紙の本
なにを拠り所にするか
2017/07/22 09:54
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投稿者:千鶴 - この投稿者のレビュー一覧を見る
女は結婚や仕事など、個人のステータスを拠り所にする。
主人公はそのような、しかも男の典型というものにもはまらず、植物たちを拠り所としている。
しかし、彼も結局は女を追う。「男はみんな間違える」ということばに収束されてしまう。どれだけ自分は人と違うと思っていても。
どのような生い立ちを持ったとしても、最後には皆が背負う、人間の性がこの文章には表れているように思う。
紙の本
仕方ない、男だからね。
2017/07/16 18:55
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人と距離をおきたい羽野くん、そこそこ女性と遊んでる風だけど自分のテリトリーには絶対に入れない。
家にはたくさんの植物があり、植物に囲まれて暮らすことを至上の快楽と思ってる。
そんな彼の心に引っかかる女性が現れます。
特に恋愛話があるわけでもなく、仕事話があるわけでもないお話し。
表面上は普通の顔してるけど達観した所がある変わった性格の男と周辺の人々との日常的な様子が描かれてます。
でも、その日常に潜むさざ波みたいな問題が面白い。
「男は必ず間違える」って副編集長のセリフ、思わずニヤリとしました。
そーなのよ。仕方ないのよ。男だからね。
紙の本
植物男子
2017/06/06 20:36
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投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
植物を異常に愛でる男が、仕事で出会うある愛人女性との他愛のない会話で何かを悟る感じがゆっくりと書かれてます。常に、話の背景には必ず植物があり、花や観葉植物、樹木や植物園と実際見てみたくなる本。
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感想が難しい。
植物の濃厚な匂いにむせ返りそうなのに、どこか冷静というか温度の低い冷たい感じの本。
なんかどこで読んだ気がする内容。
完結していて、他人を寄せ付けないというか、ちょっと見下してる感のある主人公が、徐々に熱を持ち始め変わっていく感じか既視感を覚えるんだよねー。
嫌いでないんだけど、なんとなく読んだ気がしてしまう。
でも千早さんの作品だからよし。
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熱帯を思わせる色鮮やかな草木の緑と、冷たくひんやりとした心。みずみずしい生気と脱力した倦怠感。
いつまでも「庭」に閉じこもっているわけには、いかない。
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【凶暴で美しいこの庭は、誰のものなのか】生身の女性に興味を持てず、自宅で様々な植物を育てる男。そんな彼を翻弄しようとする女が現れる。異端者の孤独と快楽を描く意欲作。
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誰もが欲望をもち、大きさではなく
満足できるかできないからの差がある
満足できるかだけの欲望をもつか
溢れてしまうほど貪欲か
尽きない欲を持ち続けることと
欲を制御し続けることどちらが簡単なんだろう
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この空気感はけっこうすき。
ずーんて重いんだけど、どん底ではない。
光の裏には闇もあるし、
闇の中には光もさす。
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これも装丁買い。
う~ん、どう評したものか…。大人の世界?で今の私にはよいのかそうでないのかもよくわからない…。何がいいたいのか…。うん。それがあいまいなところがこの小説の肝なのかもしれないけれど…。いまいち消化不良。
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ガーデンと言っても薔薇が咲き乱れるような華やかな庭ではなく、鬱蒼とした濃い緑に囲まれた、熱帯雨林にいるかのような世界なのが千早さんらしいと思う。艶やかな緑の描写や、時折キラリと光る言葉にハッとさせられました。が、主人公の羽野がもう面倒くさい男で、良くも悪くもブレないものだから話が展開しても淡々としている印象で、物語としての面白味は薄かったです。帯にある『著者会心の感動作』とは違うと個人的には思います。千早さん自身も帰国子女だったと記憶しているので、この主人公に投影させている部分があるのか気になった。
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観葉植物や花の名前が出てくる度にネットで実物の写真を確かめて、イメージを合致させる楽しみがあった。
話の内容はそんなにおもしろくなかったけど、何故だか半日で読み終えた。
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自己完結している植物男子の話だが、周囲の女性達の厳しい状況が何となく印象的だった。
会社の女の子たちの、恋愛はもういいからサクッと結婚したい・・みたいなセリフが心に残った。
今、働いて、家庭を持って、子供を産んで育てることが自然で楽しいと想像できない人が多くなっていると思う。
なんでこうなったんだろう?
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トップオブザ草食男子が主人公。自分も何も求めないから相手にも自分に求めて欲しくないスタンス。でも最後は怒ったり怯えたり手を伸ばしたりしていたから変わったのかな。庭や育った環境でかれがそうなったわけではなく、元からの性質のような気がするなあ
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このけだるい感じ、好き。共感できなかったって感想が多いけど、共感なんて必要ないもんね。
でもまあ、どんなにうまくても、女の人らしい視点の話。
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声はなくとも求められるものは与え、それに応えてくれる植物たちの扱いには長けている過保護なくらいお手入れ上手の30代半ばの主人公。しかし身の回りの女の子(子?)たちからのアピールや欲求には図太く全力スルーで、最終的には愛想つかされちゃう冴えない男の話であった。