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ある理由から学校に行けなくなってしまった、中学一年生のまいが、
イギリス人のおばあちゃんの家で暮らした、かけがえのない日々と約束の物語───。
ずっと読みたかった本でした。
憧れのターシャを彷彿とさせる 素敵なおばあちゃん。
おばあちゃんが作ってくれたエプロンを付け「魔女修行」に励むまい。
朝早く起き、庭に出て草木を眺め、その変化を楽しむ。それは新しい一日の始まり。
庭のハーブを摘んで入れたお茶。
ハムや炒り卵、レタスやキンレンカをはさんだサンドイッチ。
たらいで足踏みをして洗った、ラベンダーの移り香のあるシーツ。
庭で摘んだ野いちごを煮て作ったジャム。
「毎日を大切に丁寧に暮す」憧れです。
人生に一日とて同じ日はない。
わかっているつもりでも、なんと無駄な時間をすごしていることか…
「自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。」
「サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かないのだから。」
まいが子供だからといってあなどることなく、
慎重にことばを選び、語りかけてくれるおばあちゃんの一言、一言がとても胸に響く。
「こんなことで、自分がだめになることはない、決して。」
すぐへこたれてしまう自分の心の”おまじない”にしたい。
#ブラッキーの話
ママが忘れることのできなかった後悔と、
心配でずっと寄り添ってくれていた”影” …
これはもう…泣けた。
他にも、まいが去り、またひとりになったおばあちゃんの暮らしが書かれた#かまどに小枝を
小学生のまいのお話#冬の午後
そして、執筆から25年を経て、再びこの物語を送リ出す梨木さんの想いが書かれたあとがき。
シンプルで上品な装丁。
すべてが好きです。
大切な一冊になりました。
何が幸せかということは、その人によってちがう。
私は私。
そう胸を張れる生き方ができたらいいなぁ…。
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タイトルだけ聞いたことがあって、図書館の新刊コーナーにおいてあったこの本に出会った。
シンプルな装丁とタイトルにひっかかりで読む気持ちになった。
小中学生くらいのころ、誰もが抱える悩みを、
自分だけじゃなくみんな感じているんだよ、と
教えてくれるような内容に感じた。
大人になっても人生はなおつらく、
そんな自分に、私は絶対に大丈夫といいたい。
そんな気持ちにさせてもらえた。
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愛蔵版
2008年6月映画公開時、映画を観た後に原作をぜひ読みたいと思って、映画館の売店で買った文庫本版以来の再読
10年も過ぎている~...( = =) トオイメ
西の魔女のようなおばあちゃんがいてほしかったな・・・と10年前にも思ったと思う。
【覚書】
自分“を”生き抜く力
魂の本質
「魂は身体をもつことによってしか物事を体験できないし、体験によってしか、魂は成長できないんですよ。ですから、この世に生を受けるっていうのは魂にとっては願ってもないビッグチャンスというわけです。成長の機会が与えられたわけですから」
魂は成長したがっている。それが魂の本質
身体をもつことによって楽しいことも体験できる
魂の本質・・・んーそうなんかなぁと思う、今だからよりそう思えるというか、実体験として納得できるというか・・・
魂の本質と“身体をもつことによって楽しいことも体験できる”っていうことと修行だと思ったら、嫌なことに対する考え方も違って考えられるかな・・・修行修行
チ───(´-ω-`)───ン
『ブラッキーの話』
ママの実家で飼っていた、ブラック・ラブラドールと日本犬の雑種で、ママやまいの幼児期を寄り添い見守っていた賢いブラッキーのお話し
『冬の午後』
まい12歳の冬休みにおばあちゃん家を訪ねた時のお話し
まいの生き難い性質を理解し、それに対処するおまじないを教えてくれるおばあちゃんの絶対的な愛情
「おばあちゃん、大好き」、「アイ・ノウ」というやり取りに本当に愛情というものを感じる(羨・・・切涙)
『かまどに小枝を』
『西の魔女が死んだ』の後日談(おじいちゃんが作ってくれた内かまどに初秋はじめて火入れをした日)
おばあちゃんのモノローグ
ママとの想い出話やおばあちゃんの「生活ノート」の話、マイ・サンクチュアリに季節毎に何かしら心弾むものができるようにと庭仕事をするおばあちゃんの話し
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何年も前に文庫で読んで、手放して、
最近になって短篇も入ったこの本を読んで・・・
今だから、この本だから、受け取れるものもあるかもしれません。
また何年かして、ふとこの本を思い出したら、ゆっくり読んでみてね。
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傷ついても、誤解されても、悲しくなっても、大丈夫。それは仕方のないことだから。そうなってしまうことは諦める。ただ、諦めないのは、自分で決めることと、自分で決めたことをやり遂げること。それだけは諦めない - そんな物語り。
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アイノウ すべてを受け入れる家族、特に「西の魔女」。そこで心を育てていく話。時代を超えて愛読される理由がわかる名著。
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「アイ・ノウ」
おばあちゃんの優しい口癖。
孫娘を見つめる温かな眼差し。
おばあちゃんと過ごした日常からのエスケープの時間は、大人になって振り返っても、胸がキュっと締め付けられるくらい穏やかで貴い記憶。
おばあちゃんと交わした約束が果たされた時、嬉しさと悲しさを同時に知った"まい"。
けれど大丈夫。
"まい"はあのおばあちゃんの孫なのだから。
おばあちゃんがいつも祈ってくれているのだから。
「どんなことが起こっても、こんなことは私の致命傷にはならない、って自分に言い聞かせるんです。そうすればそのときはそう思えなくても、心と体のどこかにむくむくと芽を出す、新しい生命力の種が生まれます」
おばあちゃんが教えてくれたおまじないは、それからもずっと"まい"の力強い味方となる。
そして読み手の私も。
梨木香歩さんと言えば、やはりこの作品。
初めて読んだのは随分前だったけれど、今回改めて読みこの作品の良さを再認識できた。
何度読んでも、あの約束のシーンには泣ける。
そして新たに付け加えられたエピソード3話はどれも素敵。
新年の初読みにぴったりの作品集だった。
この作品集を紹介してくれた心優しき"友"に感謝したい。
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こんな風に迎えてくれる場所、逃げ出す場所があって本当に良かった。
大人になると、学校生活で適応しないことなんて大した問題じゃないとわかるけど、子どもの頃はそれが世界の全てで、命を絶ってしまう位、絶望することもあると思う。
子を育ててる人間として、娘がこうやって現実から離れる術を見つけてあげたい。
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2/4は「西の日」
少女まいは、夏のひと月をママのママ、
西の魔女と呼ぶおばあちゃんと共に暮らす―。
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最初はクセが強くて独特のリズムがあって読みにくいと思ったが、読むにつれて面白く感じてどんどん読んだ。面白かった
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「西の魔女が死んだ」 の本編に3作品が加えられている。まいが雄鶏に挑む話など、どれも本編と縁のあるはなしばかりでした。
その中でも、本編後の、西の魔女ことおばあちゃんの話がとても印象的でした。まいに、魔女の修行といいながら、また、ママやまいには、ゆるぎなく自分の意志を貫いているようにみえていたおばあちゃんでしたが、おばあちゃん自身が、決めたことを毎日やり通すように心がけ、娘やまいたちが、傷ついても致命的にはならないと祈りながら過ごしている様子に、凛とした人のように見えるけれど皆が思っているより弱い人なのではないか、でも、弱いからといってもたくましい人なのではないかと感じました。
こんなこと、私の致命傷にはならない。
素敵な言葉だと思います。
何度読んでも感銘を受けます。
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『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』読了。
7年ぶりの再々読。この本を読んでいると祖母と一緒に過ごしていた頃を思い出した。
祖母の家で猫と戯れたり花の手入れをしたり。
すごく幸せだったあの頃を思い出した。
それだけで幸せな気持ちになった。
何度読んでも響くものがあるから名作なのよね。
また、文庫本と違う短篇集が収録されていたんだけど。誰かの幸せを願うことがこんなにも優しいなんて。おばあちゃんがますます好きになった。
世界から異質な存在としてはじかれそうになって生きづらさを感じても、誰かが自分の幸せを願ってるくれてるだけで生きれそうな気がする。
忙しなく動き回ってると生活が乱れて心が病む時もあるけど。
そんな時、ふと思い出す誰かにわたしはなりたいな。
2020.1.9(3回目)
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ほのぼのとしながら、自然に囲まれて生活したいなあという気になれる。時々のおばあちゃんの発言は自分に突き刺さるものがあった。無駄なことを考えず、落ち着いて読書ができた
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小学生の時から何度か読んだことがあり、久しぶりに本棚から引っ張り出して読みました。昔読んだときはまだ若くてまいの立場についてあまり理解出来ていませんでしたが、時が経ち、就職活動を通して自分は何者なのかともがいていた時にとても支えになりました。物が溢れていてSNSが盛んな現代で私は人と比較してばかりで大切なことを忘れていたように思います。自分のことは自分で決めてやり通す力。早寝早起き。これらのことを意識して私も魔女修行に取り掛かろうと思います。
この本を読んだ後、私は真っ先に西の魔女を自分のおばあちゃんの姿と重ね合わせました。おばあちゃんとの別れのシーンは、悲しくもあり温かさもありました。その時の自分の感情に支配されたとしても、必ず伝えたい思いを相手に伝えようと思いました。
これからまた社会の荒波にのまれて疲れ果てることがあると思います。そんなときはまたこの本を呼んで私の人生の指針にしたいと思います。
この本を今のタイミングで読めて本当に良かったです。
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不登校になった女子中学生が、イギリス人でカントリーな暮らしをしているおばあちゃんの家で過ごすお話。もともと持って生まれた繊細な心や、思春期特有の潔癖さなどを自分自身でも持て余しているのだけど、おばあちゃんが全て受け止めてくれて導いてくれる。血が繋がっているからこそ全てを理解してくれるのかもしれないけど、私には二人が親友のようにも見えました。大丈夫!きっとそのうち、そんな親友に出会えるよ!と主人公の女の子に言ってあげたい。