紙の本

大森署の面々が。。。

2017/05/22 21:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:maki - この投稿者のレビュー一覧を見る

大森署のみなさんのスピンオフ
竜崎さんをきらってたはずのみんなの意識改革感が半端なく、
竜崎さんのすごさが改めて際立つ1冊でした。
地域課久米さんのお話は感動しちゃった。
そしてあの野間崎管理官が!(笑)
解説を読んで、それぞれの主人公たちの竜崎さん視点の物語
再び読みたくなってしまって困ってます(+o+)

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2017/06/13 11:57

投稿元:ブクログ

初めての作家さん。出先で「検察側の罪人」を読み終えてしまって、急いで近くの本屋さんで買ったのがこの本。
驚いたのが「検察側の罪人」が蒲田署所轄での事件で、こちらは大森署が舞台。
どちらも私の住まいの近く。
どういう巡り合わせだろう。
蒲田署は何回か訪れたことがある。
大森署は入ったことはないけど、結婚当初の住まいのあったところで、今もバスで通る道にある。
読んでいくとまたまた大田区中央4丁目とかそこの酒屋とか中華そばやなんてまさに思い当たる(笑)仕事の時助けを求めて最初に飛び込んだのが酒屋さんで「手が離せない」と言われて次ぎに飛び込んだのが通りの向かいにある中華そばやだった。
なんということでしょう?!それだけでもワクワクして、さらに大森西7丁目のアパートって・・・こういう展開だと読むのがますます楽しくなるね。

大森署の竜崎署長がデーンと構えていて、彼の采配が無駄がなくて実に見事で惹かれるわぁ。
また彼を取り巻く人々も個性的で一人一人魅力的に描かれている。
初めての作品なので、みなさん初対面なんだけど(笑)すごく好きな作品になった。
シリーズ初めから読んでみたい。

2017/06/08 05:27

投稿元:ブクログ

隠蔽捜査シリーズの短編集第2弾。本シリーズの脇を固める脇役達の視点で描かかれる。
主人公竜崎の魅力は相変わらず全開で、本シリーズの魅力である爽快感も健在。
あまり描かれない脇役達の心情が深堀になり、今後も含めて物語に厚みが出たように思える。

2017/04/29 19:14

投稿元:ブクログ

無自覚に正論で周囲を巻き込み事件を解き明かす隠蔽捜査シリーズ5作目は、主人公竜崎の脇を固める面々が主役の短編集。大森署内は竜崎色に染まりつつあることがよくわかります。戸高はドラマの安田顕さんが浮かんでしまいます。

2017/05/03 08:26

投稿元:ブクログ

「隠蔽捜査」シリーズの7冊目。
今回の主人公は竜崎ではなく、彼を取り巻く周りの面々がそれぞれに主人公を務める7つの短編からなるスピンオフ。GWの谷間に神戸へ出かけた車中でサクサクと読み進む。
主人公は竜崎ではないとは言え、やはりお話は彼の判断=正論に従って動く。
組織のしがらみや人間関係を忖度し落としどころを探るような仕事に終始している身にとって、話のテンポは小気味良く、まずまず面白く読んだ。
短編なので竜崎の斬れる正論が中心で、<変人>振りの描写が少ないのは致し方ないとは言え、最初の頃にあった良い意味での毒気が多少薄くなってきている感じは前作でも感じたところ。

2017/05/14 22:28

投稿元:ブクログ

やった!シリーズ5.5
嬉しくて最後の方は読み終わるのが寂しくてゆっくり読んでました。
どの話でも竜崎さんがかっこよく、なんでもっと早く相談しないのよ!と突っ込みたくなる。
ほんと竜崎さんだけは視点が違う。
視点を変えて見てみることの大切さを感じられるシリーズです。

