- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |
紙の本
「排除するより共存」へ。
2021/02/24 19:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カラスが電柱に作った巣の撤去作業は毎年の「季節のニュース」になったかのようだ。
「その巣が原因で停電が起こった」というニュースを聞くよりはましだけれど、毎年作業に追われる苦労を思うと何とかできないかと思う人は少なくないだろう。
カラスは人間を困らせよう(ましてや電線をショートさせよう)として電柱に巣を作っているわけではない。まずはよく観察し「どのような場所に」「どのように」巣を作るのかの観察から著者らの研究が紹介される。
グラフや数値を使った説明が多く、文章も簡潔でわかりやすい。巣材の分析や説明のデータなどが少し長いかなという感じはするが「巣を撤去するだけではまた巣を作るだけで」というからくりはよく理解できた。時期が決まっていること、なわばりをもつこと。利用できる場所が安定してあればむやみに巣を作るわけでもないようである。
著者たちの提案は「撤去より設置」である。電気事故などの危険が少ない場所をこちらから提示する。「どうせつくるならここへ」であろうか。確かに効果はありそうだ。「撤去より設置」というよりは「排除より誘致」に近いかも。
電柱類を地下化すれば電柱への被害はなくなるだろうが、他の場所に移動して違う被害の元になるだけかもしれない。「追い払っても別の場所に行くだけ」という現象は他の「鳥害」にもあることであろう。「追い出すのではなく行き場を作る」。このような「排除するより共存工夫」というのは様々なところ(人間社会も含めて)で必要だ。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |