紙の本
ファーストコンタクトの形はいくつもある
2017/04/28 20:56
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者によって、ファーストコンタクトの形はいくつもあります。
どんな異星人や地球外の文明を想像するかも、それらと人類がどう関わるかも作者によって大きく変わってきます。
そのため、一部の作品をファーストコンタクトとは認められないかもしれません。
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ディックやスタージョン、筒井といった馴染みのある好きな作家の作品と並べられることで飛浩隆、野崎まどを始めて読む機会になった。
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古くは竹取物語の時代から描かれている異種との邂逅、ファーストコンタクトものを集めた短編集。個人的な感想としては売れてる漫画家の売れる前の読み切りマンガを読んだときの感覚と似ていた。
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野崎まどの名前を見て何も考えずに買ったが、もちろん『NOVA+ バベル』は持っていた。「第五の地平」は何度でも読まれたい。
筒井康隆、小川一水、野尻抱介が楽しいのは当然として、手が出にくい海外の方々は読みごたえがあった。母体から生まれて初めて出会う見知らぬ知性体は、父ということか。
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ファースト・コンタクトもののアンソロジー。
アニメ『正解するカド』とのコラボ企画のようなものになるようだ。
筒井康隆『関節話法』は別格として、円城塔『イグノラムス・イグノラビムス』が、割と『普通のSF』で、飛浩隆『はるかな響き』の方が前衛的だったのは意外だった。また、コニー・ウィリスのエンタテインメント性は流石。
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この本に収められている10篇は、明るいの半分暗いの半分という感じで私はどちらかというと明るいほうの作品が楽しめた。特にタンディの物語は希望のあるストーリーで安心できた。これらの短編が正解するカド(これを書いている時点で6.5話まで放送されている)の展開を示唆しているのかしていないのかちょっと気になるところではある。
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ファーストコンタクトものの短編。
未知との遭遇、その取り扱い方等、想像力が駆り立てられて面白い作品ばかりです。
特に、個人的には『関節話法』『タンディの物語』『ウーブ身重く横たわる』、『イグノラムス・イグノラビムス』、『わが愛しき娘たちよ』『第五の地平』あたりが好きです。
作家を意識せずに読んで選んだけど、奇しくも好きな作家ばかり選んでるw
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アニメ「正解するカド」に連動した、異星人とのファーストコンタクトをテーマにした小説のアンソロジー。
全て初読だったが、やはりワシの“海外SF小説ちょっと苦手”が出てしまい、そちらは余り読み込めなかった。転じて日本人作家のSFはどれも面白く、間接に掛けたようなアイロニーさが面白い「関節話法」(筒井康隆)、異質な知性や認識を表現する「イグノラムス・イグノラビムス」(円城塔)あたりが特にお気に入り。
野﨑まどの書き下ろし「第五の地平」は、大モンゴルと宇宙を繋げた人を食った物語で面白。
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「ファーストコンタクト」じゃないのが多すぎる。わかっていてあえて、ということだそうだが、それなら違う副題にしてほしい。
冒頭の筒井康隆が全然楽しめず。これ、かつては新鮮な気持ちで読んだような覚えがあるが、今となってはちょっと…。続く小川一水、野尻抱介はまったく好みでなく、クロウリー、スタージョン、ディックという大御所にも気分が乗らなくなってしまい、楽しみにしていた円城塔、飛浩隆にもテンションは上がらずじまい。うーん、残念。
コニー・ウィリス作品が「一番の問題作」とあるが、確かにこれは賛否が分かれそう。溌剌とした他作品とはかなり違う雰囲気で、こういうのも書いているとは驚き。問題意識に深く共感はするけど、SFとしてはどうなのか。これまたファーストコンタクトとはとても言いがたいし。
全体として企画に異議あり。
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図書館で。
アンソロジーはお話の世界になじむ前に読み終えて次の世界を頭に入れなくてはならないので結構頭の切り替えに時間がかかります。全部読んだわけではないので評価は未評価。
正解するカドは最後地球人と異星人の三角関係痴話げんかみたいな話になったような気がする。ただただ部下の彼が可哀想だった…
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SF。アンソロジー。
ファーストコンタクトは好きなジャンルのはずなんですが…。どれもイマイチ。
J.P.ホーガン『ガニメデの優しい巨人』みたいな作品を期待していました。
シンプルなファーストコンタクトではなく、少し捻った設定の作品が多かったのかな?
唯一、飛浩隆「はるかな響き」は悪くなかった。A.C.クラーク『2001年宇宙の旅』のようなモノリスが登場。よく考えたら、これも人間はファーストコンタクトを認識できてないよな〜。
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給力!什么和什么是融合了。关节(间接)活法的终于是言语障害(语言障碍的意思) 趟滴(人的名)的故事和我的爱好故娘们是奇怪。
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ファーストコンタクトSFアンソロジー、なんだけど、ファーストコンタクト物、ほとんど無い、よ。
解釈の拡張こそがSFの華と言われればまあ。
異質な存在との接触、という意味でのファーストコンタクトだそうです。
ファーストコンタクトであると思わなければ、素晴らしい古今邦西の傑作短編集でした。
まず冒頭、筒井康隆「関節話法」
関節を鳴らすことで会話する異星人の元に外交官として派遣される男の話。上手く関節が鳴らないと外交の場で卑猥語を発してしまうことになるので大変、というドタバタSF。最高。ファーストコンタクトではない。
筒井康隆の変則SFはほんと面白い。表現への挑戦具合が好き。
次に小川一水「コズミックロマンスカルテット with E」
密航異星人がムーピーみたいに美少女変化して子作りを迫ってくるという話。主人公はお掃除バケツと結婚する。たぶんファーストコンタクト。
異星人だろうがAIだろうがなんだろうが結婚対象となり得るというのは小川一水のエロに対する基本姿勢であることです。
野尻抱介「恒星間メテオロイド」
一番素直に安心して読めた。遠い星へ亜光速で仕事に出るので相対論的世間とのズレを抱える一組の上司(男)と部下(女)の異星探検ラブコメ。男女ペアで仕事するときは性的欲求は薬で抑えることになってます。現地非知性動物の発見はファーストコンタクトに入れたくないな〜。
ジョン・クロウリー「消えた」
シオドア・スタージョン「タンディの物語」
フィリップ・K・ディック「ウーブ身重く横たわる」
の3つは正直何を言いたいのか良く分からなかった・・・。
海外SFぅ~って感じ。ファーストコンタクトかと言うと…ん〜?
円城塔「イグノラムス・イグノラビムス」
おお、円城塔なのに何言ってるかわかるぞ!
未来も過去も同じように感じるうえに意識と体が同一でない(一人の意識がいろんな体に同時に存在する)異星人の体に突然乗り移ってしまった主人公が相互理解が非常に困難なほど隔たった異星の友人と問答するお話。
異星の友人は主人公が未来の出来事を知らずに生きていることに驚き恐怖して、気絶してしまう。
主人公はその時の経験を活かし?、「宇宙の果てのレストラン」っぽいレストランを開き宇宙鴨メニューを出して成功する、というお話?たぶん。
飛浩隆「はるかな響き Ein leiser Ton」
モノリスが宇宙的犯罪のためにプログラムを改変されてしまったという話。
全ての知性体が共通して憧れる、魂に刻まれた「響き」を求めて人類の上位存在たるオーバーロードっぽい宇宙人たちが知性が持つほんのわずかな響きの残響を集めて「響き」を追い求めようとする。
知性とは何かという壮大テーマ短編。SF!って感じでほんと好き。コンタクトしてない。
コニー・ウィリス「わが愛しき娘たちよ」
「最大の問題作」という煽りの一篇。宇宙に作られた全寮制の学校で男の子たちにオナニー用のペットが流行りだし、女の子たちがやべー、と思うお話。ファーストコンタクトではない。
野崎まど「第五の地平」
よし、そもそも野崎まど目当てに読み始めたんだと思い出して気合を入れてページを捲ったら既読だったという。
チンギス・ハーンがモンゴル統一の後に中国の金属加工技術の発展により「金属製の武防具、火薬を用いた銃、火薬を用いたロケット、有人ロケット、宇宙基地、宇宙戦艦」と発展したので宇宙制覇をもくろんで大気圏外に進出するお話。
メインは部下がチンギス・ハーンに講義する五次元について草原を用いて講釈。五次元草原の図解も付いてとっても分かりやすいね!
ラストは宿敵と亜光速での一騎打ち(もちろん馬に乗って宇宙草原上で)を敢行、質量保存則の破れを観測して高位次元の実在を証明します。もちろんファーストコンタクトではない。
・・・ということで全編にわたっておおむねぶっ飛んでいて、SFの醍醐味をじっくり味わうことが出来る良書です。
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「これはファーストコンタクトものだろうか?」とかあまり言いたくないけど、そう言いたくなる作品ばかりで、少々残念だったのと、(編者は「あえてこうした」というようなことを書いているが)それでなくとも、内容もあまりぐっと来るものが少なかった。大森望アンソロジーにしては珍しくハズレだったかな。
とは言え、面白い作品もいくつかあった。『第五の地平』アツい。
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『関節話法』★★☆☆☆
コメディSF。ポキポキ鳴らして会話する異星人と外交する話。
『コズミックロマンスカルテット』★★☆☆☆
こちらも異星人との結婚をテーマにしたコメディSF。ラノベのような軽さ。
『恒星間メテオロイド』★★★☆☆
ファーストコンタクトという類でもないような感じがするけど。ややハードめな宇宙SF。
『消えた』★★☆☆☆
家を訪ねてくるエルマー。謎を謎のままにしておく系。
『タンディの物語』★★☆☆☆
3人兄弟、真ん中の気難しい子どもタンディとぬいぐるみブラウニーの物語。ファーストコンタクトどころか地球外生命体なんだろうか?
『ウーブ身重く横たわる』★★★★☆
SF巨匠フィリップ・K・ディックのデビュー作だとか。ある星でウーブというしゃべる豚を購入した地球人の話。これは皮肉が効いてて面白かった。ウーブを食うとウーブに身体を乗っ取られる的なオチ。
『イグノラムス・イグノラビムス』★★★★☆
円城塔らしい作品。超生命体センチマーニ。「もしかして君は、自分の寿命を知らないのか」
『はるかな響き』★★★★☆
2001年宇宙の旅のオマージュ。あらゆる生物の内部で鳴り続ける〈響き〉。難解で説明不能だけど、人智を超えた存在が存在していて、人類を含む生命体の存在すべてを握っているという世界観。
『わが愛しき娘たちよ』★★☆☆☆
奇妙な寮の物語。宇宙感ない。
『第五の地平』★★★★★
モンゴル帝国の勢い衰えず宇宙空間に進出。チンギス=ハンが宇宙全体を征服するために、第五次元へ向かう。アツイ。(しかし、これもファーストコンタクトとは言えないかと)
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野崎まどの短編は野崎まどらしい荒唐無稽な話で笑えた。シオドア・スタージョンやコニー・ウィルスはこの短編集で初めて読んだのだが心に残るおもしろさで、他の作品も読みたくなった。こういう出会いがあるのでSFアンソロジーはありがたい。