紙の本
私には無理。膵臓の病気をなめるな!
2017/11/19 07:49
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事場の人に「よかったよ!」と勧められて・・・でも最初の数ページで挫折しそうになる。この文体、私にはもうつらい。もう自分は若くないのだと事実を突きつけられた。
しかも私は『君の膵臓がたべたい』だと思っていた。助詞の扱いは難しい。
75万部越えのベストセラーだそうですし、コミカライズ・映画化もされたのであらすじについてはあえて触れませんが・・・。
「これ、ラノベじゃね?」が最初の印象。もしくはケータイ小説? よくこれを一般文芸書として出したな、と出版社の度胸にまずびっくりです。しかも当時の本屋大賞2位だったから、イメージではもっと純文学テイストだと・・・自分でも驚くほど速く読み終わってしまいましたが、これほど続きを読むのがつらいと思った本はあまり記憶にない。
主人公(男子高校生)とそのクラスメイトの女子がヒロインという役回りなのですが、二人の一般常識があまりにもなくて「あれ、この二人って中学生だったっけ?」と冒頭に戻って確認してしまったぐらい。しかも読者である私から見てヒロインの魅力がまったくわからない・・・<健気でパワフル>と、<バカでガサツ>は違うんですけど? こういう人をあたかも個性的で魅力あふれる人物として描くのやめてもらっていいですか。
更に、延々続く二人の会話を読んでいるのがつらい・・・(「意味のない会話」と主人公は言っているが、意味はなくとも面白い会話はいくらでもある)。コミュニケーション障害気味の男子が我儘勝手な女子に振り回されて、結果として成長するって、しばらく前からのラノベのテンプレ設定じゃん! おまけに散々自分を振り回す女子が最終的に自分のことを全肯定してくれるとか、そんな都合のいい話はないっつーの。
主人公の名前を最後まで伏せる意味もわからない(効果を狙っているのはわかりますが、それがどれほどの効果をもたらしているのかがまったくわからなかった)。
「【地味なクラスメイト】くん」などと表記することで、主人公が自分が呼ばれた時の声や相手の調子からそういう印象を受け取っているのだな、とかはわかりますが(ある意味実験的ではあるものの洗練されてはいないから)・・・頻出しすぎて邪魔くさい。
通り魔のニュースが入ったところで、「まさかそういう終わり方じゃないよなぁ」と思った通りになっているむなしさ。
しかもヒロインの親友がほぼヒロインと同じキャラ。女の友情をなめているとしか思えない(同じタイプの人間が親友になるってあまりない。根っこは同じものを持っていても、表現の仕方は違ってくるものです)。
でもいちばん腹が立つのは、膵臓の病気について調べた気配がまったく感じられないこと! 病気をバカにするな!
紙の本
あったかもしれなかった光景
2018/05/06 19:25
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
構成に難ありだと思います。
物語として一番盛り上がったところから、
そのあとが長々と続き、
正直うんざりしました。
他にも納得いかない部分がかなりあり、
いい印象は受けなかったのですが、
構成が良ければ評価はずいぶん変わったかもしれません。
表紙のイラストが、
もしかしたらあり得たかもしれない光景を描いていて、
素敵なのに・・・。
電子書籍
タイトルのみ
2017/11/16 22:46
4人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
CDをジャケ買いして、失敗したのに近いような気分になった。
本屋大賞などで絶賛されていたが、個人的には、さほど面白くはない。
話の展開もなんだかなぁって感じ、今風なのか?
