紙の本
邪道な読み方ですみません
2017/08/23 21:10
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投稿者:ふじのき - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメから入りました。先が気になって気になって、原作に手を出しました。ミステリーも最期から読むので、結末がわかっていても途中経過を楽しめる自信があります。アニメがどう原作を生かすか楽しみです。私は浦地の考え方に賛成なんだよね。一人の高校生に、能力の管理を一極集中させるなんて、無茶だろう。ケイだって年とるし、認知症になったらどうするだ。と思うわけです。でもケイなら、また別の方法を考えていくのかな。だれも悲しむ人がいないように。
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我儘であるつらさ。世界を救おうとするのと、ひとりの女の子を救おうとするのは、当事者にとっては確かに似たようなものなのかもしれない。
分かっちゃいたが、シリーズ最終巻で思い至るのは、これは中高生の恋の物語だということ。ただそれが、閉鎖的ではあるが一つの世界を巻き込んでいるだけだ。
だが本作を、セカイ系とまとめるには躊躇いがある。セカイが主人公らを巻き込むのではなく、彼らが我儘と意思によって、たまたまセカイの方を巻き込んだのだろう。
入り組んだ構成と美しい修辞に彩られ、最後まで楽しく読めた。
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かなり強引な感じはするものの、とりあえずは決着。しかしこの7巻までの流れを全て計算した上で書いてるんだとしたら、すごいな。
しかし小説しては面白いけど、ケイを含め河野裕作品の主人公とは友達になれそうもないな。
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スニーカー文庫時代を読んだのが1年くらい前なのでどこがどう変わったかわからなかったのですが、やはり全体的に雰囲気が変わったように思います。セリフはどこを変えたのか、あとで調べたいです。ケイが母親に会いに行くシーン、春埼の前で泣くシーンが、毎回涙を誘います。春埼と菫のライバル関係が女らしくて心地よくさえ思います。7巻で終わっても、まだまだサクラダの問題は解決していませんが、きっと良い方向へ進むのだと思うと、しあわせであたたかな気持ちになります。だれもがみんなしあわせになってほしい、そういう意味では悪人のいないやさしいお話でした。
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シリーズ最終巻。能力者をめぐる咲良田市の話もこれにておしまい。
咲良田市から能力が消え去った。過去四十年の能力に関する記憶は全ての人からリセットされ、偽者の記憶に書き換えられた。
浅井ケイ一人を除いて。
能力がなくなった街から、一人電車で咲良田を後にする。 向かった先では、かつて自分が捨てた家族がいた。
家族だったという記憶もない母親だった人にケイは謝り、
咲良田に戻る。
戻った先には一日前とは違う世界があった。
相麻菫は二年前に死ぬことなく普通の高校生だし、
皆実未来の性格は少し捻じれているようだ。
しかし、そこに春埼美空の姿はなかった。
何が正しくて、何が正しくないのか。
そんなこと決められるはずがない。
これは自分のわがままだ。
佐々野が撮影した写真を手にして、ケイは美空に会いに行く。
大団円のラスト。
今まで出てきたほとんどの能力を総動員して浅井ケイが浦地のシナリオを書き換える(使われないのは非通知くんと皆実の幽霊化能力だけ?)。
一巻では幽霊騒ぎを猫で捜査するという小さいストーリーだったけど、最後には街全体の記憶を書き換えるという大きな話に膨らんだ。
死んだはずの娘を再生した母親の話、
夢の世界のチルチルとミチルの話、
友達つくりに励む美空の話を含む短編の四巻、
話の本筋には関係ない話がキャラクターの性格を印象付けるのに必要だった。
最初から最後まで「正しさ」とは何かを考え続ける。
サクラダリセットは文句なしに面白いシリーズだった。
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最高に優しい物語だった。
やっぱ相麻菫が大好きだ。
そして春埼美空が好きだ。
主人公頑張った。めちゃくちゃ頑張った。
咲良田オールスターズが頑張った。
キャラクターに恵まれた良い小説だった。
相麻菫と春埼美空のダブルヒロイン最高だ。
面白かった。
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ついにシリーズ完結。
これまで登場した能力はこのために考え出されたのかと思うほど見事な連携プレーでケイの作戦が進行する。
何が正しくて何が間違っているのかという明確な答えが無い中で、多少の嘘や犠牲を払ってでも自分の信じる道を進むケイの覚悟は強いと思うし、怖いとも思う。
そんな曖昧な感想が相応しいのじゃないかと思います。
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ケイは理想論ばかりで僕は浦地さんの意見に賛成だった
能力がある人ばかりが出てきたけど能力のない人はどう思ってるのか
やっぱり不公平だと思ってるに違いない
能力の有無に関わらずケイは咲良田の人を幸せにできるのだろうか
相麻はどうして春崎とケイを会わせたのだろう
失恋してしまうことはわかっていただろうに
その気になればケイが相麻を好きになる道もあったに違いない
春崎といるケイのほうが幸せそうだったのかな
もし相麻とケイの性別が逆だったらケイは憧れの相麻を簡単に好きになったのではないか
もしくは相麻が年上だったら
憧れは簡単に恋心になるだろうに
もし僕がまだ十代だったらこの作品は僕の人生観に影響しただろう
以前の僕なら内容がとても刺さっていただろう
でも今は大人になってしまったからそこまで響かなかった
たくさんの若い読者に読んでもらいたい
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2018/4 14冊目(通算66冊目)。シリーズ最終巻。結果的には「大団円」という形で話が終わるので自分的には満足。ただ、この作品のキモは「話の伏線」だと思う。すべてのキャラの出番に意味があり、一度話が終わってからも何らかの形で話に絡んでくる。大げさではあるけれど、非常に話が計算された作品であるといえると思う。その点ではすべてを理解できずに読み終わってしまった自分に対して残念な気分になる。今このアニメも同時に見ているが、その残念な点はアニメを見て補完したいと思う。感想はこんなところです
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最終巻。ちりばめられていた暗喩や隠喩が全巻をとおして答えをもらったような気がする。綺麗なものを探していたお話なんだろう。何が正しいのかということは難しいけれど、せめて考えることはやめないでいたいと思う。
2017/10/6
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とうとう終わってしまった。来週DVDが出るから、とてもいいタイミング。
シリーズすべてを読み終えて、この話にはまって受け入れられる人と、そうでない人両極端にわかれるだろうと思った。
どうしようもなくわがままで、それでもそれは自分のためではなく人のためでしかない。フィクションの中の感情はこんなにも美しいのに、それを現実に反映させるのはとても難しい。
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河野裕の少年と少女と、正しさを巡る物語を読みました。
咲良田を舞台にしたSF、サクラダリセットの最終巻でした。
浅井ケイは咲良田の超能力をもつ人たちの能力を残すことを選択します。
そのために、友人となった能力者たちと協力して能力を消し去ろうとする浦地の説得を試みます。
一つ一つはささやかな友人たちの能力をコンボとして組み合わせて目的を達成してい描写が面白い。
物語は完結していないのですが、浅井ケイや春﨑美空たちのまっすぐな行動が感動的でした。
若いっていいな、と思ったのでした。
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1〜6巻で積み上げてきたものを見事簡潔に導いた。
ケイの行動が正解とは限らないけれど、きっと正解なんてなくて、、、
誰かの幸せは誰かの犠牲の上に成り立っているのかもしれないなと考えさせられました。
読後、温かい気持ちになれる作品でした。
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少しずつ変える未来は。
隠し持っていた写真があったからこそ、上書きされた記憶を疑えたのだろうな。
今までに出会った者の能力も覚えていたからこそ、皆の力を借り望む未来を手に入れたのだろ。
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幸せを願うことを、否定したくない。
諦めて受け入れるのが正しいのだと思い込みたくない。
ずるくても奇跡的でも、完全なハッピーエンドを求めたい。(78ページ)
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理想には届かなくても、進むことには価値がある。
世界中のみんなを救いたくて、今はひとりしか救えなかったとして、それが無価値だと考える方が愚かだ。(260ページ)