2017/05/06 22:27

投稿元:ブクログ

今野敏『自覚 隠蔽捜査5.5』新潮文庫。

文庫化されたので再読。

シリーズ第7弾。スピンオフ短編7編を収録。前回のスピンオフでは伊丹が主役であったが、今回は竜崎を主役にしたスピンオフである。全ての短編に竜崎の魅力と人間性を感じるエピソードが凝縮されており、非常に面白い。

『漏洩』。誤認逮捕にマスコミへの捜査情報の漏洩。この危機に竜崎はどうするのか…変人と呼ばれる竜崎の行動が一番まともに見える。

『訓練』。かつて竜崎とアメリカ大統領の警護を行なった美貌のキャリア、畠山美奈子はスカイマーシャルの訓練に送り込まれる。竜崎に弱音を吐いた美奈子は竜崎からサジェスチョンを受けるが…

『人事』。かつて、竜崎と揉めた野間崎の上司に弓削篤郎が赴任する。竜崎に興味を抱いた弓削は大森署に向い、竜崎との面談を求めるが…

『自覚』。住宅街で発生した強盗殺人事件。大森署の戸高刑事は人質を取った容疑者に向けて発砲するが…撃てない警察という世の風潮の中、竜崎の判断は…

『実地』。大森署に卒配された警察官が職務質問した大物窃盗犯を取り逃がす。この失態に罪をなすり付け合い、責任転嫁で揉める大森署内。この事態に竜崎は…

『検挙』。検挙数と検挙率のアップの通達に問題児の戸高が果敢に挑み、大森署は大パニック。竜崎はこのパニックをどう収めるのか。

『送検』。強姦殺人事件の被疑者逮捕を指示した伊丹は誤認逮捕の危機に陥る。伊丹を助ける竜崎は…

2017/05/21 19:19

投稿元:ブクログ

201705/隠蔽捜査シリーズスピンオフ。ワンパターンといえばワンパターンかもだけど、今野敏の刑事ものははずれない。面白かった~。

2017/06/16 22:23

投稿元:ブクログ

再読。竜崎さんのファンの警察官の集い---ともいうべきスピンオフ短編集。皆さんの竜崎さんへの愛が感じられる楽しい一冊です。署長決済印を押しながら様々な問題を簡単に解決しちゃう神のようなカッコよさです。今野さま、どんどんこのシリーズを書きまくっちゃってください。

2017/06/15 22:35

投稿元:ブクログ

七人の警察官の視点で描く、隠ぺい捜査スピン・オフ短篇集。
畠山警視、関本刑事課長、戸高、貝沼副署長、久米地域課長、伊丹刑事部長が活躍します。
彼らが頼りにするのは、原理原則を貫く警察官僚、大森署署長竜崎伸也です。
本編も読ませますが、スピン・オフ短編もイイです。

2017/06/06 09:58

投稿元:ブクログ

テレビ化もされたシリーズの短編集です。今回は主人公、竜崎署長の周囲の登場人物のスピンオフ。 今までのシリーズで描かれていた人物像に厚みが増します。主人公本人が主役の長編では、長所が家族から見るとちょっとダメな部分だったりしてホッとするのですが、今回は登場人物の側から見る署長がたまらなくカッコよく描かれています。

2017/06/08 19:06

投稿元:ブクログ

隠蔽シリーズスピンオフ第2弾

好きなシリーズなので手に取ってみた
7編からなる短編集

本作はスピンオフという事で竜崎以外の視点で物事が展開される
基本的には、各々の登場人物が試練にぶつかった際に竜崎の一言で眼が開ける
といった内容

竜崎には芯があるのでブレない
実生活では様々な兼ね合いから、
なかなかこう上手くはいかないだろうからこそ、
竜崎の言動に心躍る

ストレスを溜めずに読める本

2017/05/20 12:20

投稿元:ブクログ

シリーズに出てくる登場人物を視点とした物語ももちろん楽しかった。それぞれも魅力的な人たちだからなせる技か。野間崎さんもいいね。

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