映画化もされましたが、とても観る気はおきません。
投稿元:
レビューを見る
映画化もされたベスト・セラーをようやく読了。「感動作」「泣ける本」として話題であるが、わたしが読んでまず思ったこととしては、「文章がヘタ」ということである。たとえば序盤、「僕」が1行に3回もでてくる箇所がある(p.11L.3)。「木魚かよ!」と思わずツッコミたくなってしまうが、それはともかくとして、自分で読み返してなにも感じなかったのだろうか。細かい記述もアラだらけ。たとえば福岡旅行の場面では、ローカル色が強い番組がたくさん流れているとあるが、気になって調べたもののやはり福岡でゴールデン・タイムにそこまでローカル番組は放映されていないようだ。おなじ場面では飲酒するシーンもある。未成年飲酒に厳しい昨今、簡単に酒を手に入れている点もどうかと思うが、「p.126L.1」では「久しぶりのアルコール」という記述もあって、見るからに「陰キャ」の「僕」とはあまりにもイメージが合わなすぎる。そもそも難病でアルコールを摂取しても問題ないのだろうか。語彙もおかしい。「草舟」という見慣れない単語が注釈なしに登場するうえに、ところどころ高校生の語彙としてはやや疑問に思う記述がある。「上靴」という方言(?)もすごくナチュラルに登場するが、とにかくまず辞書を引いてから書いてほしい。肝腎のストーリーじたいは、設定が工夫されているとはいえよくある難病モノなので、可もなく不可もなくという感じだが、個個のエピソードはいただけない。しつこいようだがまたしても福岡旅行の場面を取り上げると、ホテル側の手違いで2人は同室に宿泊することになってしまうのだが、これはいくらなんでも「やりすぎ」だろう。わたしが著者なら、トラブルにあったフリをして当初からの予定どおりに同室で宿泊する、という展開にする。もしくはそういうことなのかと思って読み返してみたが、やはり同室宿泊は「想定外」のようで、ちょっとアマチュアじみていて残念(もともとアマチュアが記した作品だが……)。「共病日記」も、偶然を装ってわざと読ませたという設定のほうがよかったのでは。何様だといわれるだろうが、わたしのほうがうまく書ける、と思えてならない。主人公の名前が最後まで明かされない理由もよくわからず、【】でくくった書きかたにも馴染めなかった。【】の中身を変えることで、その時々で主人公に対する見方が変わることを表現しているのだろうが、そんなことは「飛道具」を使わずとも当然に表現するのがプロの作家。失礼ながら、やっぱりアマチュアの投稿サイトのレベルでしかない。新人賞に応募しても、おそらく入選できないのではないかと思う(もっとも、これだけ売れる作品を拾い上げられない公募新人賞に対する疑問にもなるが、本質からそれるのでここではこれ以上触れない)。感動したとの声を聴くと、元来の天邪鬼な性格も手伝って、「どれだけピュアなんだ」「よく感動できるな」と小言のひとつふたつも言いたくなってしまうが、じっさい、万人を感動させるには、たんにエピソードが「感動的」なだけではなく、そのエピソードじたいに集中させるような文章力が必要だと思う。この小説についていえば、前者はともかく、後者はあきらかにまだそのレベルに達していないため、わたしの場合は読んでいても、先述したような細かな点��気になってしまい、どうしても感動することはできなかった。
投稿元:
レビューを見る
思っていたよりライトノベルっぽい語り口だった。そのせいか読みやすいし若い人向けなのかなーという気がした。
ぼっちの男子が皆に人気があって可愛い女子と仲良くなるなんて前半は特にラノベ感満載だったが、後半にはティーンらしさ溢れるピュアな感情とそれを照れ隠しするお年頃の感情が綯い交ぜになる表現にキュンキュンしながら読めた。
若いうちに大切な人との死に対峙するときの魂の触れ合いとそのやりとりの初々しさを堪能できた。
もっと若いときに出会えてたらよかったなと思えた一冊でした。
投稿元:
レビューを見る
映画化も決定した話題作。本書がデビュー作になるようだ。
王道のストーリーを丁寧に描いているのは非常に真面目で、優等生的な印象。文章は比較的軽やかなのが今時の作家っぽい。
割と若い読者が多そうな作風だった。映像化にも親和性が高そうだ。
投稿元:
レビューを見る
雰囲気と評判から気になっていた作品。
ん〜〜中高生のピュアな頃に読みたかった!!
よって、ピュアな(もしくは、ピュアでないと思っているけどきっとピュアな)中高生にお勧めの作品です。
全然違うかもしれないけど、森絵都さんの「カラフル」を中学生の時に読んだ感覚を思い出しました。
・生きることとは?自分とは?
投稿元:
レビューを見る
人と関わることで自分を作ってきた彼女と
人と関わらないことで自分を作ってきた彼が
関わることで互いになかったものに憧れ、
尊敬し認め合う・・・なのに彼女の余命なんて
あってもなくても人は死に対して平等だと
いうことをガツンと言われた気がする
作品でした。誰だっていつ死ぬかわからない
だからこそ毎日を悔いのないように生きる。
簡単なようでなかなかできないが、
この作品を読んだ後はなんてことない日常を
大切にしようと思いました。
内容が重めなのに淡々と進み普通の青春小説と
思っていたら終盤から怒涛の展開!
彼の感情が抑えきれずに慟哭するシーンには
うるっときてしまった・・・
投稿元:
レビューを見る
学校でも一人干渉されずに生活している主人公。
偶然病院でクラスメイトの女の子と会う。
女の子は膵臓を患っていて余命は1年程度らしい。
主人公と女の子のやり取りが楽しかった。
女の子の行き方、考え方が痛快だった。
9割読み終わったところまではここ最近では最高の作品であったが、終盤の終わり方がきれいにすっきりしていて物足りなかったのと、多々あった伏線が回収されずに終わったこと。(自分が裏を読みすぎたのかも)が減点かな。
あと、高校生に堂々と飲酒のシーンは載せてはいけないかと違和感がありました。
投稿元:
レビューを見る
文体が若すぎて、アラフォーは途中で挫けそうになりました。
若い人は楽しめるのかも。
泣いたかどうかで言えば少し泣いたけど。
そこに行き着くまでが長く感じました。
投稿元:
レビューを見る
タイトルが以前から気になり、文庫化したので購入。
不治の病の女の子との恋愛物語かと思っていたけど、主人公の男の子の人間としての成長物語の印象。
前半はライトノベルの様な軽すぎるやりとり(少し苦手)、文体に疲れてあまり…評判ほどでは?とは思ったけど、彼女が亡くなってからの展開がひたすら涙、涙、喫茶店でぽろぽろ溢れるくらいだった。
2人にはあまり感情移入はできないのだけど…でも咲良の言葉は胸を打つものがあり、主人公の変化は嬉しく思えた。
ただ、彼女の亡くなり方は意表を突かれてびっくりした。
投稿元:
レビューを見る
限られた時間の中で儚く咲くジュブナイル作品。
生きること、死ぬことを改めて見つめなおす時間をくれます。
過激なタイトルではありますが、読了後はこの言葉の意味や重さが心地よく胸を締め付け、適度な切なさを与えてくれることでしょう。
貴方は今を「生きて」いますか?
もし自分が死んでいると思うのなら、この作品を手に取り、「生きる」ことに目を向けてみてください。
投稿元:
レビューを見る
文章は軽めで多くの本を読んできた方には物足りなさを感じるかもしれない。言ってしまえばよくある病気小説なんだけど結局主人公達の思いや行動に涙してしまう。同時に涙できることに少し安心した。映像化したがるだろうなと思ったら映画もアニメもあってすでにメディアミックスしまくりだった。
投稿元:
レビューを見る
タイトルに惹かれて購入。
主人公の名前の表現方法は面白いと思った。
日常を生きることに対して、
個人的には説得力のある箇所が多々あった。
投稿元:
レビューを見る
初めは少し読みにくいかな、と思ったけど、一気に読んでしまいました。最後は涙涙。ありきたりでない感じがとても良いな、と思いました。
タイトルで手を出すかどうか迷ってたけど、これ以上のタイトルはないな、っていう感じ。作家さんの他の作品も読んでみたいです。